日本のマスコミがほとんど報じない「ニュース」No.8(日中友好ネット) (働き人のいいぶん10月2日号より)
社会・経済国際「深圳児童刺殺事件」に伴う「反中嫌中」報道が花盛りですね・・・
ところで、白昼堂々と「○○人を殺せ!」「○○人の女をレイプしろ!」「○○大虐殺を行え!」と叫ぶデモ隊、さらに「国家」が主導する“日常的”に差別と抑圧に晒されながら、幼い子供を学校や社会に送り出す在日の両親たちの思いに心を寄せる人どれ程いるでしょうか?
日本のマスコミがほとんど報じない「ニュース」№8
今年の9月11日、アメリカ国防部の監査室がある報告書を発表しました。
アメリカ大統領権限で行う台湾への軍需支援物資を調査した報告書です。
この「大統領専横授権(以下、略称:PDA)」は、緊急性を考慮した大統領権限で行う“少額”の軍事援助のことで、基本的には議会の承認を経ることなく行えるものです。
無論“少額”とは言え、その額は数億ドルのものです。
監査室は昨年の11月から今年の3月までに、台湾に送られた504パレット(梱包)の軍需物資に対し抜き打ち調査を行い、そのうち340パレット(67%)に、到底信じがたい程の重大な問題があったと報告しています。
その品質管理があまりにも酷く、このままではアメリカに対する信頼が失われるとして、政府と国防部を批判しています。
この報告書の中で、写真付きで幾つかの例を挙げています。
先ずは、「防弾着」です。保管不良から、梱包に浸水し、カビだらけになったものが3500着あり、弾薬類に至っては、1983年に製造した既に使用期間が切れて使用不可とされる在庫品が270万発も発見されています。
要するに“ゴミ”です!
そればかりか、輸送空港での検査の結果、発送以前からすでに著しい梱包不良や損傷が見つかっています。
こうした輸送品には本来厳格な規定があるはずですが、対台湾に限ってはこのありさまです。
こうした「PDA」は、以前から大統領や政権にとって、“使い勝手の良い、もう一つのポケット”と称されていました。ついでに言うと、こうした「在庫処分」は“バーゲン価格”ではなく、逆に「市価」で計算されています。つまり1983年のものが2024年の高額市価で相手に渡されるのです。
こうした物資は「戦争準備在庫」として台湾に保管されます。当然すべて台湾の税金から支払われます。
台湾に対するこうした「PDA」は既に16回に及んでいます。
台湾当局も勿論こうした状況を充分知っています。台湾では以前からアメリカのいわゆる軍事援助が、アメリカにとっては装備更新のための「在庫処分」に過ぎず、そればかりか、いわゆる「前金」での支払いに対し、現物が遅遅として届かないという不満があったのですが、政府による公式の批判や抗議はこれまで一切ありません。
と言うのも、実は、信じ難いことに、台湾には何が必要で、何を買うといった、当然あるべき自主権がはなから一切ないのです。
アメリカが中国(大陸)と国交回復した後、台湾との関係はアメリカの国内法に過ぎない「台湾関係法」に依拠しています。何を売るか、何を買わすか、アメリカが一方的に決定できるのです。
こうした歪(いびつ)な関係は軍事援助だけに止まらず、実質的は「民生」にも及びます。
数年前、「薬物汚染」されたアメリカ産豚肉の輸入が許可され、台湾で大量に出回っています。
ことの深刻さは、この時、台湾で「国民投票」によって受け入れを決定したことです。
「買わないとアメリカに見捨てられる」とか、「反対するのは中国に利する」と言った民進党政権による大々的な情宣活動や、可否が僅差であったとは言え、「政権」は言うに及ばず、民衆の「媚米従米」意識が蔓延っていることに恐怖を覚えます。
アメリカが数々の挑発を行いながら、「台湾有事」を煽り、台湾に「軍備増強」を迫ると共に、アメリカの軍需物資を買わせる意図は、実にこうした側面からも理解できるでしょう。
台湾において、「台湾有事?」の際、アメリカが台湾を軍事支援するか?という問いに対し、ようやくにして、否定的な世論がますます高まっているのも当然と言えば当然と言えるでしょう。
さて、「台湾有事」に踊らされ、軍備拡張に精を出す「日本」にとって、この事実が「他人事」と言えるのでしょうか?
2024/10/1 墨面
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