【櫻井ジャーナル】2024.09.20 櫻井春彦 :ロシア深奥部の兵器庫をNATOが支援するウクライナ軍が攻撃して大規模な爆発
国際政治モスクワから北西約400キロメートルの地点にあるトロペツで9月18日に大規模な爆発があり、キノコ雲が撮影されている。トロペツにはミサイル、弾薬、爆発物を保管する兵器庫があり、そのロシアの深奥部にある兵器庫が数百機のドローンによって攻撃されたとされている。ウォロディミル・ゼレンスキー政権はウクライナの治安機関、情報機関、特殊部隊による攻撃だとしている。
兵器は地下深くに保管されているため、ドローンでの攻撃では破壊できないと言われているが、ロシアの深奥部が攻撃されたことは事実。破壊工作チームが潜入したか、現地の工作員が動いた可能性もあるが、ウクライナから長距離兵器で攻撃したとするならば、アメリカ/NATO諸国が支援していた可能性が高い。軍事衛星、偵察機、人的な情報網などで集めた情報なしにロシア深奥部を攻撃することは困難だからだ。長距離ミサイルの場合、アメリカ/NATOがオペレーターがいなければ使用できないだろう。
ロシア政府はアメリカ政府がウクライナ政府に対し、ロシア深奥部を長距離ミサイルで攻撃することを承認したと考えている。もし攻撃があれば、NATO諸国が軍事衛星、偵察機、人的な情報網などで集めた情報を提供、その軍人がオペレーターとしてミサイルを操った、つまりロシアを攻撃したのはウクライナでなくNATOだということになる。
ロシアのウラジミール・プーチン大統領が「西側の長距離ミサイルをロシアに使用すれば、NATO諸国、アメリカ、欧州諸国がウクライナ戦争の当事者になることを意味する」と発言したのはそうしたことを意味している。「NATO諸国、つまりアメリカと欧州諸国がロシアと戦争状態にあることを意味する」ということだ。
しかし、ネオコンはそうした警告を口先だけだと考え、軍事的な緊張を高めている。敗北濃厚のウクライナを逆転勝利へ導くため、核戦争勃発寸前までエスカレートさせ、核戦争を避けたいロシアを屈服させようとしているように見えるが、ロシアが屈服するとは考えられない。アメリカをはじめとする西側諸国で言論統制が強化されているのも戦争の準備だと考えられる。アメリカ大統領選挙を前にして世界は危険な状況になっている。
1991年1月の湾岸戦争でアメリカ主導軍がイラクへ軍事侵攻した際、ソ連軍が動かなかった。そこでネオコンは大胆に軍事力を行使するようになった。ソ連消滅後、ロシア軍も動かないと思い込んでいる。南オセチアやシリアでロシア軍は動き、その強さを示したのだが、それでも強く出れば動かないと信じているようだ。
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「ロシア深奥部の兵器庫をNATOが支援するウクライナ軍が攻撃して大規模な爆発」
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