第108回 世界を裏から見てみよう:“テロ”の大嘘

マッド・アマノ

ヘマ続きの岸田政権4月に起きた看過できないニュースを3つ挙げておきたい。どれをとっても「えっ、どーしちゃったの?」と、首を傾げたくなるようなものばかり。

まずは自衛隊のヘリコプター墜落事故。4月6日午後4時ごろ、沖縄県の宮古島周辺で陸上自衛隊のヘリが消息を断ち16日午前、機体の一部や隊員とみられる5人を海中で発見したと防衛省が発表した。墜落原因は機体の故障か、はたまた中国軍の高周波またはドローン攻撃ではないか、という疑念が生じているが防衛省は否定している。

しかし、1カ月前に整備点検したばかりだというから故障は考え難い。管制塔との交信の直後に往信が途絶えたのは、何か不測の事態が生じたのだろうが、トンビが衝突した疑いが拭えないと言う専門家もいる。

トンビごときが衝突したくらいで墜落するものだろうか。にもかかわらず早々に「航空事故」と認定してもよいものか。防衛省が真実を隠しているようにしか思えないが……。

ところで、自衛隊機の事故は後を絶たない。ここ10年でも、鹿児島県鹿屋市の山中に空自の飛行点検機が墜落し、乗員6人が死亡したのは2016年4月のこと。機長が山の標高を誤って認識するなどしたことが原因だった。翌2017年10月、静岡県浜松市沖で夜間に訓練飛行をしていた空自の救難ヘリが墜落、乗員3人が死亡し、1人が行方不明になった。救難ヘリが自ら墜落では洒落にならない。2018年2月には、陸自の戦闘ヘリが佐賀県神埼市の住宅街に墜落、乗員2人が死亡したほか、民家にいた当時小学5年生の女児が軽症を負った。

事故はまだまだある。2022年1月に石川県の小松基地沖で空自のF15戦闘機が墜落して乗員2人が死亡。新型輸送機「オスプレイ」はプロペラの向きを変えることで、ヘリコプターのような垂直離着陸や、飛行機のような高速飛行ができるばかりか長い滑走路を必要としないとの触れ込みだ。しかし開発段階で事故が多発しパイロットが相次いで死亡。「未亡人製造機」の異名をとることとなった。

沖縄をはじめ、オスプレイがすでに全国で運用されていることは周知の通り。東京の米軍横田基地に配備されている「オスプレイCV22」は、2012年にフロリダ州で墜落事故を起こしている。

次は「Jアラート」。4月13日朝、「北海道周辺にミサイルが落下する可能性がある」と政府はJアラートを発出。テレビなどをジャックし「窓際から離れてください。近くのビルや地下に避難してください」と繰り返し呼びかけた。落下5分前の警告に人々はどう対応していいのかさっぱりわからない。「どうせ誤報だろう」とたかをくくる人も少なくなかったはず。しかも、挙げ句の果てに「落下はなくなり、訂正します」ときた。

松野博一官房長官は「Jアラートの役割に鑑みれば、発出判断そのものは適切だったと考えている」と記者会見で述べた。つまり「国民を守るために出したのだから仕方がない」ということだが、果たしてそうか。広大な北海道のあちこちに、避難できるビルなどあるだろうか。ましてや地下まであるビルは、札幌でもザラにはない。落下地点すら特定できないのだからお粗末この上なしだ。ずさんな防衛システムの精度では「敵基地攻撃能力」などあり得ない。

岸田首相爆発テロ
3つ目は、例の〝爆発物〟事件。4月15日のお昼前、岸田文雄首相は衆院補選の応援で、和歌山市の雑賀崎漁港を訪れた。およそ200人の聴衆の真ん中から突然、岸田首相目がけて爆発物が投げつけられた。SP等が首相に覆い被さるようにして防御し、首相は直ちに現場から避難。

大事に至らなかったものの、爆発物の破片が60メートル離れた建物の壁にぶち当たった。1つ間違えば命を失いかねないものだったとされる。

犯人は兵庫県に住む24歳の男性で、威力業務妨害で現行犯逮捕された。犯行の動機などは弁護士が来るまで話さない、と口をつぐんだ。

警護をどうするかは、たしかに重要な問題だろう。手荷物検査など行なわれるはずもなく、しかも聴衆と首相との距離はわずか10メートル。爆弾を放り投げた犯人は、地元の漁師と警官等によって取り押さえられたが、ほとんど無抵抗。あらかじめ逮捕は想定済みに見えたのは私だけだろうか。

岸田首相は逃げるように乗用車に乗り、現場を離れた。和歌山県警は、逮捕された容疑者については事前に警戒する対象ではなかったと語った。つまり、全くノーマークだった。現場でも犯人に注意が向いたのは爆発物が投げ込まれてからだった。

現場での警護の甘さに比べて、兵庫県川西市にある犯人の自宅の捜索は素早かった。

岸田首相は事件の一時間余り後の12時半すぎには次の会場のJR和歌山駅前に到着、およそ20分間、演説した。さらにその後、関西国際空港から帰京し、千葉三浦安市と市川市で応援演説を行なった。

首相は15日夜、自らのツイッターにこう呟いている。

〈本日は最後まで演説に立つことができたこと、警備に当たって頂いた皆さん、関係者の皆さん、(略)そしてご心配と応援してくださいました全ての皆さんに感謝申しあげます。この大切な選挙を皆さんとともに守って参ります〉

爆発騒ぎにはっきりと触れないのは、首相の心中に別の思いがあったからでは。

同時多発テロの大嘘
 テロといえば、アメリカの9・11同時多発テロからすでに22年。当時20歳なら42歳。60歳だった私はなんと80代に突入し、まぎれもない高齢者だ。世界中を震撼させた大事件でも、「あれは米政府の自作自演」との説が、深く静かに蔓延している。

「事件の首謀者は国際金融資本やイルミナティではないか」という疑念に対し、権力者たちは「陰謀論に騙されるな」と否定する。それでも、おそらく読者の中にもこの〝陰謀論〟の方を支持する人が、少なからずいると思う。ズバリ言うと、「嘘はデカければデカいほど信じ込ませやすい」というのが首謀者どものやり方だ。

同時多発テロを簡単におさらいしよう。英語では「セプテンバー11アタック」といわれている。イスラム派過激テロ組織のアタック(攻撃)というわけだ。ワールドトレードセンター(WTC)2棟に旅客機が突っ込み、死者は約3千人、負傷者2500人以上と発表された。ただし、事件当日、出勤を控えるように、と会社から事前に通達された人々がいるという。

当時のブッシュ大統領は事件直後に「テロとの戦争は今後30年続く」とのたまった。ならば、あと10年は続くことになる。さて、

事件において最も疑わしいことは、2棟のトレードセンターと第7ビルの倒壊だ。旅客機が激突したからといって、きれいに全倒壊したのは不自然きわまりない。当時、米国建築協会は「倒壊はありえない」と発表している。口封じされたとみえて、以後、建築家たちは黙して語らずとなった。

WTCの建築途中の写真から、建物は太い鉄骨で組み立てられているのがわかる。百歩譲って激突したフロアが破壊されたとしても、無傷の別のフロアまでが倒壊するとは考えにくい。

映像をよく見ると、各階の窓から白煙が噴き出ているのがわかる。事前に強力な爆薬が設置され、コンピュータ制御されていたのではないか。太い鉄骨を粉々にするのだから、なみの爆薬ではない。劣化ウラン弾のようなものを使用する必要がある、と言う人もいる。

WTC付近で救助に当たり、粉塵などを大量に吸引して肺機能が低下した消防士や救急隊員の多くは、事故の7年後も改善傾向が見られなかった。事件以降、米国は〝犯人〟のウサマ・ビン・ラーディン捕獲のため、アフガニスタンに侵攻した。その後の2003年にはイラクに侵攻、しかし、その大義名分だった大量破壊兵器は存在しないとの結論に達し、米調査団のデビッド・ケイ団長は辞任。ケイ氏は昨年8月に、82歳で亡くなった。イラクのサダム・フセイン大統領は06年12月30日に処刑された。合掌。

(月刊「紙の爆弾」2023年6月号より)

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日本では数少ないパロディスト(風刺アーティスト)の一人。小泉政権の自民党(2005年参議院選)ポスターを茶化したことに対して安倍晋三幹事長(当時)から内容証明付きの「通告書」が送付され、恫喝を受けた。以後、安倍政権の言論弾圧は目に余るものがあることは周知の通り。風刺による権力批判の手を緩めずパロディの毒饅頭を作り続ける意志は固い。

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