日本のマスコミがほとんど報じない「ニュース」No.9(日中友好ネット)
社会・経済国際アメリカ大統領選挙に際し、アメリカの大半のマスコミや「世論調査機関」が、「支持率拮抗」や果ては「ハリス優位」・・・ウンヌンと報じていました。無論日本のマスコミも同様です。しかし、こうした“大方の予想”に反し、トランプが圧倒的差で、次期アメリカ大統領に返り咲きました。因みに、こうした「世論操作」のトリックを早くから見抜いている中国や台湾では、かなり早い時期から「トランプ優位」という見方がほぼ確実視されています。アメリカの内政に対し、中国政府が論評することはありませんが、無論、トランプとハリスのどちらが当選しようと、それに対応した対アメリカ戦略を充分に立てていることでしょう。政治、経済面については別の機会にお話しするとして、今回はアメリカ大統領選挙を前にした、「軍事」について少しご紹介します。相手を“見くびり”、自身を“過大評価”することによって「戦争」の危険は増します。現実の世界では、特にアメリカ等の「好戦国」の侵略意図を食い止めるのは、残念ながらいわゆる“恐怖の均衡”しかありません。
「人類運命共同体」を目標とし、「一帯一路構想」をその手段とする発展戦略を進める中国にとって「平和環境」は必須のものです。それ故に、次期政権(*共に「反中」が基調)が情勢を見誤って、中国に対し何らかの無謀な戦争を仕掛けることを危惧しています。
9月末から10月末にかけて、中国は今までにない強大なな軍事的実力をアメリカに見せつけました。以下、その一端をご紹介します。
1、9/25 太平洋に向けて大陸弾道ミサイル(ICBM)発射実験 「東風31A」発射から着弾までの全行程をアメリカに事前通告し、オープンにした実射訓練です。確実に「成功」する自信の表れとも言えます。
因みに、アメリカとロシアも近年「ICBM」の発射実験をそれぞれ3~4回行っていますが、ほとんどが失敗しています。
この「東風31A」は核弾頭搭載が可能で、飛距離12000㎞(*アメリカ全土を射程内)
加えて、内陸部の「移動式発射台」からの発射です。
中国には、この「東風31A 」さらに高性能の「東風41」などがあり、マッハ20に達する飛行速度と変動軌道を有するもので、現有のあらゆる兵器でも「迎撃不能」とされています。
2、10/14 「連合利剣演習2024B」(5/23~24「連合利剣演習2024Aに続くもの)
詳細は省きますが、要は、極めて短期間に強大な戦闘態勢を準備できる能力を示すものです。
戦艦17隻、1万トンを越える大型海上警備艇(2901編隊)など17隻、大量の戦闘機、ヘリコブター、無人機等125機を一夜にして動員し、その内90機が台湾海峡の「中間線」を越えています。
台湾に極めて近い海域9カ所(*台湾の主要港)で実施されました。
東部戦区が軍事演習「連合利剣-2024B」を実施(人民網日本語版 2024年10月14日 より)【写真掲載:伊関】
3、10/17 習近平が安徽省の東風-26Bミサイル旅団基地を視察
この「東風-26B」は別名「空母キラー」「グアムキラー」とも称され、着弾精度が極めて高いものです。(*一説では誤差3メートル以内とも言われる)
その映像を見るだけで、59発が映っています。その他の基地を併せ少なくとも200発以上保有しています(*いわゆる「飽和攻撃」が可能)。
グアム基地やそこから出航する空母が標的となります。
4、10/17~21 遼寧艦、山東艦 南中国海にて双空母打撃群の編隊演習
13隻の海上戦艦(総トン数30万トン)垂直ミサイル発射筒合計688
あらゆる方面からの「台湾接近」を阻止し得る戦略の一環です。
*因みに、この間、アメリカの空母打撃群は中東に派遣され、太平洋海域では「無空母」状態でした。おそらく近年では初めてのことでしょう。
10月下旬、中国海軍の「遼寧」艦隊は遠洋での実戦的訓練を実施した。その間、「山東」艦隊との両空母艦隊による初の合同訓練も実施した。(撮影・陳夢曦) (人民網日本語版 2024年11月01日 より)【写真掲載:伊関】
【10/20 アメリカ、カナダの戦艦が台湾海峡を通過】
5、10/22 牛山島における実弾射撃「PHL-16」遠距離ロケット砲(射程350㎞ 精度10m以内)=台湾全土をカバーする。
ロケット砲はミサイルと違って、軌道が放物線ではない為に実質上迎撃は不可能
さらに、ミサイルと違い圧倒的に「安価」
6、10/22 遼寧艦 台湾海峡を通過 北上して青島母港に帰還
【11/5 アメリカ大統領選挙】
ここまで書くと、またまた「中国の軍備拡張」ウンヌンと言われそうですが、以上の軍事行為のすべては、アメリカが無謀な戦争を起こすのを“思い止まらせる”為の、防衛的なものです。アメリカを含め、中国の「発展模式」に「平和」が最重要要件であると言うことに異議を挟むものはいないでしょう。
・・・まとめて言えば:
1、もはやアメリカが依拠する「第一列島線」「第二列島線」は機能しない。(その実「第三列島線=ハワイライン」も危ぶまれる)
2、自身は“安全地帯”に隠れた「代理人戦争」を行う意図は、こと中国に対しては「無効」である。
3、「強大なアメリカ軍」が、その実“張り子の虎”に過ぎないことを私たちは目にしています。これまでも、実は経済力がアメリカの1/10以下に過ぎない“弱小国”に対してしか侵略できず、それさえ「朝 鮮戦争」や「ベトナム戦争」「アフガン戦争」等を例に挙げるまでもなく、無様な敗北を続けています。
因みに「ウクライナ戦争」ももう一つの例でしょう。ロシアに対してでさえ、「西側」を全動員してさえ勝てず、絶対に「直接派兵」できないのです。
4、さらに特に注目すべきは、上記の軍事展開が、中国の軍事予算がアメリカの1/3、対GDP比で僅か1.6%という条件で行われたという事実です。中国が万一の「戦時体制」を採ったときの「実力」はこの比ではないことは言うに及ばないでしょう。
世界に「動乱」と「戦争」を引き起こすことに依ってしか「覇権」を維持できないアメリカとそれに追随する“ポチ”と違って、中国の一貫した戦略目標は「平和な環境」の中でしか実現されません。アメリカで誰が大統領になろうと、この基本的構図は変わらないことを中国は充分知っています。
その反面、トランプ登場によって、アメリカの“駒”になって嬉々としていた「ゼレンスキー」の末路は既に決定しています。国土の約1/5を失い、人口の約1/4以上を失い、主要産業のほぼすべてをアメリカの「援助?」のカタに取られ、国土を荒廃させた上に、莫大な負債を抱えることになったウクライナ(民衆)の悲劇を、台湾の賴政権、韓国の尹政権、フイリッピンのマルコスjr政権、そして「日本」は今一度、肝に銘じるべきではないでしょうか!?
2024/11/10 墨面 記
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