【特集】新型コロナ&ワクチン問題の真実と背景

「全国有志医師の会」藤沢明徳医師インタビュー/コロナワクチン後遺症の真実とWHOの次なる策略(下)

紙の爆弾編集部

ワクチンによる超過死亡増加

――コロナウイルス感染症について、この夏には「第9波」や「沖縄で医療崩壊」などと報じられています。これは、どう見るべきでしょうか。

藤沢 現在、感染症に対し、私のクリニックでは普通の風邪薬を処方し、1週間もあればだいたい治っています。特例承認薬等が出回っていますが、一度も使ったことがありません。5日間分で8万円といった高額ながら、ほとんど効きもしない薬でも、製薬会社としては製造した分を売らなければならない。海外では、特別な対応は必要ではないとして使われなくなっており、日本でしか在庫をさばけないのです。抗インフルエンザ薬のタミフルで、世界の生産量の7割が日本で消費されたのと同じことが起きているのです。

沖縄については情報操作がなされているように見えます。小波だった第8波に対して第9波が相対的に高いというだけで、絶対数は大きくなく、医療逼迫が起きているとすればシステムの問題だと、九州有志医師の会の森田洋之医師が指摘しています。

もう1つの重要な事実は、「コロナウイルス」は昔からあったものの、普通の風邪としてそれほど注目されてこなかったということです。

――昔とは、2020年より前ですか。

藤沢 宮沢孝幸・京都大学医生物学研究所准教授は、ウイルス変異のスピードから、風邪コロナウイルスのNL63は鎌倉時代からあったと推定され、人類はずっと「ウィズコロナ」だったと指摘しています(ウェブVoice5月24日付・更新)。今回のウイルスであるSARS‐CoV‐2も2002~03年のSARSウイルスのRNA配列と酷似しており、その弱毒型のバリエーションにすぎないといいます。私の学生時代の教科書にも「コロナは風邪の代表的なウイルスの1つ」と書かれていました。

――2020年から続くのは〝コロナ騒動〞にすぎない、と。また藤沢さんは前回、掛谷英紀・筑波大学准教授の研究を採り上げ「人工ウイルス」の可能性に言及されていました。

藤沢 世界の多くのウイルス学者がコロナウイルスの遺伝子配列の不自然な変異を指摘しています。人為的な遺伝子操作が入ったと考える方が自然であるということが、現在の世界的な認識となっています。

私自身も感染したことで、その確信が深まりました。3日間ほど高熱が出て喉が痛い。それでも私はワクチンを打っていないため、自然免疫がつきます。その免疫は“交差免疫”といって、その後の株に対しても有効で、私は一度だけでしたが、2回目以降は本当に普通の風邪です。人工ウイルスから派生して、遺伝子配列が変わっていくのでしょう。

――やはり気になるのは超過死亡の増加です。大規模なワクチン接種が開始された翌年の2022年に超過死亡は激増。しかし厚労省は6月、今年3月~5月の超過死亡数を「ゼロ」と発表しました。ただし今年の死者数を見ると、過去最多を記録した2022年(年間約158万人)と同様の推移をたどり、1月に至っては前年の14万4千人から16万9千人と大幅に増えています。

藤沢 超過死亡増加の原因がワクチンであることは明らかと言っていいでしょう。ドイツをはじめワクチン接種に積極的だった各国で同じ現象が起こっています。そして現在、超過死亡とワクチンの関係について分析を試みた論文が出始めています。

日本でも、小島勢二・名古屋大学名誉教授がネットのアゴラに「第9波に備えて6回目ワクチンを接種すべきか?」(7月7日付)を執筆しています。同記事のグラフにあるように、コロナの感染者・死亡者、超過死亡者の推移が完全にリンクしているのです。これ以上の証拠はないでしょう。

なぜワクチンが超過死亡に結びつくかについても、小島先生は言及しています。5回目接種が開始された昨秋以降、頻回接種による免疫能の低下を示す報告が相次いでおり、小島先生は「ワクチンを3回接種するとオミクロン株に対する免疫能が特異的に抑制されるようである」と述べています。免疫の中心的役割を構成するIg(免疫グロブリン)にはIgG・IgA・IgM・IgD・IgEの5種類があり、そのうちIgGという長期型の免疫抗体にはIgG1~IgG4の4種類があります。頻回接種すると、IgG4ばかりが誘導される「クラススイッチ」という現象が起きるようになります。

このIgG4は免疫を抑制する役割を持ちます。たとえば、アトピー治療に減感作療法があります。これは、あえて患者の体を抗原(原因物質)に感作させて慣れさせるものです。これにより誘導されるのがIgG4です。人間の体というのはうまく出来ていて、何度も同じ抗原が入ってくると、そのたびに強い免疫反応を繰り返すのは危険だと判断し、バランスを保とうとする働きがあります。ワクチンの頻回接種によっても、このIgG4が特異的に誘導されることがわかってきました。

――それゆえに、接種のたびに免疫が低下する、と。

藤沢 しかもこのIgG4は、全ての免疫細胞に対して抑制的に働くということもわかってきました。たとえばナチュラルキラー細胞が抑制されれば、がんに罹りやすくなります。接種はほとんどの国で3回程度まで。6回目接種を実施した国など日本以外にありません。

実際に、頻回接種をした日本人から多くのデータがとられており、それに基づく論文が世界で出されています。もちろん、製薬メーカーにとっても格好のサンプルとなるでしょう。まさしく人体実験が、日本人を使ってなされているといえます。

小島先生は、「日本は、世界の潮流とは反してワクチンの6回目接種を推進する唯一の国である」「6回目接種の効果については海外の情報をあてにするわけにはいかず、自ら生み出すほかはない」と書かれていますが、本当にその通りです。

――ワクチンの頻回接種については、いわゆる副反応が、接種するほど出なくなるということもよく聞きます。

藤沢 副反応自体が免疫反応ですから、当然です。免疫反応によって発熱を引き起こす物質が体内で生成されて炎症(発熱)が起きるのです。

政府はワクチン接種推進において「重症化予防」と言いますよね。確かに接種した人の方が、高熱も出ないし重症感が軽減されます。しかしこれは免疫が働かなくなっているからに過ぎません。4回目・5回目接種では副反応がほとんど出ないというのは、そういう体になってしまっているということです。

 

「ワクチン後遺症」とどう向き合うか

――ワクチン後遺症が広がりを見せています。診察・治療される中での代表的な症状を教えてください。

藤沢 最も多いのは、疲れやすくなったというものです。「少し動いたら息が切れる」「1年前と感覚が違う」といった声をよく聞きます。最初は年齢のせいかと感じるようです。

私のクリニックを定期的に訪れる患者さんには4回以上接種している人は少ないものの、5類になった5月以降もまともな診察が受けられる病院が少ないと、遠方から飛び込みでやって来る方がいます。その中に、全身の倦怠感を訴える方がいます。それも、本人が異常と感じるほどのものです。また多発性の関節痛で、あちこちに痛みが移動すると訴える方もおられました。頭にもやがかかるような「ブレインフォグ」まで発症した人は、かなりの重症と見ています。

――全国有志医師の会のサイトで、後遺症に対応するクリニックが紹介されています。対処法というのは、そうした医療機関に行くことでしょうか。

藤沢 海外ではすでに、「ワクチン接種後症候群」といった正式な病名が付けられ、多岐に渡る症状や個人差があることなどが、少しずつ明らかになっています。しかし前例のない疾病であるために、自ら学んで対応する医師が日本には本当に少ないため、たいていの医療機関では「異常なし」とされてしまいます。そうした場合、全国有志医師の会が紹介している医療機関のほかに、実は公表はしていなくとも後遺症治療に対応している病院もありますので、ホームページに相談フォームも設けています。

この現状を変えるため、京都大学名誉教授の福島雅典先生を代表理事に、私も理事として「ワクチン問題研究会」という一般社団法人を設立しました。近日中にホームページもスタートさせ、学会として活動します。今あるほぼ全ての医学会はスポンサーの製薬企業に資金を依存していますが、この研究会は全て会員によってまかない、製薬業界には頼りません。コロナ騒動以降、ワクチンに関する学会はmRNAワクチン1色との話も聞かれます。もちろんスポンサーはワクチン企業です。

――有志医師の会ではメルマガも発行され、そこでは後遺症を予防・軽減するための、食事に関する情報も出されていますね。

藤沢 重要なのは、破壊された免疫をどう修復するか。そこで食事に注目したものです。腸を活性化させる「腸活」という言葉がブームになっているように、大腸の中の腸内細菌叢(腸内フローラ)が免疫に非常に大きな役割を果たしていることが知られています。その腸内細菌叢を整えるために、納豆をはじめ、味噌・漬物などの発酵食品などが有効です。腸内細菌叢がしっかりしている人が病気に罹りにくいというのは、以前からわかっていました。

さらに納豆については、「ナットウキナーゼ」に血栓予防の効果があると世界で注目されています。コロナワクチンで体内に作られるスパイクたんぱくは「血栓毒」と呼ばれるように、血栓の原因となります。7月にも「新型コロナウイルス感染症予防接種健康被害審査第一部会」で、13歳の脳梗塞が認定されました。ワクチンによる血栓症予防にもナットウキナーゼが有効ではないかと、日本国内以上に海外から日本食が注目され始めているようです。

加えて食品添加物への注意も必要です。日本で認可されている食品添加物の種類は、実は世界ナンバーワンですから。

――最近、芸能・スポーツ界でも体調不良が相次いでいます。同時に報道では「ヘルパンギーナ」や「RSウイルス」といったウイルスの流行とともに、その原因として、「コロナ対策のなかで免疫を獲得する機会が減った」などといわれています。

藤沢 ここまで述べたとおり、ワクチンによる免疫低下は事実です。接種拡大は集団免疫となるどころか、ことごとく(日本人の)免疫を破壊しました。

――あらためて、集団免疫とはどういうものでしょうか。

藤沢 ある集団の中で免疫を持った人が一定以上いると、病気がそれ以上広がらないということです。確かに、夏風邪といわれるヘルパンギーナや溶連菌が流行し、5月~7月にかけて、風邪症状の患者が増加しました。とくに臨床現場の印象として、ワクチンを3回~4回接種した人に、「子どもがかかった風邪をもらった」と話す人が多くいました。本来、免疫とは体が学習し、免疫情報を蓄積していくものなので、子どもから感染した親は、それほど悪化しないものです。つまり、何10年かの人生でつくられてきた個々人の免疫が、ワクチンの頻回接種によって破壊されたということです。

2回接種が日本人全体の8割、3回接種が6割いる状況で、一般的な感染症に対する集団免疫が破壊されてしまったのではと見ています。

WHOに主権を渡す「パンデミック条約」

――最後に、全国有志医師の会では、WHOが狙う「パンデミック条約」についても警鐘を鳴らされています。

藤沢 これも重要な問題です。パンデミック条約とは、「公衆衛生上の緊急事態(PHEIC)」宣言とともに、各国の憲法を超えて、WHO緊急委員会の決定が最も権威のある最終決定となる、という内容です。事実上、主権国家が主権をWHOに預けることになります。ワクチン接種の選択の自由なども吹き飛ぶことになるでしょう。

発足当時のWHOは、あくまでも国家からの要請があった場合に助言として勧告する、というスタンスでしたが、2021年末ごろ、米国とEU委員会からの提案として、その権限を抜本的に拡大するための国際保健規則(IHR)の改訂とパンデミック条約の策定が、来年5月の第77回世界保健総会に向けて進められています。以上の内容は、当会のメルマガで詳細を発信していますので、ぜひご登録ください。

一方、これに対抗する動きもあります。イギリスを本部として立ち上げられたWCH(World Council for Health=世界保健評議会)がそれです。コロナ騒動のさなかWHOを内部から批判していた専門家たちが、WHOに代わるべく設立した組織で、つい先日に日本支部も設立され、私も参加しています。さらにはヨーロッパを中心に法律家たちが結集し、パンデミック条約を含めたIHR改定に反対する声明を出しています。世界は刻々と動いています。

――決して絶望してはいけませんね。ありがとうございました。

(月刊『紙の爆弾』2023年9月号より)

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