【櫻井ジャーナル】2025.01.21XML: 有色人種を露軍と戦わせたくなかったとウクライナへの軍事支援に賛成した前議員
国際政治アメリカのコリ・ブッシュ前下院議員はジャーナリストのマイケル・トレーシーに対し、彼女や民主党の議員がウクライナへの軍事支援に賛成したのは、ウクライナが敗北してアメリカの「黒人と褐色人種」がロシア軍と戦わなければならなくなると恐れたからだと語っている。資金の相当部分が兵器の代金としてアメリカの軍事産業へ還流し、ロビー団体等を通じて議員の懐へも流れ込んでくると見られているが、彼女はその点に触れなかったようだ。
ウクライナが降伏することをドナルド・トランプ大統領も望んでいないはず。アメリカでの報道によると、朝鮮戦争のような、平和条約を締結しない戦闘の凍結という形をアメリカ側は望んでいるというが、すでに何度も欧米諸国の政府に騙されているロシア政府がその案を呑むとは思えない。
朝鮮戦争は1950年6月から53年7月まで続いたとされている。1949年に中国で国民党の敗北が決定的になった時点でコミュニストの指導者が揃ったところで砲撃により暗殺、偽装帰順させていた部隊を一斉蜂起させる計画を立てていたが、これは事前に発覚して失敗、その時点でアメリカの破壊工作機関OPCは朝鮮半島で挑発作戦を始めている。
その段階で中国への軍事侵攻が計画されていたと見られ、アメリカ軍は日本を兵站の拠点と考えたはず。そこで、ストライキで物流が止まらないように、海運の拠点である横浜をFに、神戸をTに抑えさせる。陸の輸送を担う国鉄は労働組合が強かったが、1949年7月に下山事件と三鷹事件、8月に松川事件が引き起こされ、いずれも労働組合が実行したことにされて組合は弾圧された。
しかし、アメリカ軍は山岳での戦闘に慣れていないこともあって劣勢になり、朝鮮半島の南端に追い詰められる。この戦況を好転させたのは旧日本軍の参謀たちだと言われている。
1953年1月に大統領はハリー・トルーマンからドワイト・アイゼンハワーへ交代、泥沼化していた戦争の早期停戦を目指す。そこで、新大統領は中国に対して休戦に応じなければ核兵器を使うと脅したとされている。休戦は同年7月に実現した。(Daniel Ellsberg, “The Doomsday Machine,” Bloomsbury, 2017)
アイゼンハワー政権で副大統領を務めたリチャード・ニクソンはベトナム戦争から抜け出すため、カンボジアに対する秘密爆撃を実行しながらアイゼンハワーの手法、つまり核兵器で恫喝したとされている。(前掲書)
ロシアが戦争の凍結に応じないと少なからぬ人が推測している。これまで西側から何度も騙され、煮湯を飲まされてきたからだ。朝鮮や北ベトナムとは違い、ロシアを核兵器で脅しても効果はない。
イギリス、ドイツ、フランスといった国の兵士で構成される「平和維持軍」をウクライナへ入れることも考えられない。イギリス、ドイツ、フランスはアメリカと同様、ウクライナでロシアと戦っている相手だ。ロシアから見ると、敵を引き入れることになる。
そもそもウクライナで大統領を名乗っているウォロディミル・ゼレンスキーは2020年10月に大統領としてイギリスを公式訪問した際、イギリスの対外情報機関MI6のリチャード・ムーア長官と密談している。会談はジャーナリストに察知され、道でインタビューされている。ゼレンスキーはMI6のエージェントであり、ムーア長官がハンドラーだと信じられている。
また、ウクライナの治安機関SBU(ウクライナ保安庁)や情報機関HUR(ウクライナ国防省情報総局)はCIAの配下にある。ウクライナ政府とロシア政府が停戦でほぼ合意した2022年3月5日、SBUのメンバーがキエフの路上でゼレンスキー政権の交渉チームに加わっていたデニス・キリーエフを射殺した。4月9日にはイギリスのボリス・ジョンソン首相がキエフへ乗り込み、ロシアとの停戦交渉を止めるように命令している。
こうした流れの中、ゼレンスキーの周辺にいる警護のチームはイギリス訛りの英語を話し、ウクライナ国旗の上下を逆さにするような人たちで構成されるようになった。
ウクライナでロシアが戦っている相手はイギリスとアメリカだとも言えるだろう。ウクライナがロシアに降伏するということは、イギリスとアメリカがロシアに降伏することを意味すると言われても仕方がない。
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