【連載】安斎育郎のウクライナ情報

11月23日のウクライナ情報

安斎育郎

みなさん、おはようございます。昨日はラジオ体操の後、ウクライナ情報の整理を行ない、家の塀を塗り替え作業に取り組みました。絵を描く場所が11か所ほどありますが、2か所に蛇使いの絵を描きました。今日もその続きです。12月14日に福島の伝言館で行う故・早川篤雄さんを偲び、伝言館の未来を語り合う会の案内状を起草しました。沖縄から注文があった『ウクライナ戦争論』を発送しました。

さて、11月23日のウクライナ情報ですが、❶プーチンはバイデンの挑発を無視しトランプとの停戦交渉へ【及川幸久】(2024年11月21日)、❷米国が支援を止めればウクライナは負ける=ゼレンスキー氏(2024年11月20日)、❸ミアシャイマー教授の見方(2024年11月20日)、❹バイデンは憲法上の権限がない戦争行為を行った─ジェフリー・サックス教授(2024年11月21日)、❺メルケルの回顧(2024年11月21日)、❻ニューヨーク・タイムズ:ウクライナ軍は疲弊し、ますます包囲されている(2024年11月21日)、❼ゼレンスキーの乗る車列がロシアのドローンで撮影される(2024年11月20日)、❽ウクライナとロシアの戦争における嘘の山 ダグラス・マクレガー大佐と(2024年11月21日)、❾ウクライナの戦争犯罪を暴露:ロシアからの証言 – ウクライナ戦争最前線(2024年11月20日)、❿米英仏、西側安保理常任理事国がそろい踏みでもう一つの安保理常任理事国ロシアを攻撃(2024年11月21日)、です。欧米とウクライナ側が理性を失いかけている中で、プーチン政権の理性的対応がひかります。原爆を使った唯一の国アメリカをさんざん批判してきたプーチンのことですからそう安易に核兵器使用には走るはずがないし、もしも(被団協がノーベル平和賞を受賞した年に)核兵器使用に踏み切れば、世界から孤立しかねないことも百も承知でしょう。ここは西側の挑発に乗らず、相手のミサイルを迎撃しながら、エネルギーインフラや軍事施設を攻撃し、ドンバスやクルスク戦線での圧倒的勝利をめざして既定の路線を突っ走るのみではないでしょうか。この戦争が終わるかどうかはアメリカがウクライナのNATO加盟を断念させ、ロシアに対する軍事的脅威を将来に渡って取り除くこと、そして、ウクライナ東南部のロシア語話者の自由を保証する(住民の意向に沿ってロシア編入を認める)ことでしょう。それがゼレンスキーにとって屈辱的なことであったとしても、それ以外には道はないでしょう。

さあ、今日はまじめに塀のリニューアルに取り組みましょう。皆さんもお元気で‼

あんざい 

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安斎育郎 安斎育郎

1940年、東京生まれ。1944~49年、福島県で疎開生活。東大工学部原子力工学科第1期生。工学博士。東京大学医学部助手、東京医科大学客員助教授を経て、1986年、立命館大学経済学部教授、88年国際関係学部教授。1995年、同大学国際平和ミュージアム館長。2008年より、立命館大学国際平和ミュージアム・終身名誉館長。現在、立命館大学名誉教授。専門は放射線防護学、平和学。2011年、定年とともに、「安斎科学・平和事務所」(Anzai Science & Peace Office, ASAP)を立ち上げ、以来、2022年4月までに福島原発事故について99回の調査・相談・学習活動。International Network of Museums for Peace(平和のための博物館国相ネットワーク)のジェネラル・コ^ディ ネータを務めた後、現在は、名誉ジェネラル・コーディネータ。日本の「平和のための博物館市民ネットワーク」代表。日本平和学会・理事。ノーモアヒロシマ・ナガサキ記憶遺産を継承する会・副代表。2021年3月11日、福島県双葉郡浪江町の古刹・宝鏡寺境内に第30世住職・早川篤雄氏と連名で「原発悔恨・伝言の碑」を建立するとともに、隣接して、平和博物館「ヒロシマ・ナガサキ・ビキニ・フクシマ伝言館」を開設。マジックを趣味とし、東大時代は奇術愛好会第3代会長。「国境なき手品師団」(Magicians without Borders)名誉会員。Japan Skeptics(超自然現象を科学的・批判的に究明する会)会長を務め、現在名誉会員。NHK『だます心だまされる心」(全8回)、『日曜美術館』(だまし絵)、日本テレビ『世界一受けたい授業』などに出演。2003年、ベトナム政府より「文化情報事業功労者記章」受章。2011年、「第22回久保医療文化賞」、韓国ノグンリ国際平和財団「第4回人権賞」、2013年、日本平和学会「第4回平和賞」、2021年、ウィーン・ユネスコ・クラブ「地球市民賞」などを受賞。著書は『人はなぜ騙されるのか』(朝日新聞)、『だます心だまされる心』(岩波書店)、『からだのなかの放射能』(合同出版)、『語りつごうヒロシマ・ナガサキ』(新日本出版、全5巻)など100数十点あるが、最近著に『核なき時代を生きる君たちへ━核不拡散条約50年と核兵器禁止条約』(2021年3月1日)、『私の反原発人生と「福島プロジェクト」の足跡』(2021年3月11日)、『戦争と科学者─知的探求心と非人道性の葛藤』(2022年4月1日、いずれも、かもがわ出版)など。

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