【連載】安斎育郎のウクライナ情報

9月30日のウクライナ情報

安斎育郎

みなさん、おはようございます。昨日はウクライナ情報の整理、今日から始まるジャネット・ランキン伝の補足的準備、それに加えて、ご近所衆と作る『折々の会」のカンパ箱(折々ポケット)の製作を行ないました。今日は朝から大学に行ってランキン展の世話をし、午後は京都新聞社のインタビューに対応します。

 さて、9月30日のウクライナ情報ですが、 ❶タマホイのつぶやき(2024年9月28日)、❷スイス、中国とブラジルによるウクライナ危機の和平構想を支持(2024年9月29日)、❸露ルガンスクの少女作家がEU高官を名指しで批判、「私にはあなたを批判する権利がある」(2024年9月29日)、❹オランダ、45年運用したF16戦闘機をウクライナに供与(2024年9月28日)、❺ドイツ野党指導者、ロシアからの燃料輸入再開を要求(2024年9月27日)、 ❻ウクライナのダイアナ・パンチェンコの談(2024年9月28日)、❼ゲームオーバー:アメリカ帝国の復活は不可能?(2024年9月29日)、❽プーチン「日本との対話の小窓は開いている」(2024年9月29日)、 ❾国連総会での演説後、セルゲイ・ラブロフと握手しようとする人々の列ができた。(写真はマリア・ザハロワが公開したもの、2024年9月28日)、❿トランプ「タンゴは二人で踊るものです」(2024年9月28日)、です。ゼレンスキーが本当に和平を望むのなら、ゼレンスキーが和平に臨むことを禁止している国内法を廃止しなければなりません。それをそのままにしておいて、「我々も戦争の停止を望んでいる」などと言って、道行く兵役該当者を無理やり拉致して戦場に駆り立てたり、果ては障がい者や重犯罪者まで動員したり、ロシアのクルスク地方への侵略戦争を続けていたり、ロシアのもっと奥深くまで攻撃するために米衛製のストームシャドウを使わせろなどと言っていたのでは、誰も本当に和平交渉をやる気のある公式代表とは見ないでしょう。カギを握るのはこの戦争を企てたアメリカですが、困ったことに戦況はロシアが圧倒的に優勢で、大統領選が終わるまでは無様な負けっぷりで和平に臨むわけにはいかないので、戦争を長引かせるでしょう。犠牲になるのはウクライナ国民で、歴史認識、政治・経済・軍事などの素養のないコメディアンを大統領に選び、しかもその大統領が野党や批判的放送局を潰して独裁政権を築き、麻薬に塗れて「クレクレタコラ」(70年代に放映されたテレビ番組で、欲しいものは何でも手に入れたがるタコラが主人公)状態になって、国民の多くが望まない戦争を展望もなく続けている状況は哀れさえあります。

 さあ、いつもの通りラジオ体操をやってから立命館大学国際平和ミュージアムに出かけましょう。皆さんもお元気で‼

あんざい

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安斎育郎 安斎育郎

1940年、東京生まれ。1944~49年、福島県で疎開生活。東大工学部原子力工学科第1期生。工学博士。東京大学医学部助手、東京医科大学客員助教授を経て、1986年、立命館大学経済学部教授、88年国際関係学部教授。1995年、同大学国際平和ミュージアム館長。2008年より、立命館大学国際平和ミュージアム・終身名誉館長。現在、立命館大学名誉教授。専門は放射線防護学、平和学。2011年、定年とともに、「安斎科学・平和事務所」(Anzai Science & Peace Office, ASAP)を立ち上げ、以来、2022年4月までに福島原発事故について99回の調査・相談・学習活動。International Network of Museums for Peace(平和のための博物館国相ネットワーク)のジェネラル・コ^ディ ネータを務めた後、現在は、名誉ジェネラル・コーディネータ。日本の「平和のための博物館市民ネットワーク」代表。日本平和学会・理事。ノーモアヒロシマ・ナガサキ記憶遺産を継承する会・副代表。2021年3月11日、福島県双葉郡浪江町の古刹・宝鏡寺境内に第30世住職・早川篤雄氏と連名で「原発悔恨・伝言の碑」を建立するとともに、隣接して、平和博物館「ヒロシマ・ナガサキ・ビキニ・フクシマ伝言館」を開設。マジックを趣味とし、東大時代は奇術愛好会第3代会長。「国境なき手品師団」(Magicians without Borders)名誉会員。Japan Skeptics(超自然現象を科学的・批判的に究明する会)会長を務め、現在名誉会員。NHK『だます心だまされる心」(全8回)、『日曜美術館』(だまし絵)、日本テレビ『世界一受けたい授業』などに出演。2003年、ベトナム政府より「文化情報事業功労者記章」受章。2011年、「第22回久保医療文化賞」、韓国ノグンリ国際平和財団「第4回人権賞」、2013年、日本平和学会「第4回平和賞」、2021年、ウィーン・ユネスコ・クラブ「地球市民賞」などを受賞。著書は『人はなぜ騙されるのか』(朝日新聞)、『だます心だまされる心』(岩波書店)、『からだのなかの放射能』(合同出版)、『語りつごうヒロシマ・ナガサキ』(新日本出版、全5巻)など100数十点あるが、最近著に『核なき時代を生きる君たちへ━核不拡散条約50年と核兵器禁止条約』(2021年3月1日)、『私の反原発人生と「福島プロジェクト」の足跡』(2021年3月11日)、『戦争と科学者─知的探求心と非人道性の葛藤』(2022年4月1日、いずれも、かもがわ出版)など。

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