【連載】安斎育郎のウクライナ情報

2月14日のウクライナ情報

安斎育郎

2月14日のウクライナ情報
安斎育郎

❶ スロバキア、ウクライナへのガス供給停止を検討(2025年2月12日)
スロバキアはロシア産ガスの輸入を停止し、燃料不足に陥ったウクライナをトルコ経由のロシア産ガ
スで支援しているが、この供給を停止する可能性を検討している。
スロバキアは2月6日、ウクライナ西部ウジゴロドとの間にあるパイプラインでガスの供与を開始
し、その規模は日量750万㎥に達する。ウクライナがロシア産ガスの輸送を停止したため、市場では
価格が高騰しており、こうした中でウクライナへの追加供与が始まったため、状況はさらに悪化してい
る。
そこでフィツォ首相はウクライナへのガス供与を停止する「モラル上の権利」があるとコメントした。
この場合、ウクライナは第三国を経由せず、ロシアからの直接輸入を再開する可能性があると見られ
ている。
なお、フィツォ首相はロシア政府とトルコ政府の努力により、ロシア産ガスがトルコ経由でスロバキ
アに供給されるようになったと述べ、関係国に謝意を表した。
スロバキアは2月1日以降、トルコ経由でロシア産ガスの輸入を再開している。ロシア国営企業「ガ
スプロム」社との契約は2034年まで有効。
現在、ロシア産ガスはトルコ経由でのみ欧州に輸出されている。
https://sputniknews.jp/20250212/19571589.html

❷独首相、ウクライナへの武器供与中止を呼びかけ(2025年2月12日)
ショルツ首相はブランデンブルク州コットブスのイベントに参加した中で、ウクライナ紛争終結に関
する質問を受け、際限のない武器供与の中止を求めた。
ウクライナ紛争による犠牲を止めるために何をすべきかを問われたショルツ首相はこの質問に15分も回答し、武器供与の中止を最終的に呼びかけた。
「私たちは際限のない兵器供与に終止符を打たなければなりません」、とショルツ氏は15分間の演説を締めくくった。
ドイツでは2月23日に議会選挙が開催される。この選挙ではロシアとの協力を呼びかける「ドイツのための選択肢」(AfD)が躍進すると見られており、ショルツ首相率いる社会民主党(SPD)は様々な課題に直面している。
ロシアのネチャエフ駐独大使はスプートニク通信の取材に応じた中で、ドイツの深刻な社会経済的危、及び財政危機を指摘した。また、ロシアが西側の制裁に対応できていることを踏まえると、ウクラ
イナ紛争に伴うドイツの疲弊は甚大だと分析していた。
https://sputniknews.jp/20250212/19571392.html

❸日米首脳会談は「時期尚早だった」 元外交官・孫崎氏に聞く、日米関係の鍵
(2025年2月10日)
元外務省国際情報局長、駐ウズベキスタン・イラン日本大使を歴任した孫崎享氏がスプートニクの取材に応じ、7日に行われた日米首脳会談の所感やUSスチール問題などについての見解を語った。

【日米首脳会談は「時期尚早だった」 元外交官・孫崎氏に聞く、日米関係の鍵】
元外務省国際情報局長、駐ウズベキスタン・イラン日本大使を歴任した孫崎享氏がスプートニクの取
材に応じ、7日に行われた日米首脳会談の所感やUSスチール問題などについての見解を語った。

#スプートニクのビデオ…
— Sputnik 日本 (@sputnik_jp) February 10, 2025 孫崎氏は日米首脳会談のタイミングについて「時期尚早だった」と指摘。トランプ大統領の政策が不
透明な中では、具体的な交渉を進めることは難しいとの立場を示した。
またUSスチール問題に関しては、これは米国内の政治要因に過ぎず、「米国の対日経済政策を表しているという見方は間違っている」と指摘。日本政府が過度に影響を受けていることに懸念を示し
た。
https://sputniknews.jp/20250210/19568355.html?rcmd_alg=collaboration2

❹ウクライナが若者向け兵役募集、高額手当てやローン補助などPR(ロイター、20
25年2月12日)
[11日 ロイター] -ウクライナ国防省は11日、18─24歳の若者を対象に1年間の兵役募集を開始
した。100万フリブナ(約2万4000ドル)相当の給与と高額なボーナス、住宅ローンや家賃の補助を保証し、契約終了時には12カ月間動員も免除される。
前線におけるウクライナ軍の兵力はロシア軍に大きく劣っており、ゼレンスキー大統領は先週、近く募集が始まるとロイターに明らかにしていた。
ソーシャルメディアに投稿された動画は「あなたが18─24歳のウクライナ市民で、変革の準備がで
きているなら、1年で人生を変えろ」と語りかけ、専門的な軍事訓練や充実した社会保障をアピールし
ている。
ゼレンスキー氏は先月のインタビューで、ウクライナ軍の規模が98万人と説明。一方、ロシアのプー
チン大統領は昨年、軍を18万人増員し、現役軍人を150万人にするよう指示した。
https://news.yahoo.co.jp/articles/429df3c84ef3578259127070db8469d508ea0784/images/000

❺ウクライナに米軍派遣せず、欧州に防衛費増額要求へ=米国防長官(ロイター、2025年2月12日)
[11日 ロイター] -ヘグセス米国防長官は11日、トランプ政権はウクライナに米軍を派遣しないとの考えを明らかにした。
ヘグセス氏は訪問先のドイツで記者団に対し「欧州大陸はいかなる侵略からも解放されるべきだ
が、個別的、集団的自衛権に関して最も尽力すべきは近隣諸国だ」と指摘。週内に予定される欧州同
盟国との会談で防衛費の増額を強く求める意向も明らかにした。
https://news.yahoo.co.jp/articles/d939279b06736a3780c951899f646f899158c1bb/images/000

❻NATOのウクライナ支援7.8兆円に 半分以上は欧州・カナダが負担(TBSNEWS DIG、2025年2月12日)
NATO=北大西洋条約機構の加盟国による2024年のウクライナに対する軍事支援の総額が7
兆8000億円に達しました。半分以上は、ヨーロッパの加盟国とカナダが拠出したものだということです。
ロイター通信が11日、NATOの報道官の話として伝えたところによりますと、2024年のウクライナに対する加盟国による軍事支援の総額が500億ユーロ=およそ7兆8000億円に達しました。
NATOは去年7月にアメリカ・ワシントンで開いた首脳会議で、最低でも400億ユーロの軍事支援を行うことを確認していて、この目標を達成したことになります。
トランプ大統領はヨーロッパの加盟国の負担が十分でないとして、国防費のGDP割合の目標を引
き上げるべきだと繰り返し主張しています。
NATOの報道官は、去年の支援額のうち「半分以上はヨーロッパの同盟国とカナダからの拠出だ」
と話し、ヨーロッパ側の貢献を強調しました。
https://www.msn.com/ja-jp/news/world/

❼「ガザ交渉人」がロシア・ウクライナ停戦にも関与か トランプ氏指示(毎日新聞、2025年2月12日)
米紙ニューヨーク・タイムズ(NYT)は11日、トランプ大統領が、長年の友人で中東担当特使のステ
ィーブ・ウィットコフ氏に対し、ロシアとウクライナの停戦に向けた役割を与えたと報じた。ウィットコフ氏はパレスチナ自治区ガザ地区の停戦合意に貢献したとされ、トランプ氏は「素晴らしい交渉人」などと称賛してきた。
ウィットコフ氏は不動産事業に長年携わり、トランプ氏の信頼が厚い。1月19日に発効したガザ
の停戦合意を巡っては、ウィットコフ氏が停戦に消極的だとみられていたイスラエルのネタニヤフ首相
から交渉で譲歩を引き出したとされる。
またトランプ氏が今月4日に打ち出したガザの「所有」構想では、直前にガザを視察し、その惨状をトランプ氏に説明したウィットコフ氏の影響が指摘されている。
https://www.msn.com/ja-jp/news/world/

❽【時事ネタ】ロシアとUSAIDの関係を深掘り❗️〜2/12水曜版です🫡‼️(ニキータ伝〜ロシアの手ほどき、2025年2月12日)
https://youtu.be/a06V6S2Qds0
https://www.youtube.com/watch?v=a06V6S2Qds0

❾ロシアの最も勇敢で勝利を収めた将軍がウクライナ南部で壊滅的な打撃を準備中 (2025年2月11日)
数時間前、NATO軍事委員会の元議長で、退役したドイツ空軍の4つ星将軍であるハラルド・クヤ
ットが、爆弾が爆発したような効果のある声明を発表しました。特に、ドイツのジャーナリストとのインタビューで、ハラルド・クヤットは、ウクライナが現在の戦争で大敗を喫したと率直に述べました
https://youtu.be/zDJTFAfcHu4
https://www.youtube.com/watch?v=zDJTFAfcHu4

❿ゼレンスキーはすでにウクライナを少しずつ切り売りしている!(2025年2月11
日)
トランプ大統領は、ウクライナ紛争の解決に向けた交渉はすでに進行中だと述べた。
https://youtu.be/X9H5d463cpQ
https://www.youtube.com/watch?v=X9H5d463cpQ

⓫トランプ大統領がゼレンスキー氏と電話会談(2025年2月13日)
トランプ大統領はプーチン大統領との電話会談後、ウクライナのゼレンスキー氏と電話会談、ロシア
側との交渉内容を伝え、和平の可能性を検討した。
トランプ大統領によると、ロシアとウクライナ、その双方が和平を願っているという。
電話会談ではミュンヘンで開催される安全保障会議について意見を交わした模様。米国の代表団
はヴァンス副大統領とルビオ国務長官が率いる。トランプ大統領はこれを訪問する予定はなく、また
ウクライナも訪問しないとのこと。 ゼレンスキー氏によると、会談では安全保障や経済協力、資源協力について意見を交わしたという。
https://sputniknews.jp/20250213/19572960.html

⓬林官房長官、ウクライナの領土保全について回答を避ける(2025年2月13日)
露米電話首脳後、トランプ大統領はウクライナが2014年の領土を回復するとは考えにくいと発言したことを受け、その領土保全について林官房長官は13日の定例会見で問われたが、直接の回答は避けた。
官房長官は「政府としても多大な関心を持って注視」しているとコメントするにとどまり、領土保全
の必要性については言及しなかった。
また、「米露両国の関係は極めて重要でありまして、その動向を注視してまいります」とし、露米の交
渉を歓迎する姿勢を示した。ウクライナのゼレンスキー氏を交渉に参加させる必要性などについて特
に言及はなかった。
https://sputniknews.jp/20250213/19573270.html

⓭トランプ大統領がウクライナに支援金の返還を要求(2025年2月13日)
トランプ大統領は米国がこれまで行ってきたウクライナ支援に投じた資金の返還を要求した。
米国のベッセント財務長官は現在、ウクライナを訪問している。トランプ大統領によると、ウクライナ
支援に投じた資金の返還を保証する文書の調印が訪問の目的だという。トランプ大統領は財務長官
のウクライナ訪問について、「何らかの形で資金を取り戻すという保証を与える文書を手に入れる」こ
とが目的だと発言した。
トランプ大統領は今後もウクライナ支援を行うとしつつ、投じた資金の保証を目指している。
「ウクライナから誰かが来るたびに、ただ資金を受け取っていた。阿保らしい……だから我々は資金の保証を求める。ウクライナには鉱物、石油、ガスなどの資源があることから、資金の保護を確実にす
るつもりであり、我々はこれらの投資に対する保証を求める。あちら側はこれに同意した」
そのほか、ウクライナのNATO加盟に反対する立場を改めて表明したほか、ウクライナが2014年の国境を取り戻す可能性は低いとした。
https://sputniknews.jp/20250213/19573166.html

2025年2月13日 ウクライナ情報pdf → 


 

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安斎育郎 安斎育郎

1940年、東京生まれ。1944~49年、福島県で疎開生活。東大工学部原子力工学科第1期生。工学博士。東京大学医学部助手、東京医科大学客員助教授を経て、1986年、立命館大学経済学部教授、88年国際関係学部教授。1995年、同大学国際平和ミュージアム館長。2008年より、立命館大学国際平和ミュージアム・終身名誉館長。現在、立命館大学名誉教授。専門は放射線防護学、平和学。2011年、定年とともに、「安斎科学・平和事務所」(Anzai Science & Peace Office, ASAP)を立ち上げ、以来、2022年4月までに福島原発事故について99回の調査・相談・学習活動。International Network of Museums for Peace(平和のための博物館国相ネットワーク)のジェネラル・コ^ディ ネータを務めた後、現在は、名誉ジェネラル・コーディネータ。日本の「平和のための博物館市民ネットワーク」代表。日本平和学会・理事。ノーモアヒロシマ・ナガサキ記憶遺産を継承する会・副代表。2021年3月11日、福島県双葉郡浪江町の古刹・宝鏡寺境内に第30世住職・早川篤雄氏と連名で「原発悔恨・伝言の碑」を建立するとともに、隣接して、平和博物館「ヒロシマ・ナガサキ・ビキニ・フクシマ伝言館」を開設。マジックを趣味とし、東大時代は奇術愛好会第3代会長。「国境なき手品師団」(Magicians without Borders)名誉会員。Japan Skeptics(超自然現象を科学的・批判的に究明する会)会長を務め、現在名誉会員。NHK『だます心だまされる心」(全8回)、『日曜美術館』(だまし絵)、日本テレビ『世界一受けたい授業』などに出演。2003年、ベトナム政府より「文化情報事業功労者記章」受章。2011年、「第22回久保医療文化賞」、韓国ノグンリ国際平和財団「第4回人権賞」、2013年、日本平和学会「第4回平和賞」、2021年、ウィーン・ユネスコ・クラブ「地球市民賞」などを受賞。著書は『人はなぜ騙されるのか』(朝日新聞)、『だます心だまされる心』(岩波書店)、『からだのなかの放射能』(合同出版)、『語りつごうヒロシマ・ナガサキ』(新日本出版、全5巻)など100数十点あるが、最近著に『核なき時代を生きる君たちへ━核不拡散条約50年と核兵器禁止条約』(2021年3月1日)、『私の反原発人生と「福島プロジェクト」の足跡』(2021年3月11日)、『戦争と科学者─知的探求心と非人道性の葛藤』(2022年4月1日、いずれも、かもがわ出版)など。

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