【連載】櫻井ジャーナル

【櫻井ジャーナル】2025.01.04XML: トランプの大統領就任を間近に控えたアメリカで立て続けに自動車を使ったテロ

櫻井春彦

ドナルド・トランプの大統領就任を間近に控えたアメリカで立て続けに自動車を使ったテロ事件が引き起こされた。ニューオーリンズでは1月1日午前3時頃、シャムスード-ディン・ジャバーが運転するフォードのF-150ピックアップが人混みの中へ突入して15名以上を殺害、その数時間後にはラスベガスのトランプ国際ホテルの前にマシュー・リベルスバーガーが止めたテスラ・サイバートラックが爆発してひとりが死亡したのだが、ジャバーとリベルスバーガーには奇妙な共通点があり、話題になっている。ジャバーには共犯者がいたとも言われている。

 いずれの車両ともカー・シェアリング会社TUROで借りられていたのだが、それだけでなく、ふたりともノースカロライナ州のフォート・ブラッグ(現在の名称はフォート・リバティ)に配属されていたことがあるのだ。フォート・ブラッグ基地にはアメリカ陸軍特殊作戦部隊の司令部がある。

 ジャバーが軍に所属していたのは2007年から20年で、09年2月から10年1月までアフガニスタンへ派遣されていた。第82空挺師団第1旅団戦闘団の情報技術チーム長だったことがあるとされている。彼はフェイスブックのアカウントでISIS(ダーイッシュ、IS、ISIL、イスラム国とも表記)に加わったとされ、現場からダーイッシュの旗が見つかっているが、実際にダーイッシュに所属していたのかどうかは不明だ。

 ​リベルスバーガーは2006年に通信の専門家として陸軍特殊部隊(グリーンベレー)へ入隊して11年まで所属、その後州兵と陸軍予備役に短期間所属した後、12年後半に現役へ復帰したという​。

 フォート・ブラッグで両者が接触していたことを示す証拠はないとされているが、事件を引き起こしたタイミングが近いこともあり、何らかの関係があると疑う人は少なくない。

 似たような事件がドイツでも引き起こされている。昨年12月20日、ドイツのマクデブルクでSUVが群衆へ突っ込み、5人が死亡している。自動車を運転していた人物はタレブ・アル・アブドゥルモフセンで、反イスラム活動家だとされている。今年2月23日に予定されている連邦議会選挙との関係も指摘された。恐怖で社会を不安定化させることが目的ではないかと考える人もいる。実際、監視システムや法律の強化、言論統制を求める声が高まったようだ。

 イタリアではNATOの秘密部隊「グラディオ」が1960年代から80年代にかけて爆弾テロを繰り返し、クーデターを計画して恐怖で社会を緊張させ、左翼陣営に壊滅的な打撃を与えている。緊張戦略だが、同じ子が行われている可能性もある。

 バラク・オバマ政権はサラフィ主義者(ワッハーブ派、タクフィール主義者)やムスリム同胞団を使って体制転覆工作を開始強いた。2010年には「アラブの春」、11年春にはリビアやシリアに対する軍事侵攻を開始、2013年11月にはウクライナでネオ・ナチを使ってクーデターを実行している。

 シリアでの工作が思惑通りに進まず、2014年にはダーイッシュを始動させ、残虐さをアピール。その残虐なダーイッシュを倒すためだという口実で2015年にはNATOを軍事介入させようとするが、その前にロシア軍がシリア政府の要請で介入、NATOの軍事介入はなかった。ただアメリカ軍が侵入、基地を建設して石油などの盗掘を始めている。

 そうした中、2013年4月、ボストン・マラソンのゴール・ライン近くで爆発があり、3名が死亡し、百数十名が負傷した。ゴール・ラインの近くには複数の爆発物探知犬がいたほか、黒いバックパックを背負い、キャップを被った複数の人間が目撃されている。後に黒いバックパックの一団は州兵だったことが明らかにされた。「訓練なので心配しないように」というアナウンスが流れていたともいう。

 ​爆発の2時間前、ボストン・グローブ紙はツイッター(X)で、爆弾処理班による活動の一環として、1分以内に図書館の向かい側で制御爆破があると書き込んでいる​。死傷者の出た爆破もボストン公共図書館の向かい側で起こった。

 2015年1月には、「風刺画」の雑誌を出しているフランスのシャルリー・エブドの編集部が襲われて11名がビルの中、また1名が外で殺害されている。

 襲撃したふたりはAK-47、ショットガン、RPG(対戦車ロケット弾発射器)で武装し、マスクをしていたという。歩道上に倒れていた警官の頭部がAK-47で撃たれて殺されたことになっているが、映像を見る限りその痕跡はない。骨や脳が飛び散ったり、血が吹き出たりしていないのだ。地面に当たって破片が致命傷を負わせたとしても大量の出血があるだろう。事件の捜査を担当したエルリク・フレドゥが執務室で拳銃自殺したことも疑惑を深める一因になった。

 また、11月13日にはパリの施設が襲撃されて約130名が殺されたとされているが、その痕跡が見あたらなかった。映像をチェックしても「血の海」と言える光景はなく、犠牲者の氏名も明確でなかった。

 これら以外にもテロが続いた。

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