【連載】植草一秀の「知られざる真実」

【連載】知られざる真実/2024年6月28日 (金)バイデン執務能力不安の拡大

植草一秀

米国大統領選の第1回テレビ討論が実施された。

トランプ対バイデン。

4年前のテレビ討論は言葉の乱闘となり対話が成立しなかった。

この反省を踏まえて、今回はルールが細かく定められ、一方の発言中に他方が言葉をかぶせる混乱が回避された。

1回の発言時間が厳格に定められ、時間が経過すると自動的にマイクの音声が切られる措置が取られた。

NHKの日曜討論では政府・与党の発言だけが優遇されて公平な運営がなされていない。

NHKも米国大統領選に倣い、時間を厳格に定めて、時間経過で音声をオフにする対応を取るべきだ。

公正な競争は公正なルールによって確立される。

今回のテレビ討論はトランプの圧勝だった。
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討論会を仕切ったのはCNN。

反トランプの傾向が顕著なメディア。

司会者の質問が反トランプを濃厚に漂わせていたが、進行はルールに基づいて行われた。

CNNの委託を受けた調査会社SSRSは討論会を視聴した登録済み有権者による世論調査結果を速報した。

結果は、トランプ前大統領のパフォーマンスがより優れていたと回答した者が全体の67%、バイデン大統領のパフォーマンスがより優れていたとした者が33%だった。

 

トランプとバイデンの支持率は拮抗しており、支持する候補者を高く評価する傾向があることを踏まえると、世論調査結果は衝撃的と言える。

私も討論会を視聴したがトランプ優位は明白だった。

ポイントは三つある。

第一は体力・知力。

バイデンの劣化は隠しようがない。

せき込み、言葉に詰まる場面まであった。

茫然自失の表情が長期間提示された。

これに対してトランプの体力、知力は壮年層にまったく引けを取らない。

認知能力検査を受けた際、医師の名を間違えたことが取り沙汰されたが、人名を間違えることは青年でも若年でも壮年でも日常茶飯事だ。

現在のトランプは大統領職に十分に耐えられる体力と知力を備えていると言える。

第二は言葉の切れ味。

トランプ大統領の活舌は極めて優れている。

表現力も豊かで発言が頭脳の明晰さを鮮明に示している。

これに対してバイデンの言葉は声がかすれ、抑揚もなく、極めて冗長で、人の心にまったく響かない。

第三は発言の内容。

両者ともに相手に対する批判と罵倒を繰り返したが、説明力はトランプがはるかに上回った。

 

司会者はトランプに対して選挙結果を受け入れるかと何度も尋ねたが、トランプは「選挙が公正に行われる限り結果を受け入れる」と繰り返した。

この発言は正当なものだ。

現下の状況下でバイデンが勝利することを想定できない。

この状況下で、もしバイデンが勝利するなら、トランプでなくても不正選挙を疑わざるを得ない。

前回選挙でも不正選挙の指摘があったが真相は不明。

発覚しない巧妙な方法で不正が行われる可能性を完全には排除し切れない。

話は変わるが、日本を代表する気鋭の政治学者・思想家の白井聡氏との共著がビジネス社から出版される。

7月1日にアマゾンにて先行販売開始。

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興味深いテーマについて意義深い対談をさせていただいた。

ぜひご高覧賜りたく思う。

 

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植草一秀 植草一秀

植草一秀(うえくさ かずひで) 1960年、東京都生まれ。東京大学経済学部卒。大蔵事務官、京都大学助教授、米スタンフォード大学フーバー研究所客員フェロー、早稲田大学大学院教授などを経て、現在、スリーネーションズリサーチ株式会社代表取締役、ガーベラの風(オールジャパン平和と共生)運営委員。事実無根の冤罪事案による人物破壊工作にひるむことなく言論活動を継続。 経済金融情勢分析情報誌刊行業務の傍ら「誰もが笑顔で生きてゆける社会」を実現する『ガーベラ革命』を提唱。人気政治ブログ&メルマガ「植草一秀の『知られざる真実』」を発行。1998年日本経済新聞社アナリストランキング・エコノミスト部門1位。『現代日本経済政策論』(岩波書店、石橋湛山賞受賞)、『日本の独立』(飛鳥新社)、『アベノリスク』(講談社)、『国家はいつも嘘をつく』(祥伝社新書)、『25%の人が政治を私物化する国』(詩想社新書)、『低金利時代、低迷経済を打破する最強資金運用術』(コスミック出版)、『出る杭の世直し白書』(共著、ビジネス社)、『日本経済の黒い霧』(ビジネス社)、『千載一遇の金融大波乱』(ビジネス社、2023年1月刊)など著書多数。 スリーネーションズリサーチ株式会社 http://www.uekusa-tri.co.jp/index.html メルマガ版「植草一秀の『知られざる真実』」 http://foomii.com/00050

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