【連載】安斎育郎のウクライナ情報

5月16日のウクライナ情報②

安斎育郎

みなさん、おはようございます。昨日は2年ぶりぐらいに胃カメラを飲みましたが、何ともありませんでした。胃カメラも大腸内視鏡検査も、大体2年に一度のペースで受診することにしています。血液検査は毎年ですね。何もないことを確かめることは大事です。

さて、今日のウクライナ情報ですが、❶ ウクライナ軍、ハリコフ州2地域で部隊後退 ロシアが攻勢強めるBy Vitalii Hnidyi、 Ivan Lyubysh-Kirdey、 Yuliia Dysa(2024年5月15日)、❷ ロシア軍によるスームィ州侵攻の可能性、国境地域で住民避難が始まる(2024年5月14日)、❸ウクライナにとっては今後数ヶ月が正念場、動員は必要=米国務長官(2024年5月15日)、❹特別軍事作戦 5月14日の概要 露国防省(2024年5月14日)、❺魅力的な博物館の展示品に過ぎない米軍の「奇跡の爆撃機」(2024年5月14日)、❻ ペスコフ報道官が留任 パトルシェフ氏はプーチン大統領補佐官に(2024年5月14日)、❼プーチン露大統領 16、17日に中国訪問(2024年5月14日)、❽米国は2025年までに財政破綻 元世界銀行総裁が警告(2024年5月14日)、❾ゼレンスキー「ハリコフを守るにはパトリオットシステムが2台必要だ」――ゼレンスキーはブリンケンに協力を懇願している(2024年5月14日)、❿ロシア軍が急増する中、ウクライナは決戦に臨む(ポリティコ、2024年5月13日)、です。

このところの戦況を見ていると、ウクライナ側は弾切れ、人切れ、連絡網切れでどんどん撤退を余儀なくされているようですが、対策は戦う意欲のない人々の強制動員兵と欧米からの武器到着待ちで、しかも、要衝を守るために兵士を移動させているので、防衛線に濃淡が出てきて前線をまんべんなく守ることは難しくなっているようです。仮に西欧からの武器弾薬が届いても、経験ある兵士がいない、部隊間の連携がとれていないのでは、組織だっ強力な反撃を組み立てることはできないでしょう。❸にあるように、ここ数か月がまさに正念場だと思われます。すでに、ウクライナ軍の戦法について孫子の兵法書の一文「戦略なき戦術は、敗北の前の戯言である」も引用され始めています。一方、ウクライナ戦争の首謀者アメリカは、大統領選挙中は無様な負けたかはしたくないということでしょうが、2009年のオバマ政権下でバイデン副大統領と(辞任せざるを得なくなった)ヴィクトリア・ヌーランドが画策したこの戦争は、アメリカもがウクライナもNATO諸国も望まなかった状況で幕引きに向かう気配です。

さあ、ラジオ体操一、二、三で体を昼間モードに切り替えましょう。皆さんお元気で‼

あんざい

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安斎育郎 安斎育郎

1940年、東京生まれ。1944~49年、福島県で疎開生活。東大工学部原子力工学科第1期生。工学博士。東京大学医学部助手、東京医科大学客員助教授を経て、1986年、立命館大学経済学部教授、88年国際関係学部教授。1995年、同大学国際平和ミュージアム館長。2008年より、立命館大学国際平和ミュージアム・終身名誉館長。現在、立命館大学名誉教授。専門は放射線防護学、平和学。2011年、定年とともに、「安斎科学・平和事務所」(Anzai Science & Peace Office, ASAP)を立ち上げ、以来、2022年4月までに福島原発事故について99回の調査・相談・学習活動。International Network of Museums for Peace(平和のための博物館国相ネットワーク)のジェネラル・コ^ディ ネータを務めた後、現在は、名誉ジェネラル・コーディネータ。日本の「平和のための博物館市民ネットワーク」代表。日本平和学会・理事。ノーモアヒロシマ・ナガサキ記憶遺産を継承する会・副代表。2021年3月11日、福島県双葉郡浪江町の古刹・宝鏡寺境内に第30世住職・早川篤雄氏と連名で「原発悔恨・伝言の碑」を建立するとともに、隣接して、平和博物館「ヒロシマ・ナガサキ・ビキニ・フクシマ伝言館」を開設。マジックを趣味とし、東大時代は奇術愛好会第3代会長。「国境なき手品師団」(Magicians without Borders)名誉会員。Japan Skeptics(超自然現象を科学的・批判的に究明する会)会長を務め、現在名誉会員。NHK『だます心だまされる心」(全8回)、『日曜美術館』(だまし絵)、日本テレビ『世界一受けたい授業』などに出演。2003年、ベトナム政府より「文化情報事業功労者記章」受章。2011年、「第22回久保医療文化賞」、韓国ノグンリ国際平和財団「第4回人権賞」、2013年、日本平和学会「第4回平和賞」、2021年、ウィーン・ユネスコ・クラブ「地球市民賞」などを受賞。著書は『人はなぜ騙されるのか』(朝日新聞)、『だます心だまされる心』(岩波書店)、『からだのなかの放射能』(合同出版)、『語りつごうヒロシマ・ナガサキ』(新日本出版、全5巻)など100数十点あるが、最近著に『核なき時代を生きる君たちへ━核不拡散条約50年と核兵器禁止条約』(2021年3月1日)、『私の反原発人生と「福島プロジェクト」の足跡』(2021年3月11日)、『戦争と科学者─知的探求心と非人道性の葛藤』(2022年4月1日、いずれも、かもがわ出版)など。

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