【連載】櫻井ジャーナル

【櫻井ジャーナル】2025.01.01XML: 欧米イスラエルは2025年も大量殺戮を続ける

櫻井春彦

シリアではホムス郊外の村で非武装の民間人が誘拐され、殺害されていると報告されている。バシャール・アル・アサド政権打倒で中心的な役割を果たしたのはトルコを後ろ盾とするハヤト・タハリール・アル・シャム(HTS)で、その指導者とされている​アブ・ムハンマド・アル・ジュラニはロシアと協調する姿勢を見せている​ものの、アメリカやイギリスに雇われているRCA(革命コマンド軍)はシーア派住民を虐殺し、キリスト教徒を弾圧している。

 オランダのカスパー・フェルドカンプ外相はシリアに対する制裁解除の条件としてロシア軍の撤退を求めているが、アメリカやイギリスも同じように考えているだろう。クルドをトルコは敵視、アメリカは手先として利用、この件でも両国は対立している。さらにフランス軍は敵対する武装勢力への空爆を始めたという。こうした対立は反アサド武装勢力の内部抗争に発展する可能性が指摘されている。こうした欧米諸国だけでなく、イスラエルも大規模な空爆を実施、地上部隊もシリアへ侵攻させた。

 中東の問題はシオニストによるイスラエル建国を抜きに語ることはできないのだが、最近の出来事に限ってもイスラエルが中東を破壊しようとしていることがわかる。

 2022年12月にイスラエルの首相となったベンヤミン・ネタニヤフはその4カ月後にイスラエルの警官隊をイスラムの聖地であるアル・アクサ・モスクへ突入させた。2023年10月3日にはイスラエル軍に保護されながら同じモスクへ832人のイスラエル人が侵入してイスラム教徒を挑発、そして10月7日にハマスがイスラエルを陸海空から奇襲攻撃したわけだ。

 10月7日の攻撃の際、約1400名のイスラエル人が死亡したとされ、その後1200名に訂正されたが、イスラエルの​ハーレツ紙によると、イスラエル軍は侵入した武装グループを壊滅させるため、占拠された建物を人質もろとも砲撃、あるいは戦闘ヘリからの攻撃で破壊している​。イスラエル軍は自国民の殺害を命令したというのだ。いわゆるハンニバル指令である。​ハーレツの記事を補充した報道もある。​

 そこからイスラエル軍はガザで住民虐殺を始めた。すでに4万5338名が殺されたとされ、そのうち約4割が子どもであり、女性を含めると約7割に達すると見られている。そのほか医療関係者やジャーナリストも狙われている。こうした人びとは「戦争の巻き添え」で殺されているわけではない。ガザの子どもたちは、十分な衣服や避難所もなく、凍えるような冬の寒さに凍え、乳児が死亡している。
**********************************************
【​Sakurai’s Substack​】
※なお、本稿は櫻井ジャーナルhttps://plaza.rakuten.co.jp/condor33/
「欧米イスラエルは2025年も大量殺戮を続ける」(2025.01.01XML)
からの転載であることをお断りします。
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202501010000/#goog_rewarded
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

★ISF(独立言論フォーラム)「市民記者」募集のお知らせ:来たれ!真実探究&戦争廃絶の志のある仲間たち

※ISF会員登録およびご支援のお願いのチラシ作成しました。ダウンロードはこちらまで。
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202410130000/

ISF会員登録のご案内

「独立言論フォーラム(ISF)ご支援のお願い」

櫻井春彦 櫻井春彦

櫻井ジャーナル

ご支援ください。

ISFは市民による独立メディアです。広告に頼らずにすべて市民からの寄付金によって運営されています。皆さまからのご支援をよろしくお願いします!

Most Popular

Recommend

Recommend Movie

columnist

執筆者

一覧へ