12月31日のウクライナ情報
国際1
12月31日のウクライナ情報
安斎育郎
❶スコット・リッターが警告:この動きはウクライナを終わらせる!中東が次の壊滅的な戦場となる(2024年12月28日)
https://youtu.be/SbHUdGmqBqI
https://www.youtube.com/watch?v=SbHUdGmqBqI
❷NATO 東京連絡事務所開設の現実味は? 日本含むアジアと関係強化目指す新
事務総長…ウクライナ戦争「紛争煽り続けている」と中国・北朝鮮を強く非難(2024年12月28日)
2024 年、創立 75 周年を迎えた世界最大の軍事同盟 NATO(北大西洋条約機構)。2024 年 7月にアメリカ・ワシントンで開催された首脳会議で採択された首脳宣言は中国を、ウクライナへの軍事侵攻を続けるロシアの「決定的な支援者」と非難し、北朝鮮についてはロシアへの直接的な軍事支援を提供することで「戦争を煽っている」と批判した。こうした流れを引き継ぐ形で約 3 カ月後の 10 月 1日、NATO の新たな事務総長にマルク・ルッテ氏が就任した。
ルッテ時代のはじまり…優先課題の 3 番目に「インド太平洋」
事務総長を 10 年務めたイェンス・ストルテンベルグ氏の後を継いだルッテ氏はオランダの首相を14 年間務め、外交経験も豊富。就任初日、ストルテンベルグ氏の政策を踏襲すると述べた上で 3 つの優先課題を掲げた。
一つ目はあらゆる脅威に対する防衛力の確保、二つ目はウクライナへの支援強化。そして三つ目が他地域でのパートナーシップの強化だ。
ここでルッテ氏は、前任ストルテンベルグ氏の、とりわけインド太平洋地域との強固な関係作りに向けた努力を労った。
続く就任会見でもルッテ氏は熱弁をふるった。ウクライナ戦争で中国や北朝鮮がロシアを支援していることについて「第 2 次世界大戦以来、ヨーロッパで最大の紛争を煽り続けている」と非難した。
その上で日本、韓国、オーストラリア、ニュージーランドのインド太平洋地域 4 か国(以下 IP4)との関係強化の重要性を強調した。
NATO ルッテ事務総長:
なぜ重要なのか? ロシアは北朝鮮やイラン、そして中国からも支援を受けているからだ。インド太平洋には他にも問題があり、だからこそこの地域のパートナーとの関係を強化する必要がある。私たちには向き合うべき世界的な脅威がある。
NATO ルッテ事務総長の新たな時代は、インド太平洋地域との関係が重要かつ不可分であることを宣言して幕開けした。
国防相会合に IP4 が初参加…高まる中国への警戒
10 月中旬、ブリュッセルの NATO 本部で開かれた国防相会合に IP4 が招かれた。
首脳レベルでは 2022 年以降、3 年連続で岸田前首相が出席しているが、国防相レベルでは初めてだ。日本からは直前に発足した石破内閣から中谷元防衛大臣が出席した。
https://news.yahoo.co.jp/articles/e68181636cb6933f6385bb9880f65cfc2d186a6b/images/000
❸エマニエルトッド : 衰退する西洋 「ロシアの勝利はヨーロッパの自由を意味す
る」(2024 年 11月 23 日)
※安斎注:1時間もある動画だから見ないで下の解説でガマンしても OK です。
世界的に有名な歴史家:「ロシアの勝利はヨーロッパの自由を意味する」//エマニュエル・トッド
フラビオ・フォン・ヴィッツレーベン
もしロシアがウクライナでの戦争に勝てば、それはヨーロッパにとっての自由を意味する。 敗北はアメリカ帝国へのさらなる隷属を意味する。
これはフランスの歴史家、人類学者、人口学者であるエマニュエル・トッドの見解である。
このインタビューでは、代表作『La Chute finale』で 15 年前にソビエト連邦の崩壊をどのように予言したのか、そして現在の最新作『Decline of the West(西側の衰退)』ではどのような類比を
描いているのかが語られる。
また、ウクライナにおけるロシアの敗北、ノルド・ストリームへの攻撃の背後にいる人物、中国が世界
の大国とならない理由についても言及する。
フランスの著名な歴史家エマニュエル・トッドは、1976 年にソビエト連邦の終焉を予言した。
新著の中で、彼は再び未来に目を向け、西側世界の最終的な衰退を予測している。 核心は腐っているが、外に向かって拡大している西側諸国は、安定したロシアに直面しており、今やアメリカとその同盟国の戦争に従いたくない世界の他の国々に対して保守的な影響力を持っている。
ウクライナにおける彼らの敗北は、すでにほぼ事実だとトッドは言う。 結局のところ、EU とロシアの対立が凍結されるのは避けられない。
その結果、米国の影響から解放されたヨーロッパが実現する可能性がある。 ドイツはここで重要な役割を担っており、自信を持ってこの役割を担うべきである–これが本書におけるトッドの訴えである。
(著者ポートレート)
エマニュエル・トッド(1951 年)はフランスの歴史家・人類学者で、1976 年の時点でソビエト連邦
の消滅を予言していた。 パリの国立人口統計学研究所(INED)で人口学、家族構成、宗教、教育に関
する研究を行った。
ヴェルトマハト USA』(2002 年)など著書多数。 An Obituary』(2002 年)、『The
Unstoppable Revolution』(Youssef Courbage との共著、2008 年)、『Sad
Modernity』(2018 年)など、多くの著書がベストセラーとなっている。
https://youtu.be/22zUA_UD2Sg
https://www.youtube.com/watch?v=22zUA_UD2Sg
❹プーチン大統領、過激主義に対抗するための新戦略を承認(2024 年 12 月 29日)
公表された文書では、ウクライナから発せられる過激主義の脅威の根源を一掃し、ネオナチのロシア
への侵入を防ぐことは、過激主義対策に関するロシアの新たな戦略の重要課題の 1 つだと述べられ
ている。
承認された文書によると、非友好的な国々はウクライナ危機をロシアに対するハイブリッド戦争を
開始し、反露感情を煽るために利用している。
ロシアはカラー革命の開始、歴史の書き換え、テロリズムを過激主義の脅威とみなしている。
ロシアはまた、インターネット上の過激主義と闘う取り組みを国際舞台で推進する意向。
https://sputniknews.jp/20241229/19459243.html
❺プーチン大統領、アゼルバイジャン大統領と電話会談(2024 年 12 月 28 日)
ロシアのプーチン大統領とアゼルバイジャンのアリエフ大統領は、カザフスタン西部アクタウ近郊で25 日に起きたアゼルバイジャン航空の旅客機墜落について電話で協議した。ロシア大統領府が発表した。協議はロシア側の提案で行われた。
プーチン大統領はロシア上空で悲劇的な事故が起きたことを受けて謝罪し、犠牲者の遺族に哀悼の意を表した。
プーチン大統領はアリエフ大統領との協議で、墜落したアゼルバイジャン航空機は一度ならずグロズヌイへの着陸を試みていたと指摘した。
当時、グロズヌイとウラジカフカスはウクライナの戦闘用ドローンの攻撃を受けており、ロシアの防空システムがその攻撃を撃退していた。
アゼルバイジャン最高検察庁の職員2人が現在グロズヌイに滞在し、ロシア側と共同作業を行ってい。
ロシア、アゼルバイジャン、カザフスタンの関係当局がアクタウ近郊の墜落現場で緊密に協力してい
る。
https://sputniknews.jp/20241228/19458524.html
〈関連情報〉
・事故機はグロズヌイ空港への着陸を 2 回試みたが失敗した。
・当時、グロズヌイではウクライナのドローンによる民間インフラに対するテロ攻撃が行われていた。
・これに伴い全ての航空機に周辺空域からの即時退去を求める警報が発令されていた。
・さらに、空港周辺では濃霧が発生しており、高度 500 メートルでは視界不良となっていた。
・事故機には他の空港への着陸も提案されたが、機長はアクタウ空港へ向かうことを決めた。
・ロシアはカザフスタンとアゼルバイジャンに対し、捜査に全面的かつ包括的に協力する用意がある
ことを伝えた。
・バクー(アゼルバイジャン)発グロズヌイ(露チェチェン共和国)行のアゼルバイジャン航空機が 25日、カザフスタン西部のアクタウ空港周辺で墜落した。乗員乗客 67 人中、38 人が死亡し、29 人が生存した。
https://sputniknews.jp/20241227/19455013.html?rcmd_alg=collaboration2
❻【戦況】出国出来ず前線送り… 12/29 日曜版です🫡‼️ (ニキータ伝〜ロシアの手
ほどき、2024年12月29日)
https://youtu.be/Iw5sGdzSP58
https://www.youtube.com/watch?v=Iw5sGdzSP58
❼ウクライナ軍、血まみれで士気低下―クルスクをロシアに奪われる(2024年12月29日)
https://youtu.be/w43jrwectR4
https://www.youtube.com/watch?v=w43jrwectR4
❽ロシア軍、戦術地雷待ち伏せでエイブラムス戦車と M113 を無力化(2024年12月28日)
ロシア軍、複数の集落でウクライナ軍装備品を排除
一連の協調攻撃で、ロシア軍はヤセネヴォ、シェフチェンコ、スラビャンカ、アンドレーエフカの集落
周辺地域でウクライナ軍の重要な資産を効果的に無力化した。作戦はさまざまな装備を標的とし、マキシム・クリヴォノスにちなんで名付けられた分遣隊の戦闘員に致命的な打撃を与えた。
主要地域での戦略的攻撃
最も注目すべき成果は次の場所で達成された。
アンドレーエフカ:
ロシア軍はアンドレーエフカ周辺で活動していたウクライナの戦車を破壊した。この排除は、ロシア軍の対装甲能力の継続的な精度と有効性を強調するものである。
シェフチェンコとヤセネヴォ:
兵員輸送と防衛用に設計されたウクライナの車両であるコザック装甲兵員輸送車が、2S1 グヴォズディカ自走砲とともに無力化された。重要な砲兵である 2S1 の破壊により、この地域におけるウクライナ軍の長距離火力は大幅に低下しました。
スラビャンカ:
ロシア軍は、スラビャンカでウクライナ軍の戦車 2 両をさらに排除することに成功したと報告しました。この決定的な行動は、この地域におけるウクライナ軍の装甲部隊の存在を弱めるだけでなく、攻撃力と防御力を混乱させます。
https://youtu.be/jEy_vlJ_1OU
https://www.youtube.com/watch?v=jEy_vlJ_1OU
❾ATACMS ミサイルを満載した NATO 軍用列車がコザティンで全滅┃ウクライナ軍はドゥヴレチナヤから逃亡(2024 年 12 月 26 日)
https://youtu.be/20XvAh5C9Y4
https://www.youtube.com/watch?v=20XvAh5C9Y4
❿休戦は行き止まりの道だ!ラブロフ外相インタビュー(2024年12月29日)
西側諸国はウクライナに武器を注入する時間を稼ぐために休戦を必要としている!
ロシアのセルゲイ・ラブロフ外相はロシアと外国のジャーナリストにインタビューを行った。特にウク
ライナ危機に関する質問があった。
https://youtu.be/HcsY9bNK4yE
https://www.youtube.com/watch?v=HcsY9bNK4yE
⓫バイデン米大統領、ウクライナへ約 25 億ドルの支援を発表(2024 年 12 月 30日)
米国のジョー・バイデン大統領は 30 日、ウクライナに対し約 25 億ドルの追加支援を行うことを発表
した。
バイデン大統領は「本日、ウクライナに対する約 25 億ドルの安全保障支援を発表できることを誇りに
思う」と述べた。
ロシアは、ウクライナへの兵器供与は和解を妨害し、NATO 諸国を紛争に直接巻き込む「火遊び」であ
るとの見解を示している。セルゲイ・ラブロフ外相は、ウクライナ向けの兵器を含んだあらゆる貨物が
ロシアの合法的な標的になり得ると指摘した。またラブロフ外相は、米国と NATO は兵器を供与する
だけでなく、英国、ドイツ、イタリアなどで人員を訓練するなどして紛争に直接関与しているとした。
https://sputniknews.jp/20241230/25-19464208.html
⓬タイ 新年から BRICS のパートナー国に(2024 年 12 月 31 日)
タイは 2025 年 1 月 1 日より、BRICS 加盟国の一員となる。同国外務省が 30 日、公式サイトに掲
載したプレスリリースで発表した。
プレスリリースでは「2024 年 12 月 28 日、タイは 2024 年の BRICS 議長国であるロシアから、
2025 年 1 月 1 日からタイが BRICS のパートナー国として加盟するとの通知を受け取った」と発表
された。
タイ外務省はその中で、同国と BRICS との協力の主要分野として、貿易、投資、観光を挙げている。
https://sputniknews.jp/20241231/brics-19464314.html
– – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – –
★ISF(独立言論フォーラム)「市民記者」募集のお知らせ:
※ISF会員登録およびご支援のお願いのチラシ作成しました。ダウンロードはこちらまで。
ISF会員登録のご案内
1940年、東京生まれ。1944~49年、福島県で疎開生活。東大工学部原子力工学科第1期生。工学博士。東京大学医学部助手、東京医科大学客員助教授を経て、1986年、立命館大学経済学部教授、88年国際関係学部教授。1995年、同大学国際平和ミュージアム館長。2008年より、立命館大学国際平和ミュージアム・終身名誉館長。現在、立命館大学名誉教授。専門は放射線防護学、平和学。2011年、定年とともに、「安斎科学・平和事務所」(Anzai Science & Peace Office, ASAP)を立ち上げ、以来、2022年4月までに福島原発事故について99回の調査・相談・学習活動。International Network of Museums for Peace(平和のための博物館国相ネットワーク)のジェネラル・コ^ディ ネータを務めた後、現在は、名誉ジェネラル・コーディネータ。日本の「平和のための博物館市民ネットワーク」代表。日本平和学会・理事。ノーモアヒロシマ・ナガサキ記憶遺産を継承する会・副代表。2021年3月11日、福島県双葉郡浪江町の古刹・宝鏡寺境内に第30世住職・早川篤雄氏と連名で「原発悔恨・伝言の碑」を建立するとともに、隣接して、平和博物館「ヒロシマ・ナガサキ・ビキニ・フクシマ伝言館」を開設。マジックを趣味とし、東大時代は奇術愛好会第3代会長。「国境なき手品師団」(Magicians without Borders)名誉会員。Japan Skeptics(超自然現象を科学的・批判的に究明する会)会長を務め、現在名誉会員。NHK『だます心だまされる心」(全8回)、『日曜美術館』(だまし絵)、日本テレビ『世界一受けたい授業』などに出演。2003年、ベトナム政府より「文化情報事業功労者記章」受章。2011年、「第22回久保医療文化賞」、韓国ノグンリ国際平和財団「第4回人権賞」、2013年、日本平和学会「第4回平和賞」、2021年、ウィーン・ユネスコ・クラブ「地球市民賞」などを受賞。著書は『人はなぜ騙されるのか』(朝日新聞)、『だます心だまされる心』(岩波書店)、『からだのなかの放射能』(合同出版)、『語りつごうヒロシマ・ナガサキ』(新日本出版、全5巻)など100数十点あるが、最近著に『核なき時代を生きる君たちへ━核不拡散条約50年と核兵器禁止条約』(2021年3月1日)、『私の反原発人生と「福島プロジェクト」の足跡』(2021年3月11日)、『戦争と科学者─知的探求心と非人道性の葛藤』(2022年4月1日、いずれも、かもがわ出版)など。