改憲を阻止する唯一の方法

澤田洋

”意表をつく維新の躍進”により改憲が急ピッチで進みそうです。
来年夏の参院選と同時に憲法改正国民投票を実施するというプランが浮上しています。
自民党の茂木幹事長は、『緊急事態条項』の創設を優先的に目指す方針を示しました。
2年にわたるコロナ緊急事態宣言騒ぎによって国民に近親感をもって実感させています。
その上、コロナでデモも集会も自粛という権力者にとってこの上ないコンディションの下での改憲発議です。
このままで行くと、人気タレントをかき集めて「いまこそ憲法をリニューアルして、日本の素晴らしい未来を築こう!」とかなんとかのテレビコマーシャルを連日洪水のように流すことで、その勢いで改憲がやすやすと可決される可能性があります。
改憲反対勢力がいくら「戦前への逆戻り」と叫んでもテレビでの宣伝には敵うべくもありません。

さて、自民党結党以来の悲願であるこの改憲案が国民投票で否決されることは現実にはありません。
なぜなら、もし否決されたら当分の間、改憲発議は不可能となり、自民党は致命的ダメージを受けることになります。
それゆえ、いかなる手段を使っても「可決」と発表することは明らかです。
すなわち、もし仮に賛成が過半数に届かなくても開票・集計を操作して「可決」と発表するのです。
国民投票は、通常の国政選挙と同じく「ムサシ」という選挙請負会社に丸投げされ、ハイテク機械で読み取り分別されコンピュータ集計されます。
その改ざんは容易でこれまでも国政選挙でやってきていると推測されています。

政府はこれまで公文書の改ざんを平気で行ってきて、なおかつ今回の総選挙でも「信任」されています。つまり、政府による公文書の改ざんは多くの国民に黙認されてしまっているのです。
とすれば、改憲を阻止する方法はあるのか?
以下は僕が思いついた方法です。

改憲が発議された時に、その内容の危険性を訴えると同時に「ムサシ丸投げ方式は信用できない、国民投票は最もクリーンな手作業で」と言い張るのです。
これが改憲を阻止する最良の方法であると考えます。
実際、イギリスなど民主主義の先進国では手作業が一番と市民がボランティアで開票集計をしています。
アメリカと日本が飛び抜けて機械に頼っているそうです。

改憲派がこうした国民投票のクリーン化の要求に反対することは困難です。
反対の理由をうまく説明できないからです。
不正などと言うのは陰謀論だ・・手作業は時間がかかる、間違いが起こりやすいなどと言うかも知れません。しかしそれは不正のリスクに比べれば取るに足りない問題です。

改憲反対派はこの主張を、いい加減な妥協をしないで掲げて行けば多くの人びとの関心を引き、その大多数はおそらく“クリーンな投票”に味方するでしょう。
例えばある家庭でお父さんが改憲派、お母さんが反改憲派であったとして、改憲に関して中立の子供が国民投票をめぐる両者の論争を聞いていれば、「お父さん、そんなにゴネないで完全手作業でやってみればいいじゃない」とお母さんに軍配を上げるでしょう。
改憲派がいきり立って「クリーン投票の要求は反改憲派の策略だ」と正しく(?)暴露しても、「それでか?」と答えれば良いだけです。
つまり改憲に賛成しようか反対しようか迷っている若者も正義感さえあれば、「クリーン投票を掲げる改憲反対派のいうことがまとも」と映り、改憲反対派に有利に働きます。

「いい加減な妥協をしない」ことが大切です。
もし、改憲派がクリーンでない国民投票を強行しようとしたら国会内外で徹底抗戦する必要があります。
(この可能性は高いので今から備えておく必要があります。)

僕は、これが改憲を阻止する最良の方法であると確信しています。

ただし、クリーンでない投票を強行した場合、戦術はボイコットとか投票阻止などにレベルアップすることになりますが、それは別のテーマです。

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