【連載】本土復帰50年特集、写真で振り返る戦後沖縄史(ISF事務局)

第15回 老朽化の激しい校舎

ISF事務局

沖縄の戦後復興は学校教育の再建から始まった。

それは、当時の行政府の幹部に教育関係者が多数登用されていたことと、屋良朝苗(後の沖縄教職員会会長)を中心に教育関係者が教育復興による異民族支配からの脱却を唱えていたことによるものであった。

すなわち、学校教育の再建は「異民族支配からの脱却=本土復帰」と強く結びついているという意味で刮目すべき点なのである。

1953年1月~6月には、屋良らが戦災校舎復興のため日本本土で募金活動を展開した。日本本土側では渋沢敬三(渋沢栄一の孫で元日銀総裁)が、沖縄戦災校舎復興後援会の会長に就任し募金活動を支援した。募金は約6,000万円(当時)に上った。

沖縄戦災校舎復興の目的を持って日本本土に赴いてなされた募金は、参加協力者が内外を通じて1,000万人余の多数に及んだ。この募金について、琉球列島米国民政府(USCAR)は「校舎建設は不許可であるが、備品を揃えるのは許可する」と回答した。

結果的に、1,000万人の真心のこもった募金は、学校教材や備品の購入に充当されることになった。これらの備品は「愛の教具」と名付けられた。

しかし、肝心の校舎は1950年代に入っても、以下の写真のように、瓦ぶき屋根やかまぼこ型の建物ばかりであった。USCARは経済再建優先の方針を示し、校舎再建を後回しにしたからである。

 

於:北中城中学校

 

1960年頃から、沖縄ではようやくコンクリート校舎が建設されるようになったが、コンクリートが剥がれ落ちたり、ひび割れが目立つなど、耐震性の問題が目立つようになった。

沖縄で立派な学校校舎が建設されるようになったのは、1972年の本土復帰後のことである。

於:那覇市内の小学校

 

於:糸満・喜屋武小学校

 

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