第16回 『中日新聞』批判 ─「反ワクチン」は偽情報!?①:WHOとCDCの通達、 PCR検査は「要注意」
社会・経済私はこれまで、赤旗(2021-08-13)および長周新聞(2021-08-06)に掲載された「反ワクチン」批判記事を、 「私たちはガリレオの時代に戻ってしまうのか」と題して、その問題点を指摘してきました。
ところが先日、 「中日新聞(2021-08-25)にも関連記事が出ている」というので友人からそのコピーが届きました。読んでみると、その記事は次のような大見出しで、5面に5段抜きとして載っていました。
(1)米「反ワクチン」後悔の声、未接種者中心にデルタ株猛威
記事は次のような書き出しで始まっています。
新型コロナウイルスが再拡大する米国で、ワクチンに懐疑的だった市民や著名人に感染が広がり、後悔する声が相次いでいる。
そして「後悔する声が相次いでいる」例として次のような事例を紹介しています。
「子どもたちには必ずワクチンを受けさせて」 。南部テキサス州で16日にコ口ナで死亡した女性(42)の遺言に全米の注目が集まった。
米メディアによると、女性と夫(56)は共にワクチン反対派で、夫も半月前にコロナで亡くなった。夫婦が反対していた理由は不明だが、残された4人の子どもの面倒を見る親族は「ワクチンに関する誤情報を信じる人々がいるのが悲しい」と語った。
この記事を読む限り、 「女性と夫(56)は共にワクチン反対派で、夫も半月前にコロナで亡くなった」のです。だから、死亡した女性(42)の「子どもたちには必ずワクチンを受けさせて」という遺言に全米の注目が集まったのも、無理はないと言えます。
残された4人の子どもの面倒を見る親族が、 「ワクチンに関する誤情報を信じる人々がいるのが悲しい」と語ったことも、たぶん嘘ではないでしょう。ワクチン反対派の両親が共に亡くなって4人の子どもが残されたのですから、大きな話題になったことでしょう。
しかし、ここに大きな落とし穴が潜んでいます。
そのことに、この記者はまったく気づかず、バイデン政権やCDC(アメリカ疾病管理予防センター)が振りまいているワクチン推進の宣伝に、自ら加担しているように見えます。というのは、この記者は次の2つのことに言及していないからです。 ①今度のコロナウイルスは致死率は極めて低く、持病持ちの高齢者に死者が集中していて、若者や子どもは感染しても死ぬことはほとんどない。
②むしろ今アメリカで激増しているのは、コロナウイルスによる死者ではなくワクチンによる死者で、しかもそれが若者や子どもにまで拡大している。
先ず①についてですが、イギリスのデーリーメール紙(2021-08-28)は次のような記事を載せました。
(2)Is It Time to Stop Obsessing over COVID Figures?(そろそろ感染者数にこだわるのはやめませんか?)
https://www.globalresearch.ca/time-stop-obsessing-covid-figures-statistics-reveal-virus-not-biggest-killer-heart-disease-dementia-cancer-each-claiming-four-times-many-lives-average-week/5754307
そして、この記事の副題は次のようになっていました。
Statistics Reveal Virus Is Not the Biggest Killer With Heart Disease, Dementia and Cancer Each Claiming Four Times as Many Lives(統計結果によれば、ウイルスは最大の殺人者ではない。心臓病、認知症、ガンはそれぞれ4倍の命を奪っている)
ところが大手メディアではコロナ感染者が拡大したという報道で大賑わいですし、岐阜市長も相変わらず「不要不急の外出は控えるように」と街頭スピーカで恐怖心を煽っています。
冒頭に載せたグラフは、このことを如実に示しています。
他方、②のワクチンによる死者はほとんど全く報道されません。それどころか、コロナによる入院者数も死者数もガンや認知症よりも少ないのです。死者数にいたっては、このグラフでは最下位なのです。
コロナによる症例数・感染者数は、PCR検査の増幅回数(Ct値)を操作すれば、いくらでも増大できます。WHOが1年前に世界各国に通知していたCt値40を使えば、陰性の人でも簡単に陽性として認識するからです。
ところが驚いたことに、先日、岐阜新聞・岐阜県庁・岐阜市役所のどこに電話しても、県や市がどのような数値で感染者数を出しているのか全く知らないのでした。これで、どうして全県の感染者数が出てくるのでしょうか。
このような事情は他県でも同じだとすれば、 「全国で感染者数が拡大した」と大騒ぎしていることが馬鹿馬鹿しく見えてきます。これはイギリスでも同じなのかも知れません。だからこそ、冒頭のデーリーメール紙のような記事が出てくるのかも知れません。
もっと恐ろしいことは、WHOが最近、 「PCR検査の増幅回数によっては誤った感染に」という通達を各国に出したことも、岐阜新聞・岐阜県庁・岐阜市役所のどこも知らなかったことです。
検査になる恐れがあるから、使い方は検査機器に添えられた使用書を注意深く読むようこのWHOの通達については下記を御覧ください。
(4)The WHO Confirms that the Covid-19 PCR Test is Flawed: Estimates of “Positive Cases” are Meaningless. The Lockdown Has No Scientific Basis「WHOは新型コロナPCR検査には欠陥があることを正式に認めている:「陽性」判定は無意味。都市閉鎖措置の科学的根拠はゼロ」( 『翻訳NEWS』2021-07-24)
http://tmmethod.blog.fc2.com/blog-entry-620.html
岐阜新聞・岐阜県庁・岐阜市役所のどこに電話しても、WHOの新しい通達について知らなかったのですから、CDC(アメリカ疾病管理予防センター)がPCR検査の使用を今年いっぱいで停止すると発表したことも、彼らが知らないのは、当然と言えば当然のことでした。
(5)CDC to Withdraw Emergency Use Authorization for RT PCR Test Because It Cannot Distinguish Between SARS-CoV-2 and the Flu
「CDCはPCR検査の緊急使用許可を停止。理由はこの検査では「インフルエンザとCOVID-19の区別がつかない」から」( 『翻訳NEWS』2021-08-03)
http://tmmethod.blog.fc2.com/blog-entry-630.html
なんと恐ろしいことに、PCR検査もEUA(緊急使用許可)として認められているに過ぎなかったことを、このCDC通達が来るまで、私も知りませんでしたし、県庁や岐阜新聞社の誰も知らなかったのです。
まだまだ書きたいことが山積しています。しかし、ここまで書いてきたら、もう夕食の時間になってしまいました。この続きは次節にさせてください。
(寺島隆吉著『コロナ騒ぎ謎解き物語2—[メディア批判]赤旗から朝日まで 私たちはガリレオ時代に戻ってしまうのだろうか』の第2章1節から転載)
〇ISF主催公開シンポジウム:加速する憲法改正の動きと立憲主義の危機~緊急事態条項の狙いは何かのご案内
https://isfweb.org/post-17487/
〇ISF主催トーク茶話会:羽場久美子さんを囲んでのトーク茶話会のご案内
https://isfweb.org/post-17295/
※コロナ&ワクチン問題関連の注目サイトのご紹介です。
https://isfweb.org/recommended/page-2168/
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国際教育総合文化研究所所長、元岐阜大学教授