【連載】真田信秋の多時争論

連載:日本国独立宣言論 私は独立を宣言する!(12)

真田信秋

前回からの続き


 

・憲法の実力 必要な公益保護法

ここまで見てきたように、日本は明らかに属国状態であり、日米合同委員会に支配されている体制がある。その体制下で、なんの意味もない自己満足や売国を加速させるだけの改憲をするより、まずは独立宣言を出しましょうというのが、私の考え方であり、本書の趣旨である。独立宣言は、私が本書の冒頭に示した通り、1行でも2行でも良い。ただし、これに伴い、どのような政策を廃止するか、そして、どのような新しい政策を始めるかという具体策にこそ独立の意思は宿るのである。

改憲により、緊急事態条項を盛り込むことは、パンデミック条約、TPPなど、全ての世界政府的な流れと連動している。種子法廃止、種苗法改定、カジノ法、移民法、水道法改定、悪法消費税増税など、安部時代に行われた売国の数々と連動していると思われる。

LGBT文化破壊も含めて、これらは自民党の意思で行っているものではなく(自民党に意思など、そもそもないのかもしれないが)、他国や、国際カルトの命令で実行させられていることが問題である。実際、LGBT文化破壊に関しては、自民党内でも反対が大きく、部会では、まともな多数決さえ取られず、部会長一任という形で押し切られ、結果的に党議拘束がかけられたうえで法案が可決している。

つまり、自民党という党が、小学生でもできる多数決すらできない腐りきった組織であることが分かる。「私は部会では反対しましたし、個人的には反対ですが、党議拘束には従います」という自称反対議員たちは、常に、売国法案を結果的に推進している。以下の動画で、LGBT文化破壊を推進することを形式上、全会一致で決めた自民党の馬鹿さ加減を説明している。その動画の説明欄には、文章力のない青山繁晴のエッセイのリンクも記載している。結局は常に悪法制定に賛成しておきながら、自分を戦士と書いているブログ記事は、まったくお笑い種である。

敗戦利得者政党、自民党の断末魔。LGBT文化破壊。政治プロレス、政治新喜劇を続ける自称保守のレスラーたち。多数決さえできない政党は、政治家集団ではない それでも腐った組織にしがみつくエセ保守
https://www.nicovideo.jp/watch/sm42229439

前述のように、生物兵器ワクチン接種が始められた2021年に、池田としえ議員は、自民党を強制的に除名されており、その時から、自民党には命をかけて生物兵器ワクチンに反対し、国民の命を守る者は、ひとりも存在しない党となっている。派閥がどうとか、こうとかそういう問題ではない。器として腐りきっている。

そして、コロナ茶番において、国民は分断され、経済は破壊され、命まで奪われる生物兵器ワクチンを半強制されるという異常事態が発生したが、これらの売国を防ぐために、現在の憲法が役に立ちましたかというと、何の役にもたっていないと言わざるをえない。それらの売国を、事後に糾弾するための裁判でも、憲法が機能しているかという点についても、まったく機能していないと言わざるをえない。

そのことは、私が種子法廃止違憲訴訟に関する報告動画などで紹介している通りである。憲法が、まったく機能していないため、特定の法益を守るための個別法規が存在しない場合に、本来は守られるべき公的な法益が、司法の場で保護されないのである。そのため、私は、抽象的な公益を保護するために、「公益保護法」という法律を新たに制定すべきであると考えている。

種子法違憲訴訟・控訴審第一回期日 国民全体のための戦い 安全安心な食料への権利は、基本的人権の根幹の権利である 安倍政権の売国行為により危機に直面する食の安全保障
https://www.nicovideo.jp/watch/sm43168181

基本的人権をうたう憲法があるにも関わらず、新型のコロナが特定されていない状態で、法的根拠も、科学的根拠もない不衛生なマスクを強制され飛行機を下ろされた谷本誠一議員や高橋清隆先生。奥野淳也さんの場合は、マスクをしなかったという理由で、搭乗した飛行機が緊急着陸まで行い飛行機から降ろされた。そして、事後に家宅捜査までされ、刑事訴訟で訴えられている(2023年10月に控訴審で敗訴し上告予定)

このように、理想をうたう憲法があったにも関わらず、恐ろしい全体主義、言論弾圧、人権蹂躙があったのである。司法が死んでいると言われる中で、マンションの管理人がマスクをつけないという理由で解雇をされた事件では、大阪地裁は解雇を違法と判断した。また、前述のように、グローバルダイニング社に対する暴君小池皇帝による営業時短命令は違法だったと東京地裁が判決を下した。安部のマスクの購入金額を開示せよということも地裁判決ではでており、地方裁判所レベルでは、いくつか妥当な裁判が行われる事例もある。

しかし、そのような裁判において、憲法判断は基本的に発生することはない。基本的人権がおかされた場合、憲法を持ち出さなくても、公序良俗違反など、法秩序の一般的な概念から、著しく妥当性を欠くなどの理由で、人権を守る戦いは可能であって、憲法判断を行う必要は必ずしも存在しないという面もある。

憲法には、軍隊を保持しないことを明記しながら、2023年で見ると10兆円を超える世界3位レベルの軍事費の支出額を計上している。あらゆる裁判で憲法違反を訴えても憲法判断はほぼ、なされることはない。では、憲法とは何であろうか。一般的に、憲法は公法、公の法であり国を縛るものと言われる。そして、その他の私法は民の取り決めをしているものと言われる。

しかし、公を縛る公法といっても、その効力が、司法判断の対象となりにくいのであれば、憲法を縛る効力がないに等しい。司法判断においては、「統治行為論」という概念があり、高度に政治的な問題には裁判所は判断をしないという考え方もある。その考えに基づけば、高度に政治的な問題には、憲法は意味をなさないこととなる。砂川裁判を手始めとして、意図的にそのように司法の判断領域を絞るための判例を、米国の意向の元で、日本の司法が積み重ねてきたのである。

また、一般的な実生活への直接的な法的な効力は、通常の一般法が担っており、憲法あくまで、個別の法令を通した間接的な効力しか有さないとも言われる。憲法違反が主張できるのは、明白に憲法違反があったというような、明白性が問われる。このように憲法の効力は、極めて限定的であって、言うなれば憲法は、法の精神というべき抽象的な位置づけのものなのである。

伊藤貫先生は、憲法の在り様について、コモンローのように、文章にしていなくても、長年の積み重ねによる判例法のような形で、不文の法規範、不文法的な憲法という考えで十分であり、成文憲法とする必要性が必ずしもないと語られている。また、亡くなった加瀬英明さんは、「日本国憲法の9条(2項のみを意味していたかは不明)だけを削除し、後はそのまま残しておいても、差支えがない」と語る映像が残っている。これは伊藤貫さんが、「憲法を書き換えるというような行為は法的安定性や、秩序を壊すものであり好ましくない。問題のない文言はおいておいても悪さをしない」ということを主張しているのと類似している。

現実として、もともと間接的効果しかないのが憲法であるため、伊藤貫さんや、加瀬英明さんの主張のように、憲法自体を大幅に変える必要性や意味合いは、本来は、まったく存在しない。自民党が説明している改憲の4つの理由も、法の精神である憲法に書き込むことは必須ではない。

売国親米保守と考えを異にする理性的で現実的な安藤裕先生のような方々は、本来は押し付け憲法ではなく、自国の憲法を書きたい気持ちはあるが、現体制下で改憲することは多いに危険であると語る。

苫米地英人博士は、国民の意識が冷静に落ち着いた情勢下で憲法を考えることは良いかもしれないが、世界で戦争が発生している有事において、いわゆるショックドクトリン的に、緊急事態条項含めた改憲をされることは改悪でしかないというようなニュアンスの発言をされている。

日本を封じ込めるための非武装化を行うべく盛り込まれた憲法9条。しかし、日本には自衛隊が事実として存在している。それでも、この9条を盾にして「直接的に関係のない戦争にはいきません」と断る理由に使えてきた実情も存在する。これは、決して卑怯なことではなく、押し付けられた憲法を逆利用するという知恵を働かすことができたということであると私は思う。

威勢よく交戦権を持つのが、当たり前の国だと息巻く政治家も少なくないが、憲法9条を盾に、日本独自の小武装中立、中武装中立にとどめ、独特の平和外交、融和外交を貫くことこそ、世界に必要とされる日本の立場であろう。

また、実質機能していないため、変更をする必要すらない憲法であるが、仮に、憲法改正をする場合、国民には、賛成か反対かという国民投票をするゼロイチの権利しか与えられず、一言一句に賛成、反対の意思表示をすることはできないと思われる。憲法の一言一句は、それぞれ様々な解釈が可能であり、改憲となれば、こっそり危険な文言を盛り込まれる恐れも高い。

LGBT文化破壊法含めて、数々の先にあげたような売国法案が国会でろくな議論もなく通ってきた現状において、憲法改正となれば、国民のためになる素案が提案されることは望むべくもない。なぜ現状、国民生活に間接的な効果しかもっていない憲法を変える必要があるのか。それは、直接的に悪い効果を憲法に持たせるためであると、私は推定している。

日米合同委員会において、アメリカ軍よって日本の政策の細部まで指示されている現状、日米安保条約や、安保体制における密約法体系に支配されている日本に対して、改憲により緊急事態条項を盛り込むことで、その密約的な部分を成文化するような狙いもあるかもしれない。

アメリカの郵便局が、今も公的に運営されているにも関わらず、日本の郵貯マネーを搾取したいために、アメリカが日本に命令した「郵政私物化」を小泉、竹中、安部、菅に行わせたのと同じである。現状、効力のない憲法を、改悪し国民を、さらに支配する根拠を盛り込もうとしているのではないか。

安倍政権以降、特に、議会軽視の自公宗教カルト連立政権が、議会を停止し、基本的人権を全て停止するためのものであろう。そして、その人権無視の独裁的な全体主義体制は日本の支配者層が、日本国民を支配するだけのものにとどまらず、敗戦直後のように、アメリカなどの他国のために、日本政府が、日本の間接統治を徹底するためのものであろう。

このアメリカによる日本政府を通した間接統治は、前述の吉田茂時代から、徹底され、あまりにも、それが有効に機能したがために、日本人は間接的にアメリカに支配されていることを気づかなかった。日常的に、アメリカ軍による被害や圧迫に苛まれている沖縄の方々の気持ちを、我々、日本国民全体が意識すべきであった。現時点においても、そうである。その点は、私自身も大いに反省をするものである。

考えてみてほしい。日本は完全に属国として有効にコントロールされ、杜撰な管理のマイナンバーに、他国も類をみないほどの情報集約をさせ、情報漏洩することを意図的に推進している。LGBT文化破壊を徹底したり、言われるままに他国へ兆円オーダーで金を流すなど、海外の言いなりである。このうえ、憲法改正がなされれば、どれほどの事態となるか恐ろしいほどである。

主権がないために憲法は機能しておらず、間接効果しか保持していない。そして、憲法の理念を具現化するための公益全般を保護する個別法が存在していない。小泉政権、安倍政権を経て、国会の形骸化は、さらに進み、国会が、ほとんど機能していない。日本人の命に係わる種子法廃止も国会で、議論をほぼせずに断行した売国安部政権。国家の主権を売り渡すがごときパンデミック条約や国際保健規則の内容ですら、議会に知らせずに進めている。既に、我が国の国会は、ほぼ存在していないのと同じである。現行の憲法の前文が規定する代議制民主主義が、まったく機能していないということである。

そして、この状態を変えるのは憲法改正ではなく、主権者である国民の意識の変革に基づいた独立宣言なのである。

 

次回に続く

<連載:日本国独立宣言論 私は独立を宣言する!(真田信秋)は、毎週土曜日に公開します。>

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真田信秋 真田信秋

真田信秋 ニコニコ動画、ニコニコチャンネルを中心に、多事総論チャンネルを展開中。 1977年生まれ、和歌山県田辺市出身。2004年より東京在住。 地方行政機関、民間企業10社以上の幅広い参画歴を持つ。 アマゾンキンドルにて電子書籍も公開している。 コロナ茶番前より医学不要論に習い、2017年10月より薬を一切飲んでいない。 ますます悪化する属国状態を憂え、国民、一人一人が独立宣言を行うことの結果として、国民総意の独立宣言を行う「日本国独立宣言」を唱えている。 独立言論フォーラム一般会員、日防隊サポーターズ、チーム日本一般サポーター。 オールジャパン平和と共生、日本列島100万人プロジェクトの趣旨に賛同するものである。

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