コロナワクチン遺族の声も「ブロック」河野“デマ太郎”の大罪
社会・経済・危険なワクチン「運び屋」河野太郎
初代ワクチン接種推進担当大臣であった河野太郎・現デジタル改革担当大臣が、自身のブログ「ごまめの歯ぎしり」(昨年12月31日付)に書き込んだ内容が物議を醸している。
ワクチン大臣在任中、新型コロナワクチン接種があまり進まないことに業を煮やした河野氏は、ワクチンが廃棄されないよう、自治体の行為に批判があれば「自分が責任をとる」などと発言していた。
私が「紙の爆弾」1月号で、「これ以上、新型コロナワクチンを打ってはいけない!」として、「血栓」「毒素をつくる身体になる」「免疫低下」という3つのリスクについてレポートしたとおり、現在、ワクチン接種により引き起こされた後遺症が、人々を苦しめている。その後遺症被害について、〈「運び屋」の私が「後遺症について」責任をとるなどという発言をしたことはありません〉と自身のブログに書いたのだ。
ワクチン大臣として接種を強力に推進しておきながら、自分は単なる「運び屋」で責任はないなどと言い逃れをするとは、大臣どころか政治家としての資質も疑われる。
小学館「デジタル大辞泉」によれば、「運び屋」とは、「麻薬や盗品・密輸品などをひそかに運搬する役目の者」だという。クリント・イーストウッド主演の「運び屋」というアメリカ映画でも、主人公が運んでいるのは違法ドラッグだった。
自らを「運び屋」と称した河野氏は、はたして本人にも、何か良くないものを運んでいるという自覚があったのだろうか。また運び屋であっても、重大な犯罪に当たるものを扱えば、当然ながら罪を問われるべきだ。運び屋だから責任はない、というのはそもそも通らない。
さて、「運び屋」河野氏に、もうひとつの不名誉な呼び名があるのをご存知だろうか。それが、河野太郎ならぬ“デマ太郎”。国務大臣という要職にありながら、平気で事実と異なる発言を連発することから、ネットの一部でこの呼び名が定着しているのだ。
この“デマ太郎”のゆえんである、河野氏の発言のいくつかについて、本稿で検証していきたい。
・「2億回打って死者はゼロ」
まず、河野氏のデマ発言史上、もっとも代表的といえるのが、「(アメリカではワクチンを)2億回打って、亡くなった人はゼロ(人)」というものだ。2021年7月、ワクチン大臣の職にあった河野氏が、多数の登録者を抱えるインフルエンサーのユーチューブ動画に出演、この発言をした。はたしてこれは事実なのか、デマなのか。
7月2日配信、「【拡散希望】河野大臣…コロナワクチンって本当に大丈夫なん…?」と題されたこの動画では、河野氏の「死者はゼロ」発言の根拠として、「米国CDC(Centers for Disease Control and Prevention=米国疾病対策予防センター)調べ」と注記されている。
このCDCと、同じく米国の政府機関であるFDA(Food and Drug Administration=アメリカ食品医薬品局)が共同で運営している、VAERS(Vaccine Adverse Event Reporting System=米国予防接種安全性監視システム)と呼ばれる、ワクチンの副作用のデータを集めたデータベースがある。
これによれば、河野氏の発言当時、コロナワクチン接種後に患者が死亡したケースとして2万6,699件が報告されていた。河野氏の、アメリカでワクチンを2億回打って死者がゼロという発言は、根拠とするCDC運営のデータベースの内容とは明らかに異なっている。デマを撒き散らしていると言われても反論は困難ではないだろうか。
VAERSの設立の趣旨のひとつが、新しいワクチンによる“未知の副作用”の追跡である。河野氏が発言当時、VAERSの存在を知らなかったのならば、「2億回打って死者はゼロ」という発言は撤回のうえ、誤った認識により進められてきた現状のワクチン接種一辺倒の政府の姿勢を見直さなければならないだろう。
VAERSの存在を知ったうえで、あえて無視していたなら、まごうことなきデマ発言であり、「新規ワクチンの危険性を追跡する」という趣旨やそのデータを無視して接種を進めてきたことに対して、当時のワクチン大臣として説明責任が発生するだろう。
さらに同じ動画の中で、河野氏は「ワクチンを打てばコロナにかからない」という旨の発言もしている。これに関しては、河野氏自らが、2021年7月、ワクチンを3回接種済みであったにもかかわらず、PCR検査で陽性となったことによって、デマであることを自ら証明してしまった。なんとも皮肉である。
ほかにも、ワクチンについて河野氏は、「2回接種で95%の有効性が認められている」「ワクチンは発症を抑える」「重症化を防ぐ」「心筋炎は軽症だからすぐ治る」「副反応は大体1~2日で収まる」などと、接種推進を目的とした発言を繰り返してきた。後述するとおり、それらは事実と異なることが、次々と明らかになっている。
・「有効率95%」のカラクリ
河野氏は先の動画の中で、「効果は有効率95%」とも、得意げに話していた。すると、ユーチューバーが即座に「それはスゴイですね」と合いの手を入れる。PR効果は抜群だった。この動画を観てコロナワクチンを打とうと決めた若者は多いだろう。
しかし、この「有効性95%」は、数字のトリックだったことが、すでに判明している。被験者3万人を、ワクチン接種者と未接種者それぞれ1万5000人ずつに分けたところ、未接種者のグループは陽性者が90人いたのに対して、接種者のグループは5人だったことから、85人をワクチンが守ったとして85/90=約0.945。ここから「有効率約95%」としている。
ところが、全体の非陽性者の割合を比較すると1万4910名(99.4%)と1万4995名(99.5%)で、グループごとの差は0.1%しかない。これで「有効」というには無理がある。都合のいい数字を持ち出して、さもコロナワクチンに効果があるように見せかけているのだ。
・副反応にまつわるデマ
河野氏は自身の経験から、コロナワクチン接種による副反応は1日経つとだいたいなくなり、2日経つとほとんどの人は回復、日常生活に不便はないし、怖がるほどのものではない、とも述べている。しかし実際には、副反応の程度は個人差があり、短期で回復することもあれば、長期的な後遺症に苦しむ人もいる。
重篤な副作用で日常生活もままならなくなった人もいれば、接種後に亡くなる方もいるのは、すでに明らかになっている。やはりデマである。
厚労省が発表したコロナワクチン接種後の死亡者数は、昨年12月16日までに1919人。もちろん氷山の1角だ。10月には遺族会「繋ぐ会」も結成され、被害を訴え続けている。にもかかわらず、ミスリードで接種を促してきた河野氏は、やはり責任を問われるべきだろう。ただの「運び屋」ならこういうことは言わないのだ。
そして極めつきが、ワクチン接種に起因する心筋炎に関するデマだ。河野氏は自身のユーチューブチャンネルで、コロナワクチンでも心筋炎を発症する人がいるが、確率的にも少ないし軽症で、ほとんどの人は回復していると述べている。しかし、ワクチン接種後の心筋炎での死亡例は多く、「ほとんどの人が回復している」というのは事実ではない。
さらに、心筋炎を発症すると5年間で約10%の人が再発するといわれており、たとえば子どもがコロナワクチンによって心筋炎や心膜炎を発症した場合の長期的な経過、その後の生活や、運動機能への影響についても懸念されている。副反応は、決して軽視できるものではないのだ。
しかし河野氏は、まったく気にする必要はないとして、ワクチンのリスクよりベネフィット(利益)が大きいと強調し、人々をワクチン接種に誘導した。新しいワクチンの安全性という、国民にとって最も重要なテーマを軽視して、アメリカの製薬会社から8億回分も買った在庫を消費せんとばかり、とにかく接種を進めようとしていた河野氏の姿勢がまざまざと見える。
河野氏が出演した21年7月のユーチューブ動画は、本稿執筆時点で650万回近く再生されている。この動画がこれだけ視聴されることで、ワクチンの安全性について危惧する人たちの不安を払拭し、接種を進める効果はあっただろう。
1抹の不安を抱えながらも「2億回接種して死者はゼロ」や、「ワクチンを打てばコロナにかからない」などという河野氏の言葉を真に受けて、ワクチンを打ってしまった人は少なからずいるはずだ。
それらの人の中にも、接種後に亡くなってしまったり、重篤な後遺症で日常生活すらままならなくなってしまった人がいるのではないか。このような、事実と異なるデマでワクチンに対して不安をもつ人々を欺き、接種に導いた河野氏の罪は重い。
本名・岩渕政史。トランクスに「脱原発」を刺繍するボクサーとして活動。引退後は独立系メディアに勤務し、TTBジャーナルを設立。