【連載】今週の寺島メソッド翻訳NEWS

☆寺島メソッド翻訳NEWS(2024年12月5日):漏洩文書により、英国軍の秘密組織が「ウクライナの戦闘継続」を企てていたことが発覚

寺島隆吉

※元岐阜大学教授寺島隆吉先生による記号づけ英語教育法に則って開発された翻訳技術。大手メディアに載らない海外記事を翻訳し、紹介します。

漏洩した文書には、英国軍の高官らがケルチ橋爆破事件の実行、ウクライナでの「グラディオ」型の残留部隊の秘密訓練、そしてロシアに対する代理戦争による生活水準の低下に向けて英国民を準備する共謀関係にあったことが示されている。

グレイゾーンが確認した電子メールと内部文書は、ウクライナ代理戦争を「どんな犠牲を払ってでも」激化させ、長期化させようと企んだ英国軍と諜報機関の老練家たちの陰謀の詳細を明らかにしている。2022年2月のロシアによるウクライナ侵攻の直後に英国国防省の指示のもと召集されたこの組織は、自らを「アルケミー(錬金術)作戦」と呼んでいた。英国指導部がキエフとモスクワの和平交渉を妨害する中、この組織は「ロシアに戦略的な混乱や費用、摩擦を押し付けることで」ウクライナを戦い続けさせる一連の計画を提示した。

グレイゾーンが入手した漏洩文書は、英国のウクライナ政策の背後にある隠された手を暴露し、合法性の限界を超えた秘密作戦を通じて長期にわたる厳しい戦争を企てようとした経緯を異例の細かさで示している。

アルケミー作戦が提案した計画は、サイバー攻撃から「秘密作戦」、そしてあからさまなテロまで、考えられるあらゆる戦争分野に及んでいた。この秘密組織は、法的な嫌がらせやオンライン検閲の積極的な取り組みを通じて、グレイゾーンを含む独立系報道機関を「積極的に追及」し「解体」し、「閉鎖に追い込む」計画まで提案していた。この扇動的な計画は、英国の国家および国家安全保障組織の最上位層に伝えられ、明らかに好意的に受け止められていた。

英国国防省の高官が創設したアルケミー作戦は、西側諸国とロシアの全面戦争を望む老練軍人と諜報員で構成されている。中には、破壊工作をおこなう戦術についてウクライナ軍を秘密裏に訓練した者もいる。

国家安全保障陰謀団の構成員は、彼らが提案した作戦が英国法の限界を超えていることを暗黙のうちに認めていた。そのため彼らは、英国政府は目的を達成するために「法律を創造的に利用する用意」をすべきであり、ロシアに対する「英国の否認可能な作戦に対する法的制限」を削除する用意さえあるべきだ、と示唆した。

アルケミー作戦の最も過激な提案のいくつかはすでに実行されており、その多くは悲惨な結果を招いている。その中にはクリミア半島のケルチ橋を攻撃するという同組織の提案も含まれていた。なおロシアはこの攻撃を受けて、戦争を激化させ、ウクライナの電力基盤施設への痛烈な攻撃をおこなった。アルケミー作戦はまた、敵陣の背後で暗殺や破壊活動、テロ活動をおこなうために、ウクライナの非正規軍戦士による秘密のグラディオ軍を編成することも構想していた。

英国のキール・スターマー首相は、7月の選挙で「戦時首相」の役割を熱心に引き受けた直後に、アルケミー作戦の陰謀団の影響下に入ったようだ。しかし、スターマー首相は「必要な限り」ウクライナを支援すると誓った後、静かにその最大主義政策から撤退しつつある。キエフでは、ウクライナの人々がロンドンの「友人」がどのようにして自分たちをこの混乱に陥れたのか、そしてなぜ自分たちをそこから救い出せないのか、あるいは救い出そうとしないのか、ただ思案させられている。

アルケミー作戦に集まった英国の諜報員たちは、代理戦争が長く続くほど、ロシアのプーチン大統領の「国内外での信頼性が低下し、NATOと戦う能力が低下する」と推論した。今日、アルケミー作戦の策略は明らかに裏目に出ており、プーチン大統領はロシア国内で人気を保っているいっぽうで、崩壊しつつあるウクライナ軍は西側諸国による絶え間ない再軍備にもかかわらず、日々領土を失っている。しかし、ロンドンの戦争計画者らは、自分たちの悪魔的な提案を棚上げすることを拒否し、戦争の激化に固執し続けている。

英国、ロシアの「政権交代」で「一方的な主導権」を握る

アルケミー作戦は、英国常設統合司令部の長として「英国主導の合同および多国籍の海外軍事作戦の計画、実行、統合」を任されているチャーリー・スティックランド中将の個人的な指示で設立された。スティックランド中将は、漏洩した文書の中で、自分の家系が「代々続くカリブ海や世界各地の海賊の血筋」であることを自慢している。また同中将は電子メールの署名で、虹色の文字で「LGBTQ+の支持者」であると自らを名乗っている。

スティックランド中将と補佐官のエド・ハリス少佐は、グレイゾーンからの個人電話への電話には応答せず、ワッツアップを通じて送られた詳細な質問にも回答しなかった。

スティックランド中将は、ロシア軍がウクライナに最初の侵攻をおこなったわずか数日後の2022年2月26日に、アルケミー計画の最初の会議を招集した。会議の議事録によると、「一流の学者、作家、戦略家、計画者、世論調査員、情報伝達担当者、基礎情報科学者、技術者ら」が一堂に会し、「大戦略対策文書」を作成した、という。

この文書は、英国政府が「ウクライナでプーチン大統領を倒し、将来の開かれた国際秩序を再構築するための条件を整える」ための一連の提案から構成されていた。文書全体を通じて、この紛争における英国側の「主な取り組み」として「ウクライナの戦闘を継続させる」必要性が述べられていた。

スティックランド中将は2022年3月3日付けで英国軍の官僚に送った電子メールの中で、このアルケミー作戦対策文書は「『偏屈な考えを持つ人々』一団と私がやってきた悪ふざけ」の結果だと説明した。同中将は「この論文は英国政府高官や軍高官を含むあらゆる人々に見られ、好評を博した」ことに満足感を示していた。

同計画責任者のドム・モリス氏が作成した、この取り組みの潜在的および確定した新兵を一覧表にしたエクセル文書には、軍高官のほか、民間部門や学術界の多数の人物の名前が挙がっている。現在キングス・カレッジの「大戦略センター」研究員であるモリス氏は、この文書では「民間指導者」として記されている。「軍指導者」の役割は、アフガニスタンでの「勇敢で際立った貢献」により2013年に大英帝国勲章を授与されたサイモン・スコット英国陸軍准将が担うことになっていた。

情報作戦部門については、その時点ではまだ団員が決まっていなかった英国の第77心理作戦旅団の隊員が指揮を執る予定だった。情報作戦部門の参加者には、長年の英国心理作戦員で、「偽情報対策」分析会社ヴァレント・プロジェクト社の創設者であるアミル・カーン氏も名を連ねていた。

2021年、グレイゾーンは、当時のチャールズ皇太子がカーンのヴァレント・プロジェクト社に協力を依頼し、疑似社会主義のYouTube上の影響力の大きい発信者になりすまして、政府の不器用なコロナ対策に懐疑的な人々を攻撃させたことを暴露した。カーン氏は以前、シリアの政権交代を促す英国外務省の計画に参加していた。

アルケミー作戦がカーン氏を構成員として推してから数ヶ月後、グレイゾーンは、カーン氏が著名左派ジャーナリストのポール・メイソン氏と共謀してグレーゾーンを潰そうとしていたことを暴露した。流出したメールの1通には、カーン氏が「グレイゾーンを財政的に圧迫するための全面的な核攻撃」を提案していたことが示されている。新たに発見されたこの文書は、グレイゾーンを攻撃するという決定が英国政府の最高幹部の承認を得たことを示している。

「ウクライナ次章―年配者による大戦略対策文書」

アルケミー作戦の秘密作戦室では、長期戦への執着が急速に広まった。この組織の構成員は、スティクランド中将が「様々な人々が統合した組織」と表現した「年配者」が作成したとされる政策文書からヒントを得た。「年配者」とは、英国軍と強いつながりを持つ学者や防衛産業の人物の層を指していた。

スティックランド中将の監視下で作成された「ウクライナ次章―長老たちの大戦略対策文書」と題されたアルケミー作戦関連文書は、陰謀団の構成員がクレムリン内部での「宮廷クーデター」は避けられないことを確信していたことを示唆している。ロシアがウクライナ国内で苦戦している限り、英国の諜報機関は、ロシアが世界の舞台で「有能な国際的大国としての地位」がますます高まっていることに「挑戦する機会」を与えられる、と彼らは信じていた。

「小国との長期戦争はプーチンを愚か者に見せる」とアルケミー作戦関連文書にはある。「プーチンはカダフィの終焉が頭から離れず、自分が同じ目にあうことは避けたいだろう…戦争が長引くにつれ、財閥からの圧力は増すだろう。プーチンは財閥らに自分の権威を脅かす口実を与えたくないだろう」と。同文書は「長期戦争はプーチンの国際的信用に影響を与える」とし、「ウクライナを迅速に打ち負かすことに失敗すれば、ベラルーシやハンガリー、中国、インド、中東、ブラジルなどの新興富裕友好諸国からの信用を深刻に低下させるだろう」と論じた。

「最も重要なのは」、ロシアのウクライナへの長期にわたる関与が「NATOを勇気づける」とアルケミー作戦関連文書で主張されていたことだった。プーチンが東ドンバス地域で失敗し、政権崩壊の引き金になると確信したアルケミー計画の構成員は、その後「プーチン後のマーシャル・プラン(戦後の欧州復興計画)」を装って、ロシアを西側主導の金融秩序に吸収することを公然と夢想していた。特に興味深いのは、英国政府が「世界のエネルギーおよび商品市場」でロシア側と「再関与」する、とされている点だ。この記載は、西側が安価なロシア産ガスと小麦を欲していることを示唆している、と言える。

「秘密作戦」:ウクライナで「グラディオ作戦」テロ作戦が復活

ロシアのバルカン化を達成するために、アルケミー作戦の計画者は、第二次世界大戦後に共産主義の根付かないようにファシストの準軍事組織が西ヨーロッパ全土で偽旗テロ攻撃を実行した、CIAとNATOが画策した秘密作戦であるグラディオ作戦からヒントを得た。

アルケミー作戦の戦略文書には「秘密裏におこなわれる作戦」の可能性を詳述する部分があり、「『公式』以外のあらゆる方法で介入する必要性」を強調し、「情報化時代に合わせて更新される」ことになる「グラディオ部隊の手引書/非正規軍のための冊子」を明確に推奨していた。

アルケミー作戦が提案したもう一つの策は、英国の「強力な」民間軍事会社(PMC)を「ロシアのワグナー民間軍事会社を凌ぐ」よう展開することだった。言い換えれば、同組織は、今は亡き司令官エフゲニー・プリゴジン氏が創設したロシア傭兵部隊に対抗する英国軍を設立することを目指していた。この目標には、「PMCとその他の非軍事的主体の活動を効果的に統合するための新しい教義、運用の概念、法的枠組み」の策定が必要だった。これらの指針では、「SAMS(IT関連の監視業務)や電脳、戦闘機、ドローンなどの高度な兵器」を使用できる英国の傭兵会社が「ウクライナ軍の運用、訓練、随伴」に雇用されることになる、とされていた。

これらの作戦はすべて、NATOの第5条の発動を避けるために「慎重な隠れ蓑を使って」英国政府が最終的に「支援し、指揮する」ことを意図していた。

壮大な戦略文書の作成後、スティックランド中将はアルケミー作戦の「横道に逸れた考えを持つ人々」からなる一団に、グラディオ型の作戦に関するさらなる提案を提出するよう依頼した。提出された提案の中には、「大胆な方法でケルチ橋を無力化し、クリミアへの道路と鉄道の接続、およびアゾフ海への海路の接続を妨害する」という「指令」があった。この非常に挑発的な計画の青写真は、ケルチ橋を無力化したトラック爆弾攻撃の直後の2022年10月にグレイゾーンによって暴露された。

アルケミー作戦の組織はまた、「ウクライナ特殊部隊の訓練による海洋主権回復―年配者」と題するパワーポイントのプレゼンテーションを作成し、「ロシア海軍を弱体化させ、ケルソンとウクライナ南部の戦いで新たな側面を開く」ために「英国装備を装備した軍の退役軍人によって英国で訓練された」1000人規模のウクライナ特殊部隊を編成する計画を概説していた。

アルケミー作戦団は、プレゼンテーションの提出時までに少なくとも3か月間、この計画に取り組んでいた。提案書には、「迫撃砲や対戦車ミサイル、狙撃艇、崖からの攻撃、小型艇の訓練、爆破を含むすべての部隊兵器の使用」に関する12週間の基礎訓練に先立ち、「海外在住のウクライナ人とウクライナ国内の志願者」がすでに募集されていたと記されている。

この計画では、特殊部隊を正式にウクライナ海軍に統合することが求められていた。アルケミー作戦は、将来の部隊は「戦力増強と高い機動性を発揮する」と豪語しているが、ロシアの「時代遅れの教義では、クリミアを標的とした奇襲作戦を実行する、意欲が高く装備の整った海軍部隊に苦戦するだろう」とのことだった。

さらに、「ロシア語が堪能で、秘密の潜入捜査に適していると判断された人物」、これには「女性工作員」も含まれ、「占領下のウクライナ南部とクリミアに潜入し、情報収集と主要インフラの破壊活動をおこなう」とも記載されていた。これらの人々はMI6の職員によって訓練を受ける、とされていた。このためにアルケミー作戦は英国政府に総額7350万ポンドを要求していた。「この計画は非常に準備が整っています。いつでも出動できます」とプレゼンテーションでは力強く宣言していた。

この巨額の金は、アルケミー作戦の構成員によって設立され、元MI6職員リチャード・トムリンソン氏が「SIS(戦略情報システム)の現場作戦訓練センター」と表現したフォートモンクトンからわずか15マイルの住所に登録されているエルダーズ・サービス社に支払われる予定だった。ウクライナでのグラディオ作戦の復活のために同社が英国政府からいくらの金銭を受け取ったかは不明である。エルダーズ・サービス社は、財務諸表を提出することなく、営業開始から1年も経たないうちに2023年3月に閉鎖された。

英国の諜報員がグレイゾーンに対する「行動」を呼び掛け

アルケミー作戦団の強気な態度の背後には、ウクライナとロシアを隔てる氷の国境地帯で西側の覇権が崩れつつあるという感覚があった。今年10月にロシアのカザンに集結し、米国主導の金融秩序に挑んだ BRICS 同盟の台頭に言及し、アルケミー作戦の計画者は、SWIFT(国際銀行間通信協会)が西側の反ロシア制裁によって「ゆっくりと、しかし必然的に」破壊されることになるとして、英国の指導層に「SWIFTIIに備える」よう促していた。

アルケミー作戦の分析家によると、世界中の国々は当然のことながら、安全に現金を保管し取引をおこなうための「米国以外の代替手段の必要性」を認識し始めるだろう、とのことだった。英国の諜報員は、珍しく政治的に冷静な態度を見せ、ロシアに対する制裁とウクライナ代理戦争が組み合わさることで消費財の価格が上昇し、「英国の有権者の財布に打撃を与える」と予測していた。

このことは、英国政府のウクライナに対する「強硬路線」が「国民の支持に対する脅威」となると彼らが警告していたことを示している。当然のことながら、「英国国内の世論」は日用品に高いお金を払うことに「うんざり」し、「妥協を求める圧力が高まる」ことになるだろう、と。

英国民を来たる嵐に備えさせるため、アルケミー作戦の首謀者たちは、彼らが「情報作戦」と平然と表現したものを提案したが、この作戦はより正確には、国家による国民向けの喧伝と国民内に混乱を引き起こす報道機関への悪意ある攻撃を組み合わせたもの、と表現できるだろう。

彼らが概説した任務には、ソーシャル・メディアに圧力をかけ、RTとスプートニクを禁止することで「ロシアの偽情報基盤組織を解体する」ことだけでなく、グレイゾーンのような批判的な独立系報道機関を標的にすることも含まれていた。

「これらの報道機関に対しては、さまざまな措置が講じられる可能性がある。最も明白なのは法的な措置だ。なぜなら、これらの報道機関の報道内容は、英国や米国、EUの報道機関関連法に頻繁に違反しているからだ」とアルケミー作戦は主張していた。

「被害者は現在、こうした報道機関による名誉毀損を無視する傾向がある。もし被害者がこうした報道機関を積極的に追及すれば、閉鎖を余儀なくされる可能性が高い」

この文書によれば、グレイゾーンはこれまで資金提供を「うまく隠蔽してきた」と主張されており、この報道機関がロシアやその他の敵国から秘密裏に資金提供を受けているという示唆があるが、これは完全に誤りだ。2023年5月にルートン国際空港でグレーゾーンの記者が拘束され、尋問された際、イギリスの対テロ警察がこのグレーゾーンへの資金提供の件について質問したのも、イギリス諜報機関の偏執的な空想によるものかもしれない。

アルケミー作戦の陰謀者たちはロシアとの戦争において英国に主導権を担わせようとしている

アルケミー作戦は、報道機関の操作で主導的な役割を果たすことに加え、ウクライナでの戦争犯罪容疑でロシア政府を捜査・訴追するという国際刑事裁判所への提訴において英国を最前線に立たせようとした。

アルケミー作戦は、英国政府に対し、この代理戦争における「基礎情報と証拠の収集のための国際的な条件、収集の枠組み、資金提供を設定し」、英国の諜報員が旧ユーゴスラビア国際刑事裁判所(ICTY)に対しておこなったのと同様に、「戦争犯罪の捜査活動において、ICC(国際刑事裁判所)に情報を含むあらゆる可能な支援を提供する」よう提案していた。

この文書には名前は挙がっていないが、有名人のアマル・クルーニー氏を含む著名な英国の弁護士らが、ロシア当局者を戦争犯罪で訴追し、ICTYに相当するものを設立する取り組みの最前線に躍り出た。グレイゾーンのマックス・ブルメンソール氏が報じたように、英国はアマル・クルーニー氏の師であるカリム・カーン氏をICCの検察官に任命する上で重要な役割を果たした。

アルケミー作戦の挑発的な提案は、何らかの形でキール・スターマー首相の机に届いたようだ。NATO創設75周年首脳会談で、スターマー首相はウクライナ軍によるロシアへの徹底攻撃を声高に支持した。アルケミー作戦文書に見られるような攻撃的な言葉を繰り返し、同首相は「必要な期間、毎年30億ポンド相当の支援をウクライナに提供する」と誓った。

しかし、ロシアのクルスク地域でのウクライナ軍の攻勢が行き詰まる中、バイデン政権はロシア中心地への攻撃の呼びかけから距離を置いている。そんな中でモスクワでの戦いに固執する英国指導者にとって幸運なことに、アルケミー作戦による以下のような帳簿外の選択肢が手元に残されている。

アルケミー作戦が大戦略文書で指摘したように、「英国は常に多国間で行動することを目指しているが、多国間の合意に達するのに時間がかかり、困難であることが判明した場合は、一方的に主導権を握る用意がある」のだ。前線から1000マイル以上離れた安全な場所に隠れていた戦争の秘密支援者の間では、「ウクライナの戦闘継続に全力を尽くすべきだ」という意見が固く一致していた。

※なお、本稿は、寺島メソッド翻訳NEWS(2024年11月29日)「漏洩文書により、英国軍の秘密組織が「ウクライナの戦闘継続」を企てていたことが発覚」
http://tmmethod.blog.fc2.com/blog-entry-2840.html
からの転載であることをお断りします。
また英文原稿はこちらです⇒Leaks expose secret British military cell plotting to ‘keep Ukraine fighting’
筆者:キット・クラレンバーグ(Kit Klarenberg)
出典:グレーゾーン 2024年11月16日
https://thegrayzone.com/2024/11/16/uk-plot-keep-ukraine-fighting/

寺島隆吉 寺島隆吉

国際教育総合文化研究所所長、元岐阜大学教授

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