【連載】植草一秀の「知られざる真実」

植草一秀【連載】知られざる真実/2025年1月 2日 (木) 半植民地からの脱却を目指す

植草一秀

2025年。

2000年を迎えてから四半世紀が過ぎた。

節目の年。

敗戦から80年。

自民党創設から70年。

123便墜落から40年。

阪神淡路大震災から30年。

東日本大震災からは14年、能登半島地震から1年だ。

敗戦から80年経つが、いまだに米軍が日本に駐留を続けている。

日本は米国の半植民地。

戦後の体制が発足したのは1952年。

日米行政協定・日米安保・サンフランシスコ講和の体制が発足した。

この体制の基本は、日本が米国に軍隊駐留継続をお願いし、米国が恩恵を施すかたちで日本駐留を継続したというもの。

日本は米国に軍隊駐留をお願いし、治外法権を献上した。

この戦後体制構築を主導したのは昭和天皇である。

昭和天皇がマッカーサーに要請し、その結果として1952年体制が構築されたと言える。

この1952年体制が現在も維持されている。

この1952年体制を今後も維持し続けるのか。

検討が求められる。

米国が支配する日本を請け負ったのが自由民主党。

創設から70年の時間が経過する。

自民政治の基本は「米国による日本支配」。

「米国による日本支配」を維持する限り、米国はこの体制を支援する。

米国は一歩進めて、自民が野党に転落しても「米国による日本支配」を維持するための体制を構築しようとしている。

「対米隷属」の「チームB」に日本政治を担わすことを検討している。

条件は言うまでもない。

「対米隷属の継続」だ。

米国が支配する三つの勢力が存在する。

一つは「対米隷属の政治勢力」。

自公に加えて「対米隷属」の「チームB」の育成に努めている。

第二は「官僚機構」。

米国は「官僚機構」を「日米合同委員会」を通じて支配している。

第三は「大資本」。

「大資本」を米国資本の傘下に組み込んでいる。

日本は永遠に米国の植民地の地位に甘んじるのか。

ここから脱却すべきだが、現実は逆に、米国植民地の構造を半永遠のものにしようとしているように見える。

それが政党分化に如実に表れている。

「維新」と「国民民主」は鮮明に「対米隷属」の勢力。

「第二自公」である。

問題は「立憲民主」。

この勢力が「日本政治刷新」を追求する勢力から「対米隷属」勢力に急激な変化を示している。

野田佳彦氏を持ち上げる動きが2022年から始動した。

この人物を持ち上げて立憲民主党党首に押し上げた。

この結果、立憲民主が完全に「第二自公」勢力に転じつつある。

「維新」、「国民民主」、「立憲民主」が主導する勢力が政権を奪取して日本が変わるのか。

恐らく何も変わらない。

日本を「戦争をする国」に改変し、

原発を推進し、

消費税増税を推進することになるだろう。

この方向に日本は進んでいる。

これでは日本は永遠に米国の半植民地。

このことを広く日本国民が認識し、方向転換を図る必要があるのではないか。

※なお、この記事は下記からの転載であることをお断りします。
植草一秀の『知られざる真実』2025年1月 2日 (木)「半植民地からの脱却を目指す」
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植草一秀 植草一秀

植草一秀(うえくさ かずひで) 1960年、東京都生まれ。東京大学経済学部卒。大蔵事務官、京都大学助教授、米スタンフォード大学フーバー研究所客員フェロー、早稲田大学大学院教授などを経て、現在、スリーネーションズリサーチ株式会社代表取締役、ガーベラの風(オールジャパン平和と共生)運営委員。事実無根の冤罪事案による人物破壊工作にひるむことなく言論活動を継続。 経済金融情勢分析情報誌刊行業務の傍ら「誰もが笑顔で生きてゆける社会」を実現する『ガーベラ革命』を提唱。人気政治ブログ&メルマガ「植草一秀の『知られざる真実』」を発行。1998年日本経済新聞社アナリストランキング・エコノミスト部門1位。『現代日本経済政策論』(岩波書店、石橋湛山賞受賞)、『日本の独立』(飛鳥新社)、『アベノリスク』(講談社)、『国家はいつも嘘をつく』(祥伝社新書)、『25%の人が政治を私物化する国』(詩想社新書)、『低金利時代、低迷経済を打破する最強資金運用術』(コスミック出版)、『出る杭の世直し白書』(共著、ビジネス社)、『日本経済の黒い霧』(ビジネス社)、『千載一遇の金融大波乱』(ビジネス社、2023年1月刊)など著書多数。 スリーネーションズリサーチ株式会社 http://www.uekusa-tri.co.jp/index.html メルマガ版「植草一秀の『知られざる真実』」 http://foomii.com/00050

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