「#国民民主党に騙されたな」民意裏切りの玉木代表
政治石破政権延命に手を貸す国民民主党の玉木雄一郎代表への批判が強まっている。「首班指名決戦投票で玉木雄一郎と書く」と繰り返した10月29日の定例会見を紹介したX(旧・ツイッター)上のショート動画(私との質疑応答を切り取り)は、10月31日午後7時53分に投稿され、1日も経たないうちに140万回視聴(1日午後3時40分で148.3万)を超えた。
https://x.com/bochibochiyo/status/1851940475478958184
29日の玉木代表会見で私は、本サイト記事「総選挙後に『ゆ党』に豹変、国民騙しの玉木氏の野望」で紹介した囲み取材と同主旨の質問をしていった。先のショート動画が切り取った質疑応答部分は以下の通りだ。
──総選挙中に「自公過半数割れを目指す」と。「それで政策を実現する」と仰ってきたわけですから、なんで、それなのに石破政権延命に手を貸すのか。首班指名で「玉木雄一郎」って書くということはそういうことでしょう。
玉木 延命に手を貸している意識はありませんし、選挙で訴えた通りの結果になっていると思います。
──「野田さん」と首班指名で書かないと、政権交代、野田政権誕生しないではないですか。
玉木 ほかの野党にも言ってください。実際、まだ野田さんに(野田と)書いてくださいという話は受けておりませんので。今、そういう何かいえる段階ではないから、我々としては「玉木雄一郎」と書く選択肢以外はありません。
──なんで交渉しないのですか。自民党と、自公と。野田さんと党首会談でそのへんを詰めればいいではないですか。どちらが政策実現性が高いのか。両方比較して決めればいいではないですか。なぜ最初から野田政権を排除しているのですか。隠れ自民党と言われても仕方がないのではないですか。
玉木 いつも貴重なご意見、ありがとうございます。それは立憲民主党に対して言ってください。我々は国民民主党です。
──だから政策実現のために103万円の壁とガソリン減税で野田さんと交渉して飲ませれば、すぐに実現するのではないですか。そっちのほうが実現可能性が高いのではないですか。そういう考え方を取らないのか不思議でしょうがないと思うのですが…。
玉木 横田さんの意見ですね。
この日(10月29日)の定例会見でも、自公過半数割れでキャスティングボードを握った国民民主党の玉木代表が総選挙後に「ゆ党」に豹変、首班指名選挙で白票を投じて石破政権延命をアシスト、政権交代を望む民意を裏切ろうとしていることが明らかになった。
前記事の繰り返しになるが、首班指名選挙の決選投票は石破氏と野田氏が争う可能性が極めて高く、そのときに国民民主党(28議席)が「玉木雄一郎」と書けば、白票となり、立民などの非自民勢力は自公議席を下回り、石破首相が再選されて自公政権が続くことになるのだ。
国民民主党は石破政権不信任案に立民と維新と共産とともに賛成、総選挙中は「自公過半数割れを目指す」と訴える一方、自公連立政権入りは否定していた。こうした言動からすれば、平均的な有権者は、「自公過半数割れをした場合、国民民主は政権交代(=野田政権誕生)に協力するに違いない」と思う。しかし実際には、玉木代表は政権交代を望む民意を裏切ることになる対応(首班指名決戦投票で白票)を平然と語り始めたのだ。
総裁選での持論(正論)を封印した言行不一致の石破首相と同様、国民民主党も総選挙後に豹変、自公政権継続を下支えする“隠れ自民党”の本性が露わになったといえるのだ。
政権交代の実現を阻む民意裏切りについて、11月2日の榛葉幹事長会見でも聞いてみたが、石破政権延命に手を貸したのではないと否定。そこで会見終了直後、「『国民だまし党』『国民自民党』と呼ばれるのではないか」と声かけをしたが、榛葉幹事長は無言のまま会見場を立ち去った。
政権交代を望む民意を裏切り、石破政権延命に手を貸したともいえる。
五月雨(れいわ新選組応援)さんは、先のXで 「#国民民主党に騙されたな」と記した後、こう続けた。「このゴン詰めした記者さん最高ですね。 玉木雄一郎さんが理詰めで完全に馬脚を現しました」。
キャスティングボードを握って注目度急上昇の国民民主党だが、政権交代を望む民意を裏切る「国民の敵」のような正体が浮き彫りになり、急速に信頼を失う可能性もある。与野党の駆け引きが激化する永田町から目が離せない。
(了)
【ジャーナリスト/横田一】
(本記事は2024/11/1、NetIB-NEWSの転載原稿です。)
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1957年山口県生まれ。選挙取材に定評をもつ。著書に『亡国の首相安倍晋三』(七つ森書館)他。最新刊『岸田政権の正体』(緑風出版)。