矢ヶ﨑克馬:第147号通信 2024/10/9 「100mSv以下は臨床的知見無し」は本当か? つなごう命の会
核・原発問題避難者通信 第147号通信 2024/10/9
① 学習会のご案内(11月16日(土) 16時から)!
② 「100mSv以下は臨床的知見無し」は本当か?
つなごう命の会
皆々様
BCCでお許し下さい。重複ご容赦下さい。拡散頂ければ幸いです。
1、第65回つなごう命の会・ゆんたく学習会 集会形式+ズーム
会場を取って地元の皆様には直接聞いてもらえます。会場あるいはズームで、ご気楽にご参加下さい。
話題:そろそろ、ICRP/国際原子力ロビーの支配に終止を打ちませんか? 第3弾
① 「100ミリシーベルト(mSv)以下の放射線量であれば、確定的影響については、臨床的に意味のある機能障害は発生しないと判断」―本当か?
山下俊一G「低線量放射線被ばくによるDNA損傷の誘導と排除」を批判する
―「100mGy以下は全損傷修復」は誤り⇒「およそ1.7mGyで損傷修復なされず損傷残留」に変更すべき―
日時:2024年11月16日(土) 16時からおよそ2時間
会場:牧志駅前星空公民館 第3学習室
ズーム参加:ZOOM URL パスワード等
https://us04web.zoom.us/j/7718813361?pwd=UllnS21xQWRYOXRLNlZKNFRxN08xQT09
ミーティングID:771 881 3361
パスコード:D8R2Lt
参加予定の方は事前に<yagasaki888@gmail.com>
までご連絡ください。参加費無料です
2、そろそろ、ICRP/国際原子力ロビーの支配に終止を打ちませんか?
講演記録「隠蔽され続ける内部被曝」URL
さる8月9日長崎原爆の日に長崎にて講演した記録が主催者の方にのご尽力により、パンフレットに仕上げていただきました。
その内容が下記URLにてご覧になれます。
https://drive.google.com/file/d/1bKrW4yRMUuDeWkpb25C4FG6nx_PRpEd7/view?usp=sharing
原爆から東電事故被害を科学と人権の眼で振り返っています。
どうぞご覧ください。
3、主権を捨てた国は民を守らない
早くも国会が解散されました。
集団的自衛権保持、武器製造輸出解禁、軍事費の過激増加、自衛隊の米軍指揮下体制、離島に敵基地攻撃能力ミサイルを配置し、台湾有事の際には島民全員避難させる臨戦態勢をそのまま受け継ぎ、30年前からの実質賃金据え置き、能登半島災害では国の支援は住民の必要程度からは100分の1しか支援しない。
沖縄戦を経て「ヌチドゥ宝」を心情とする民にとっては耐えがたい「非戦を誓った憲法」違反が進行しています。
主権を捨てて、米国追随のために統治してきた政治勢力に取っては、裏金問題は行き着くべき当然の腐敗です。
尊厳ある日本を確立するためには、今、「主権者」の原点確認の時です。基本的人権にとって、軍事同盟/武力による「平和」はまさに逆のもので、
受け入れることは出来ません。
岸田内閣時代国会で安保関連3法律が可決。驚くべき事に主要野党と目されている政党が賛成に回りました。政権交代がありうるとの観察で現行政治勢
力とのギャップを自ら埋める思惑とのこと。東電原発事故後には原発を「国の安全保障のために」稼働させるという野田内閣の原子力基本法改定がありました。菅内閣では放射能被曝防護に際しては国内法を無視する「法治国家」放棄、原子力ロビーの「永久に汚染された地域に住民を住み続けさせる」方針に従う「傀儡化」と表現して差し支えのない事態が起こりました。
野党の政権擦り寄り姿には違和感を強く持ちます。
私の青年期に生じ、強く憤激したことを覚えているケネディーライシャワー(KR)路線(1961~)どおりの政治が、今なお、日本国の基本的人権に基づく国の政治の危機が迫るときに、またぞろ展開しているです。
侵略戦争敗戦後の歴史を振り返ります。
日本国憲法が制定され(1946年11月)、朝鮮戦争勃発(1950年6月)、サンフランシスコ講和条約発効(1952年4月28日)。この時「治外法権(主権
放棄)の日米安保条約」が国民には秘密裏に吉田茂首相ただ一人の調印で締結されました。講和後の米軍の在日要件を満たす為です。主権放棄の反共米
傀儡化宣言。屈辱の戦後史が始ったのです。
安保条約改定(1960年)に際しては巨大な阻止闘争が生じました。米空軍士官候補生歓迎会(1961年6月25日)でライシャワーが危機的状況にある日
本統治の打開策をぶち上げています。
○日本安定統治のためのキーポイントは共産党を孤立させること。他の全ての野党は懐柔可能だ。
○自民党が凋落したとき、自民党と全く同じ施策が継続するようにすること。
○「我々は10年掛かろうが20年掛かろうがやり遂げねばならない」としたのです。
反対派を中心に、日本を思想的/文化的に変化させる巨大計画でした。
まさに宗主国の植民地維持作戦でした。学者・文化人、政治家、労働組合活動家、平和運動活動家、市民運動活動家等々、あらゆる分野の指導的人物を米国に招待し、金を与え優遇し、反共活動家に仕立て上げる実施を誓ったのです。
1980年に「社公合意」が発表され、政治的反共体制が達成。その後、KR路線の目指すとおりの日本政治が展開していきました。
当然のことながら、主権放棄の傀儡保守は、憲法と主権在民を「目の上のたんこぶ」としました。
主権者と位置づけられる民の身につけるべき素養は、①自分でありのままを見ることができる。②自分なりに判断することができる。③判断したことに基づいて行動することができる。
という精神の自由に於ける一人前条件です。
もちろんそれを可能にするためには自然科学、社会科学等の分野に於ける学的で民主的な常識は必須です。
主権者育成ではなく、上の者に従えという「従属者育成」が「教育」を名乗り、「主権者たる知力」の発露を奪い続けてきました。子どもたちが納得して知識を獲得することが必須条件なのに、「受験に勝ち抜くため」と称して暗記だけによる詰め込みでした。
平和憲法の骨抜きが計られ続けました。
典型はジェンダー平等をはじめとする人権放棄の数々と自衛隊保持。安倍内閣曰く、「戦後政治の総決算」、「戦争のできる美しい国」、「みっとも
ない憲法」等々の言葉が語られました。
以降「閣議決定」等で憲法が実質的に破壊され続ける状態を経て現在に至ります。手続き上のファシズムが平然と行われるようになりました。
しかし、KR路線が日本を蝕んでいる間、棄民された沖縄では、非暴力の県民団結により日米の政治枠を変え、祖国復帰を勝ち取り、共産党を含む協同がを認めたまま」です。
今回も「イデオロギーよりもアイデンティティー」という言葉で示される故翁長県知事の唱えた「治外法権に苦しむ沖縄の状態を改善するのは保守も革新も無い」という、オール沖縄に背を向ける新たな野党も現れてきました。
反「基本的人権」体制下、日本の民主主義自体が大きく後退しています。
ニーメラー牧師の警句
・ナチスが共産主義者を連れさったとき、私は声をあげなかった。私は共産主義者ではなかったから。
・彼らが社会民主主義者を牢獄に入れたとき、私は声をあげなかった。
・社会民主主義者ではなかったから。
・彼らが労働組合員らを連れさったとき、私は声をあげなかった。労働組合員ではなかったから。
・彼らが私を連れさったとき、私のために声をあげる者は誰一人残っていなかった。
が示すように共産排除などと自らの自由を束縛しているときではありません。
憲法を大切にし、基本的人権に基づく国家主権を回復し、祖国と呼びうる誇り有る日本とその主権者を「再建」しようではありません
か!
矢ヶ﨑克馬(2024/10/9)
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1943年出生、長野県松本育ち。祖国復帰運動に感銘を受け「教育研究の基盤整備で協力できるかもしれない」と琉球大学に職を求めた(1974年)。専門は物性物理学。連れ合いの沖本八重美は広島原爆の「胎内被爆者」であり、「一人一人が大切にされる社会」を目指して生涯奮闘したが、「NO MORE被爆者」が原点。沖本の生き様に共鳴し2003年以来「原爆症認定集団訴訟」支援等の放射線被曝分野の調査研究に当る。著書に「放射線被曝の隠蔽と科学」(緑風出版、2021)等。