メールマガジン第70号:南西諸島軍事強化トピック(10月24日~10月30日)
ノーモア沖縄戦 命どぅ宝の会メルマガ琉球・沖縄通信◇与那国で陸自戦闘車訓練 来月の日米演習 公道自走を計画 県、懸念申し入れ検討(琉球新報 2022.10.29)
◇与那国で戦闘車訓練 自衛隊が民間地初 公道移動も 県、国側に「配慮」求める(沖縄タイムス 2022.10.29)
◇有事想定し予行演習 与那国で戦闘車公道訓練 台湾情勢刺激の可能性も(琉球新報 2022.10.29)
◇公道走行「単なる移動」 防衛省説明に疑問の声(沖縄タイムス 2022.10.29)
◇民間地訓練「地ならし」 半田滋氏 防衛ジャーナリスト(沖縄タイムス 2022.10.29)
◇社説 住民脅かす訓練中止せよ (琉球新報 2022.10.30)
沖縄本島、離島全域の大規模な日米共同統合演習「キーン・ソード23」が11月中旬、実施される。与那国島では「陸自戦闘車訓練」が行われ、戦闘車が公道を走る。米軍高機動ロケット方システム・ハイマース、陸自地対艦ミサイルが展開、沖大東島で射爆撃訓練と戦争さながらだ。
ネット検索で見る「統合幕僚監部 報道発表資料」の前文には「強固な日米同盟の下、日米双方が主要装備品を使用した演習を行う中で、日米の即応体制を確認し、相互運用性を向上。自衛隊と米軍は力による一方的な現状変更の試みは断じて許さないという強い意志のもと、あらゆる事態に対応するための抑止力・対処力を強化」とある。中国を名指しこそしないが、「一方的な現状変更を許さない」の文言から「台湾有事」をにらむ演習であることは明白だ。
演習の「主要実施場所」は「自衛隊施設、在日米軍施設、津多羅島、奄美大島、わが国周辺海空域等」と記している。「津多羅島」とはどこの島か。
ネット検索すると共同通信の昨年12月26日配信記事に「政府が11月海上保安庁や警察、自衛隊と実施した共同訓練が、他国による沖縄県・尖閣諸島占拠を想定していたことが分かった。訓練場所には、海岸線の形状や急峻な地形が尖閣諸島・魚釣島に似ているとして長崎県五島市の無人島。津多羅島を選んだ」とある。
「津多羅島」を演習場所とすることから、「尖閣」有事をも想定する演習と分かる。「統合演習(実動演習)」と記されており、中国の台湾侵攻、尖閣占拠の事態に、どう「実動」するか、つまり実戦の予行演習ということだろう。
「抑止力・対処力を強化」の表現は、年初の2プラス2(日米防衛・外務閣僚会議)の共同発表文書にもあった。敵国の軍事行使を「抑止」するだけでなく、「抑止」が利かず敵国の軍事行動があった場合に、米国と共同で「対処」することを意味する。9月25日の「日米共同作戦の正体」講演で、石井暁共同通信専任編集委員は、「対処する、とは日本がアメリカと一緒に中国と戦うという意思表示」と端的に指摘した。
つまり今回の日米共同統合演習は、中国による台湾有事(侵攻)、尖閣占拠の事態に備え「日米双方が主要装備品(ミサイル、戦闘機、艦船)を使用し、日米の即応体制を確認し、相互運用性を向上させ、対処力(対抗する戦闘行動)を強化する」演習ー中国との戦争に備えた訓練を戦場となる沖縄全域で展開するものにほかならない。
演習について軍事ジャーナリスト・小西誠氏は、筆者の問いに「日米共同統合演習(実動)で初めて与那国ー沖縄を実戦場とする演習。南西有事を想定する演習は、これまで薩南諸島が演習場だった。今回、沖縄を軸に行うことは飛躍的な拡大だ。いよいよ台湾有事を想定した演習が始まったということだ」と解説した。
台湾有事「日米共同作戦計画(原案)」をスクープした石井氏は「沖縄本島、離島、南西諸島全体が戦場になると想定した演習」であり、「米軍のハイマースを投入し、陸自の地対艦ミサイル、米陸軍も加わる。まさに『日米共同作戦』そのもの」と指摘した。「中国軍が在日米軍、日本を攻撃する『武力攻撃事態』を想定する実戦訓練」、武力攻撃事態とは日本有事であり、「自衛隊、米軍の総力を結集する実戦訓練」との認識を示した。米海兵隊が島嶼を分散展開する「EABO」作戦、米陸軍の「MDO(マルチドメイン・オペレーション)」作戦、自衛隊の「CDO(クロスドメイン・オペレーション=陸・海・空、サイバー・宇宙・電磁波の領域横断)」作戦の3つを融合した訓練であるという。
与那国の公道を自衛隊の戦闘車が走行することに琉球新報社説は「中国を刺激し中国による攻撃の標的となる恐れを増し、住民の命や生活を脅かす。非常に危険だ。訓練は中止すべきだ」と主張した。与那国だけでなく全ての演習を中止すべきだ。
10月24日(月)http://nomore-okinawasen.org/3369/
米無人機配備へ 運用部隊が発足 海自の鹿屋航空基地(沖縄タイムス 2022.10.24)
10月25日(火)http://nomore-okinawasen.org/3378/
下地島、空自利用検討を ブルーインパルス、宮古島市、県に要望(琉球新報 2022.10.25)
伊江に米軍F35(琉球新報 2022.10.25)
ホワイトビーチ 揚陸艦2隻寄港 うるま市勝連(沖縄タイムス 2022.10.25)
嘉手納のF15 空自と訓練で 四国沖上空で(沖縄タイムス 2022.10.25)
オスプレイなど離着陸繰り返す 嘉手納 訓練か(沖縄タイムス 2022.10.25)
台湾有事やめて 沖縄が危険(沖縄タイムス 2022.10.25)
10月26日(水)http://nomore-okinawasen.org/3389/
社説 平和構築へ自治体外交を (琉球新報 2022.10.26)
軍港位置と形状案 合意 浦添移設へ県や2市 日米正式合意後アセスへ(沖縄タイムス 2022.10.26)
港湾計画進展へ「一歩」 自然海岸「残す議論を」 軍港移設加速 浦添市民や賛否(沖縄タイムス 2022.10.26)
空軍オスプレイ 嘉手納3機駐機 沖縄周辺で訓練か / 伊江島で連日 米軍F35訓練 離着陸繰り返す(沖縄タイムス 2022.10.26)
10月27日(木)http://nomore-okinawasen.org/3403/
社説 軍港移設計画に合意 市民の懸念に向き合え(沖縄タイムス 2022.10.27)
米F35A戦闘機が墜落 ユタ州空軍基地内 所属機一時嘉手納に(沖縄タイムス 2022.10.27)
F35B.伊江で3日連続訓練 伊江20日に111デジベル F35B 嘉手納に4機((琉球新報 2022.10.27)
米軍F35B 伊江で111デジベル 離着陸訓練 最大の騒音(沖縄タイムス 2022.10.27)
10月28日(金)http://nomore-okinawasen.org/3425/
南西防衛へ民間船3倍 政府検討、部隊や装備輸送(琉球新報 2022.10.28)
与那国で初の図上訓練 日米共同 空港使用も調整(沖縄タイムス 2022.10.28)
注視区域指定 国が判断 土地規制法 自治体が反対でも 意見交換で市民反発(沖縄タイムス 2022.10.28)
米、「核の傘」強化 使用条件厳格化を断念 (琉球新報 2022.10.28)
F15 嘉手納54機退役 英紙報道 来年、F22巡回駐留へ(琉球新報 2022.10.28)
伊江村で101デジベル 90デジベル以上14回 24日米軍 F35訓練 (沖縄タイムス 2022.10.28)
緊張高める敵基地攻撃能力(沖縄タイムス 2022.10.28)
10月29日(土)http://nomore-okinawasen.org/3436/
与那国で陸自戦闘車訓練 来月の日米演習 公道自走を計画 県、懸念申し入れ検討(琉球新報 2022.10.29)
与那国で戦闘車訓練 自衛隊が民間地初 公道移動も 県、国側に「配慮」求める(沖縄タイムス 2022.10.29)
有事想定し予行演習 与那国で戦闘車公道訓練 台湾情勢刺激の可能性も(琉球新報 2022.10.29)
公道走行「単なる移動」 防衛省説明に疑問の声(沖縄タイムス 2022.10.29)
民間地訓練「地ならし」 半田滋氏 防衛ジャーナリスト(沖縄タイムス 2022.10.29)
米ミサイル購入検討 政府 敵基地攻撃を想定(琉球新報 2022.10.29)
トマホーク購入検討 政府、敵基地攻撃を視野(沖縄タイムス 2022.10.29)
空港の空自利用 市長要請に抗議 宮古島の市民団体(沖縄タイムス 2022.10.29)
嘉手納基地F15退役へ 48機老朽化 常駐見直し F22巡回で対応(沖縄タイムス 2022.10.29)
10月30日(日)http://nomore-okinawasen.org/3463/
サイバー部隊5千人へ 自衛隊 防衛省27年度5倍超に (沖縄タイムス 2022.10.30)
社説 住民脅かす訓練中止せよ (琉球新報 2022.10.30)
F35訓練「過去最大級」 伊江村長、防衛局に軽減要請(沖縄タイムス 2022.10.30)
米空母レーガン 訓練公開 沖縄近海(沖縄タイムス 2022.10.30)
文責:新垣邦雄(ノーモア沖縄戦 命どぅ宝の会 発起人)
– – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – –
・ISF主催トーク茶話会:川内博史さんを囲んでのトーク茶話会のご案内
・ISF主催公開シンポジウム:「9.11事件」の検証〜隠された不都合な真実を問う
※ISF会員登録およびご支援のお願いのチラシ作成しました。ダウンロードはこちらまで。
ISF会員登録のご案内
「独立言論フォーラム(ISF)ご支援のお願い」の動画を作成しました!
「ノーモア沖縄戦の会」は「沖縄の島々がふたたび戦場になることに反対する」一点で結集する県民運動の会です。県民の命、未来の子どもたちの命を守る思いに保守や革新の立場の違いはありません。政治信条や政党支持の垣根を越えて県民の幅広い結集を呼び掛けます。