【連載】週刊 鳥越俊太郎のイチオシ速報!!

第9回 えっ?滝沢秀明くん、ジャニーズ副社長 辞めたの?でも何故?だか分からない

鳥越俊太郎

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週刊 鳥越俊太郎のイチオシ速報!!
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えっ?
滝沢秀明くん、ジャニーズ副社長 辞めたの?

でも何故?だか分からない。

1.滝沢副社長退社の謎
2.車イスの妻を海に、夫の心は
3.マイナカード政府の謀の謎

以上三つの謎に迫ります!!

1. 驚いたなぁ!26ものニュースに閃いたよ。ううん、これ何かおかしくねえ?共通した疑問の言葉が自然に流れ出た。新聞3紙を見ての話だけどさ。

「何故?」
そのニュースの中身に「何故?」って思ったけど、記事自体にその答えが書き込まれていないことがある。取り敢えず何かの記事の紹介から行ってみよう

「滝沢副社長、ジャニーズ退社」

初めてこのニュースを見た人たちはあれ?だった。だってさあ滝沢くんは、多くの後輩を育てる代わりに一演者の地位とははっきりと決別したのだからな。

「ジャニーズ事務所副社長の滝沢秀明が同事務所を退社したことが分かった。

ジャニーズJrなどの育成を担う関連会社『ジャニーズアイランド』の社長も退任し、同社社長の後任にはもとV6の井ノ原快彦(46)が就いた。」(東京新聞11月4日)

ここまでは滝沢が井ノ原に社長の椅子を譲った話だね、ここまでは普通だね。

これから先はまだ40歳の滝沢が何故辞めるのかなどその理由が知りたかったのだが、その期待は見事に外れたよ!

記事によるとこういう展開だそうだ!

「ジャニーズ事務所によると、9月中旬に滝沢からも、申し入れがあり、『遺留』に努めたが、『本人の固い意思を尊重』し、取締役会で承認したという。事務所関係者に滝沢から9月下旬にジャニーズアイランドの社長を退任、10月31日付けで同事務所を退社したという。

滝沢は、人気デュオ「タッキー&翼」のほか、NHK大河ドラマ「義経」や舞台「滝沢歌舞伎」などで活躍。2018年末に芸能活動を引退し、19年の副社長就任後も舞台やショーの演出のほか「Snow Man」「SixTONES(ストーンズ)をデビューさせるなど後進の育成に尽力してきた。井ノ原はタレント活動と並行してはジャニーズアイランドの社長を努めるという」。

この記事だけではない。

ジャニーズ副社長として、またはジャニーズアイランド社長として、亡くなった喜多川さんの意思を継いで立派にやってきた滝沢氏。自らが降りる気になったその理由はなにか?40歳。これはまた新しい出発の時なのか?しかし、滝沢くんはジャニーズの仕事から一切手をひくその理由は何か?

「何故?」

このキィワードはどの紙面にも出ていいはず。一番考えられる怖い話をやはりこのニュースが飛びついた。

「FRI DAY」(11月11日号)が書いてたね。

さらにはやっぱりこれだった。

「週刊文春」電子版をみて基本はわかったよ。

ここでは詳しくは書かないが、一代でジャニーズ帝国を築いたジャニー喜多川亡き後、愛娘藤島ジュリー景子さんが何とか渡辺王国を守ろうとする。亡くなったジャニーさんの遺志は、ジャニーズJrの育成はジュリーさんではなく、滝沢秀明だった。

その後会社を握るジュリーさんとジュニアたちの育成に力を傾ける滝沢くんは会社で目も合わせないほどだったという。

二人の間でジャニーズの主導権争いみたいな空気が??

これじゃあ、退社も仕方ないかな??

滝沢くんも40歳になって、ちょいと嫌気が差したのかな?

ここまで書いて今日6日の朝刊を見ていたらジャニーズ関係のこんなニュースが。

「キンプリ平野さんら3人脱退へ」

今ノリに乗っているアイドルグループ、「King&Prince」(通称:キンプリ)の平野紫耀さん(25)、岸優太さん(27)、神宮寺勇太さん(25)の3人が来年グループを脱退し、退所するという。

売れている3人の退所はジャニーズ事務所にとっては痛手でしょうね。これが滝沢さん退所と直接関係があるとは思えませんが、やはり滝沢さんがいなくなってジュリー景子さんの手腕が問われることになりそうですね。

最後の繰り返しになるが新聞やテレビで「滝沢退所は何故?」という疑問は語られていなかった。

2.2番目の記事。これも今風っちゃそうですが、ちょっと納得いかない話ですね。

やはりこのニュースにも深ーく「なぜ、なぜ??」の言葉を飲み込みながら見ていきましょう。

見出しから

「車いすの妻 海に突き落とす」
神奈川 殺人容疑の夫「介護に疲れた」

この記事見てさ、最初にはやはり夫が妻を車いすごと海に放り投げているシーンが目に浮かび「何故?」と思いますよね。確かに「介護に疲れた」とあるのでふーんと分かりきったつもりで通り過ぎようとしたが、我ら夫婦が、正にそうなんですね。年恰好がね。普通ならチラッと見て通り過ぎるかもしれないぐらいな記事ですけどね。

記事は短信だな、わずか32行の社会面記事。短いので全文読んでもらいましょう。

「妻を車いすごと海に突き落として殺害したとして、神奈川県警は3日、大磯町生沢の無職藤原宏容疑者(81)を殺人容疑で逮捕し、発表した。容疑を認め、「介護に疲れた」と供述しているという。

大磯署によると、藤原容疑者は2日午後5時半ごろ、大磯町の大磯港で、車いすに乗せた妻の照子さん(79)を岸壁から海に突き落とし、殺害した疑いがある。夫婦は2人暮らしで、藤原容疑者は足が不自由な照子さんを40年以上介護していたという。同7時ごろに別居の長男から「父親が母親を突き落とした」と通報があった。

夫婦と同じ団地に住む女性(42)は藤原容疑者について「気さくな方で、寝たきりだという妻をよく車で送り迎えしていた。悩んでいたのでしょうか」と話している。

当方は82歳と78歳の二人暮らし。共に毎日足が痛い、痛いを連発する。そう遠くない時期にどちらかに車いすの生活が待っているのは確かだ。私が車椅子に乗ることになれば、同じく足が痛いという妻に負担をかけることになる。

それが何年になるのか、分からないが、車いすを押し続ける妻の心のどこかに、少し手に余る・・・・・という、本当に小さな火がついても仕方ないと思う。

やはり、この記事を書いた記者も夫が車いすを海に放り出した心の「なぜ?」について問いかけていない。
「介護に疲れていた」という警察の発表をそのまま鵜呑みにして、朝日の記事は第二社会面2段の記事。
東京新聞はもうほとんど見落としてしまいそうな1段見出し。
「車いすの妻を海に」
「殺人疑い81歳逮捕」
「大磯町『介護に疲れた』」
「署によると、夫婦は2人暮らし。照子さんは40年ほど前から半身が不自由で車いすを使い、藤原容疑者が世話をしていたという。

記者は恐らく一回も「何故藤原容疑者が妻もろとも海に放り出す決心をしたのか」
発作的なのか、長く長く悩んだ末の行動だったのか。考えてみればもう少し違う記事になっていたかもしれない。

 

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鳥越俊太郎 鳥越俊太郎

1940年3月13日生まれ。福岡県出身。京都大学卒業後、毎日新聞社に入社。大阪本社社会部、東京本社社会部、テヘラン特派員、『サンデー毎日』編集長を経て、同社を退職。1989年より活動の場をテレビに移し、「ザ・スクープ」キャスターやコメンテーターとして活躍。山あり谷ありの取材生活を経て辿りついた肩書は“ニュースの職人”。2005年、大腸がん4期発覚。その後も肺や肝臓への転移が見つかり、4度の手術を受ける。以来、がん患者やその家族を対象とした講演活動を積極的に行っている。2010年よりスポーツジムにも通うなど、新境地を開拓中。

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