☆寺島メソッド翻訳NEWS(2024年11月26日):西側報道機関や西側諸国政府がついてきた嘘が現実となり、世界は破滅に向かう。
国際※元岐阜大学教授寺島隆吉先生による記号づけ英語教育法に則って開発された翻訳技術。大手メディアに載らない海外記事を翻訳し、紹介します。
売女報道機関と報道機関が、不注意についてきた終わりのない偽報道を繰り返してきたせいで、嘘が真実に変わりつつある。
どの報道機関を読んでも、「ロシアがウクライナに侵攻した」と書かれている。この嘘は、ニューヨーク・タイムズやワシントン・ポスト、ロイター、AP通信、ブルームバーグ、CNN、ウィキペディアやNPR、ABC、CBS、NBC、BBC、テレグラフ、ガーディアンなどの公式の報道機関に限ったことではない。エポック・タイムズやブライトバートなどの代替報道機関にも登場する。実際、この嘘は、米国議会や英国議会、ウォール街、ヨーロッパのメディアや政府など、ほぼあらゆるところで事実として繰り返されている。
実のところは、ロシアの侵攻などでは全くなかったのだ。ロシア軍は、ドネツクとルガンスクに侵攻しようとしていた、米国が訓練し装備したウクライナ軍とネオナチ民兵に対抗するため、2つの独立した共和国からの支援要請を受けてドンバスに入った。2つの独立した共和国はロシアに対し、2014年にクリミアとともにロシアへの帰属を要請したが、プーチンは両共和国の要求を拒否し、ロシアの黒海艦隊の拠点であるクリミアだけを奪取した。その代わりにプーチンは、ドンバスをウクライナの一部に留めるミンスク合意に賭けた。
ミンスク合意の執行者であるドイツとフランスが後に認めたのは、ミンスク合意はプーチンを騙すために使われ、その一方で米国政府は、ウクライナ軍を創設して両独立共和国を征服し、ソ連に侵攻したナチス・ドイツと戦った祖先をもつロシア国民をウクライナのネオナチから守れなかったとしてプーチンに政治的困難を与えようとした、ことだ。言い換えれば、米国政府の覇権に反対した罪でプーチンの信用を失墜させる計画だったのだ。
プーチン大統領がドンバス住民の圧倒的多数による投票に従ってドンバスをロシアに返還することを拒否したため、プーチン大統領はミンスク合意を堅持するいっぽうで、ドネツクとルガンスクは8年間の爆撃と多くの死傷者を出した。最終的に2022年2月、米国政府やNATO、EUがロシアとの相互安全保障協定を拒否し、ドネツクとルガンスク両共和国が侵略に直面する中、プーチン大統領は、政治的および行政上の理由でソビエト指導者によってソビエト連邦のウクライナ州に併合されていたウクライナ東部と南部のロシア人住民を保護するために行動せざるを得なくなった。ドンバスとクリミアは数世紀にわたりロシアの一部であり、ウクライナ領ではなかった。ソビエト崩壊後にロシアの信頼を再構築していた指導者であるプーチン大統領は、アメリカが提供したウクライナ軍によってロシア人が虐殺されている間、傍観することはできなかった。
プーチン大統領のこの介入に対する視座は非常に限定的だった。それはウクライナ征服とは全く関係がなかった。彼が公に発表した「特別軍事作戦」は、ウクライナ軍をドンバスから追い出すことだけを目的としていた。プーチン大統領はウクライナ征服に何の努力もしてこなかった。
当時私は、彼の限定的な方向性、特にロシア人とウクライナ国民の犠牲者を最小限に抑えようとする意図により、ロシアがドンバスからウクライナ軍を排除することに成功したにもかかわらず、ウクライナの傀儡政権が戦争を継続することになるだろう、と述べた。
プーチンの賭けではなく、私の予測が正しかったことが証明された。私が予想したとおり、ウクライナ側の戦争継続能力を妨げなかったことで、プーチンは現在3年目となる長期戦争を可能にし、その間、米国政府は西側諸国を徹底的に関与させることに成功した。最新の例は、バイデン政権が米国とNATOの要員によるロシア本領へのミサイル発射を承認したことだ。
先日に米国によるロシアへのミサイル攻撃は、越えてはならない一線を越えてしまった。その一線は、大きな戦争を避けるためにプーチン大統領が設定していたやり過ごすことのできないものだった。西側諸国と違い、プーチン大統領は戦争を望んでいない。彼はウクライナ紛争を望んでいなかった。米国政府が彼にそれを強制したのだ。プーチンは米国政府が作った軍隊がロシア人を虐殺するのを傍観することはできない。
プーチン大統領は過去に、戦争拡大を避けるために挑発行為を無視してきた。そのため、西側諸国では「プーチン大統領は何もしない」ので、プーチン大統領の警告は意味がないとの印象が生まれている。
この結論は危険なほど間違っている。人道主義者であるプーチン大統領が、罪のない民間人とその希望、そして核兵器が使われれば地球上の生命に恐ろしい影響を与える戦争拡大を避けるために挑発行為を無視してきた、という事実を無視している。西側が出している結論は、挑発行為がプーチン大統領にとって無視できないほど深刻になる可能性があるということも無視している。私にはいまの状況はそこまで到達した、と思える。
無責任な米国政権が、その傲慢さと無敵の信念に惑わされ、ロシアを挑発し続けるなら、プーチン大統領は逃げ場を失うだろう。その時点で、西側諸国の攻撃は予期せぬ結果をもたらす可能性がある。
我々が直面している問題は、西側諸国の指導者たちが虚偽の言説にあまりにも溺れ、現実を理解できていないことだ。プーチン大統領が彼らの挑発に対抗しないことで挑発を助長したのだから、それは彼らのせいだけではない。しかし、攻撃的なのは西側諸国であって、ロシアではない。そしてロシアは、本気で反撃をしても仕方がないところまで追い詰められてしまった。
挑発が止められなければ、世界は終わってしまうだろう。
※なお、本稿は、寺島メソッド翻訳NEWS(2024年11月26日)「西側報道機関や西側諸国政府がついてきた嘘が現実となり、世界は破滅に向かう。」
http://tmmethod.blog.fc2.com/blog-entry-2821.html
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また英文原稿はこちらです⇒How lies become facts and the world ends
筆者:ポール・クレイグ・ロバーツ(Paul Craig Roberts)
出典:自身のブログ 2024年11月23日
https://www.paulcraigroberts.org/2024/11/23/how-lies-become-facts-and-the-world-ends/
国際教育総合文化研究所所長、元岐阜大学教授