
【櫻井ジャーナル】2025.02.18XML:米露政府がウクライナについて交渉を始める中、追い詰められた英国が必死に抵抗
国際政治アメリカ海兵隊の元情報将校でUNSCOM(国連大量破壊兵器廃棄特別委員会)の主任査察官を務めたスコット・リッターによると、ウォロドミル・ゼレンスキーは2020年10月にイギリスを公式訪問した際、イギリスの対外情報機関MI6(SIS)のリチャード・ムーア長官を非公式に訪問、会談している。その訪問はジャーナリストに察知され、撮影された。その事実からゼレンスキーはMI6のエージェントであり、そのハンドラー(エージェントを管理する担当オフィサー)はムーア長官だと推測されている。会談後、ゼレンスキーの警護担当者はウクライナ人からイギリス人へ交代になったという。ゼレンスキー政権はMI6政権だということもできる。MI6は歴史的にシティ(ロンドンを拠点とする金融資本)と関係が深い。
降伏か「総玉砕」かという状況に陥っているウクライナでの戦争継続に意味を見出せないドナルド・トランプ米大統領はウラジミル・プーチン露大統領と交渉を開始、今月下旬にはサウジアラビアで会うと言われている。ロシアとの交渉を進めたいなら、アメリカはロシアの要求を相当部分呑む必要がある。バラク・オバマ政権が2013年11月に始めたウクライナのクーデターで獲得した利権の相当部分を手放さなければならなくなるだろう。ロシアにとってウクライナの戦争は祖国防衛が目的であり、ミンスク合意や戦闘の凍結のようなことでNATO諸国に時間を稼がせるつもりはないはずで、トランプ大統領にとっては厳しい会談になると見られている。
しかし、和平へ向かうことをネオコンやその配下にあるヨーロッパ諸国の政府は焦っていることだろう。そうした状況の中、イギリスのキール・スターマー政権は2万5000人の部隊を編成、フランスと連携してウクライナへ派兵する話が流れている。日本でもこうした欧米の好戦派に同調した主張をしている政治家もいる。アメリカが楽勝すると思い込んでいたであろう人びとは慌てているはずだ。
ソ連を消滅させることに成功したアメリカの好戦派は21世紀に入ってロシアが再独立した後、ロシアの再制圧を目指している。2004年から05年にかけて「オレンジ革命」や2013年11月から14年2月にかけてのキエフにおけるクーデターもその一環だ。アメリカは暴力によって縄張りを東へ移動させてきた。そうした侵略行為にロシアは耐えていたのだが、「やりすぎ」てロシアを怒らせてしまった。怒ったロシアをなだめることは至難の業だ。。
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「米露政府がウクライナについて交渉を始める中、追い詰められた英国が必死に抵抗」(2025.02.18XML)
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