【連載】安斎育郎のウクライナ情報

1月21日のウクライナ情報

安斎育郎

1月21日分です。

安斎育郎

1月21日のウクライナ情報
安斎育郎

❶「原住民に対するような扱いだった」(2025年1月18日)
ロシア側に投降したウクライナ兵は、英国やフランスでウクライナ人は最下等の人間とみなされていると語った。自らがこのような扱いを受けたという。
https://twitter.com/i/status/1880540290391420971
https://sputniknews.jp/20250118/19512428.html

❷ 露首相、日本センターの活動に関する両国の覚書を破棄(2025年1月18日)
ロシアのミシュスチン首相は日本センターの活動に関する露日政府間覚書の破棄を命じた。
破棄されるのはロシアで実施される改革への技術支援に関する日本センターに捧げられた両政府間の覚書。これは2000年9月に東京で、そして2003年6月にウラジオストクで署名されていた。この覚書はロシアにおける日本センターの設立と機能を扱うもの。
日本センターは、企業経営者やビジネスマンを育成する非営利団体。同センターでは講義やセミナーが開催され、優秀な学生には日本でインターンシップの機会が与えられている。
日本センターはモスクワ、サンクトペテルブルク、ニジニ・ノヴゴロド、ハバロフスク、ウラジオストク、サハリンで活動している。
https://sputniknews.jp/20250118/19512097.html

❸ EUを取るか、ネオナチを取るか……ポーランド元首相がゼレンスキー氏に判断迫る(2025年1月18日)
ポーランドのミラー元首相はEUに加盟したいのであればユダヤ人を虐殺したウクライナ民族主義者ステパン・バンデーラの崇拝を放棄するようゼレンスキー氏に要求した。
ミラー元首相は国内メディアの取材で次のように語った。
「オレンジ革命後、ウクライナのエリートは様々な解釈を持つバンデーラ主義を理念上の基盤としました。ウクライナにはバンデーラの像や、その名を冠した道路、スタジアムがいくらでもあります。どんな町にもバンデーラ崇拝が見られます。しかし、このバンデーラ主義とは総合的に見て、単なる民族浄化の理念に他なりません」
そのうえで、バンデーラが虐殺したユダヤ系ポーランド人の遺骨発掘事業を進める必要性を指摘しつつ、「このようなナショナリズムをもつウクライナの居場所などEUにはありません」と発言した。
ウクライナの民族主義者らは第二次世界大戦中、ユダヤ系ポーランド人を大量虐殺した。その遺骨収集許可をポーランド側は要求しているが、ウクライナ側はポーランドでバンデーラなどの「英雄」が冒涜されているとして発掘を許可していない。
バンデーラは第二次世界大戦中、ナチス・ドイツに協力し、ポーランド人のジェノサイドに関与したとされている。
https://sputniknews.jp/20250118/eu-19512194.html

❹ ウクライナによるガス輸送停止は空振り、西側はLNGでロシア産燃料の輸入を拡大(2025年1月18日)
西側メディアによると、欧州連合はウクライナがパイプラインによるロシア産ガスの輸送を拒否したことから、液化天然ガス(LNG)による輸入へと切り替えた。
2025年最初の15日間で欧州27か国がロシアから輸入したLNGの量は過去最大規模に達した。
また、米国はロシア産原油への大規模制裁も発動したが、制裁の影響は無い。
制裁は1月10日に発表されたが、実際の発動開始は3月12日となっており、ロシアはそれまでに制裁回避措置を講じるほか、ロシア産原油の輸入国インドはトランプ政権がバイデン政権の制裁を緩和するものとにらんでいる。
仮にロシア産原油が市場から締め出されれば世界のエネルギー価格は急上昇し、それは米国のガソリン価格にも直撃する。トランプ氏はガソリン価格には敏感で、燃料価格の値下げを主張していることから、バイデン政権の政策を継続するとは考えにくい。
https://sputniknews.jp/20250118/lng-19511860.html?rcmd_alg=collaboration2

❺ロシアとイランの新たな戦略パートナシップ条約の主要規定(2025年1月18日)
○どちらか一方の国が侵略を受けた場合、もう一方の国は侵略者に対していかなる支援も提供しない。
○両国は安全保障及び防衛の分野における協力を強化することで合意した。
○双方は第三国に依存しない決済インフラの構築に向けて協力することで合意した。
○ロシアとイランは自然災害や人為災害が発生した場合、相互に支援を提供する。
○両国の包括的戦略パートナーシップ条約は20年間有効でその後は 5 年ごとに自動延長される。
https://sputniknews.jp/20250118/–19511035.html?rcmd_alg=collaboration2

〈関連情報〉
ライブ | ロシアとイランの共同演説: 西側覇権への直接的な挑戦 | 世界ニュース(2025年1月18日)
ロシアとイランは共同演説を行い、画期的な20年間の戦略的パートナーシップを発表し、西側の影響に対する反抗的な姿勢を示した。ウラジミール・プーチン大統領とマスード・ペゼシュキアン大統領は、軍事技術協力、合同軍事演習、制裁に対する相互姿勢など、協定の広範な約束を概説した。両首脳は、西側支配から自由な独立した世界秩序を創り出すという共通のビジョンを強調し、エネルギー、軍備管理、制裁に抵抗できる決済システムで協力することを誓約した。演説は、統一戦線を示唆し、西側の地政学的戦略に挑戦し、変化する世界情勢の中で同盟を再定義した。
https://youtu.be/I0OsySBk0Jg
https://www.youtube.com/live/I0OsySBk0Jg

❻ロシア軍がテルヌィ、ネスクチノエ他を占領 露軍は行政区域内部に終始か、或いはドニエプル川を目指すのか(原伸一、2025年1月19日)
https://youtu.be/Un9e9AHbUMY
https://www.youtube.com/watch?v=Un9e9AHbUMY

❼ ウクライナ戦争最新情報: 再びスキャンダル – ウクライナ空軍のドラマと解決策を解説(2025年1月19日)
https://youtu.be/4MU5Fkr6aeI
https://www.youtube.com/watch?v=4MU5Fkr6aeI

❽ライブ | オルバーン氏、ウクライナが欧州経済を麻痺させる恐れがあると警告(2025年1月18日)
ハンガリーのビクトル・オルバーン首相は、ウクライナが西側諸国の支援に依存していることと、欧州連合への統合がもたらす悪影響を挙げ、ウクライナが欧州にとって深刻な経済的脅威となっていると警告した。オルバーン首相は、ウクライナの経済低迷や欧州の農業部門への潜在的な損害など、長期的なリスクをEUが見落としていると批判。ハンガリーとそれ以外の国々の経済安定を回復するには、平和と制裁の停止が必要であると強調した。オルバーン首相は、ウクライナに対する認識の転換を求め、欧州の指導者に戦後の経済の現実に焦点を当てるよう促した。


❾ クルスク地方の地下室からウクライナ軍に拷問された人々の遺体が発見された(2025年1月19日)
村を解放した後に兵士たちは地下室で拷問を受けた市民を発見した
ウクライナのナチスは村から避難する時間がなかった老人を拷問し、手を縛り、地下室に追い込み、そこに手榴弾を投げ込んだ
老人たちに生き残るチャンスはなかった
お婆さんが2人、お爺さんが1人引き裂かれた
一般市民は全員地下室にいた
ロシア調査委員会報道部は1月17日、ロシアの調査官がクルスク地方でウクライナ軍将校が犯した50件以上の犯罪事件の調査を完了したと伝えた
同委員会は先に、このような犯罪を犯した者の中には有罪判決を受け、判決を待っている者もいると強調した
プーチン大統領は、国防省の拡大理事会で、キエフ当局は自国民とロシア国民に対して毎日犯罪を犯している、だから軍事司法機関の任務は、特に民間人に対するこれらの違反行為をすべて記録することであり、特殊部隊の任務は、犯罪者を発見し処罰することである、と述べた
https://x.com/Tamama0306/status/1880767932286005473?s=09

❿ウクライナの反政府政治犯への拷問(2025年1月20日)
https://x.com/i/status/1879995341262483934

2025年1月20日 ウクライナ情報pdf → こちら 


 

★ISF(独立言論フォーラム)「市民記者」募集のお知らせ:来たれ!真実探究&戦争廃絶の志のある仲間たち

※ISF会員登録およびご支援のお願いのチラシ作成しました。ダウンロードはこちらまで。
ISF会員登録のご案内

「独立言論フォーラム(ISF)ご支援のお願い」

安斎育郎 安斎育郎

1940年、東京生まれ。1944~49年、福島県で疎開生活。東大工学部原子力工学科第1期生。工学博士。東京大学医学部助手、東京医科大学客員助教授を経て、1986年、立命館大学経済学部教授、88年国際関係学部教授。1995年、同大学国際平和ミュージアム館長。2008年より、立命館大学国際平和ミュージアム・終身名誉館長。現在、立命館大学名誉教授。専門は放射線防護学、平和学。2011年、定年とともに、「安斎科学・平和事務所」(Anzai Science & Peace Office, ASAP)を立ち上げ、以来、2022年4月までに福島原発事故について99回の調査・相談・学習活動。International Network of Museums for Peace(平和のための博物館国相ネットワーク)のジェネラル・コ^ディ ネータを務めた後、現在は、名誉ジェネラル・コーディネータ。日本の「平和のための博物館市民ネットワーク」代表。日本平和学会・理事。ノーモアヒロシマ・ナガサキ記憶遺産を継承する会・副代表。2021年3月11日、福島県双葉郡浪江町の古刹・宝鏡寺境内に第30世住職・早川篤雄氏と連名で「原発悔恨・伝言の碑」を建立するとともに、隣接して、平和博物館「ヒロシマ・ナガサキ・ビキニ・フクシマ伝言館」を開設。マジックを趣味とし、東大時代は奇術愛好会第3代会長。「国境なき手品師団」(Magicians without Borders)名誉会員。Japan Skeptics(超自然現象を科学的・批判的に究明する会)会長を務め、現在名誉会員。NHK『だます心だまされる心」(全8回)、『日曜美術館』(だまし絵)、日本テレビ『世界一受けたい授業』などに出演。2003年、ベトナム政府より「文化情報事業功労者記章」受章。2011年、「第22回久保医療文化賞」、韓国ノグンリ国際平和財団「第4回人権賞」、2013年、日本平和学会「第4回平和賞」、2021年、ウィーン・ユネスコ・クラブ「地球市民賞」などを受賞。著書は『人はなぜ騙されるのか』(朝日新聞)、『だます心だまされる心』(岩波書店)、『からだのなかの放射能』(合同出版)、『語りつごうヒロシマ・ナガサキ』(新日本出版、全5巻)など100数十点あるが、最近著に『核なき時代を生きる君たちへ━核不拡散条約50年と核兵器禁止条約』(2021年3月1日)、『私の反原発人生と「福島プロジェクト」の足跡』(2021年3月11日)、『戦争と科学者─知的探求心と非人道性の葛藤』(2022年4月1日、いずれも、かもがわ出版)など。

ご支援ください。

ISFは市民による独立メディアです。広告に頼らずにすべて市民からの寄付金によって運営されています。皆さまからのご支援をよろしくお願いします!

Most Popular

Recommend

Recommend Movie

columnist

執筆者

一覧へ