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【櫻井ジャーナル】2025.02.20XML: ブログ支援のお願い
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アメリカの外交や軍事をコントロールしてきたネオコンはソ連を消滅させた後、世界制覇プロジェクトを始めました。正規軍による先制攻撃でイラクのサダム・フセイン政権を倒し、サラフィ主義者(ワッハーブ派、タクフィール主義者)やムスリム同胞団を主力とする傭兵を利用してシリアやリビアを侵略、それと同時にヨーロッパではNATOを東へ拡大させるという形で侵略を開始、資源や穀倉地帯を手に入れようとしたのですが、彼らの思惑はウクライナで破綻しました。
その事実を受け入れられないネオコンやその従属者は戦争の継続を要求、ウクライナ人に対しては最後にひとりまで戦えと言ってきました。「撃ちてし止まむ」や「総玉砕」といったかつて日本で掲げられたスローガンを思い起こさせます。日本でもそうした主張をする人が少なくないようです。しかも東アジアにおける戦争の準備をするべきだと主張しています。すでにアメリカ軍は南西諸島にミサイル発射基地を建設、戦争の準備を進めてきたのですが、それを始動させる準備を始めたのかもしれません。
今でもキエフ政権を支持している人は2014年2月のクーデターを正当化、そのクーデターを認めない東部や南部の人びとを悪玉として描いています。勿論クーデターは憲法で認められていないわけで、クーデター体制を認めている人が「護憲派」であるはずはありません。しかもクーデターを主導したのはNATOの訓練を受けたネオ・ナチで、今でもその勢力はウクライナで力を持っています。つまりクーデター体制を認めている人は「親ナチズム」でもあるのでしょう。
クーデター体制における大統領の任期は5年。大統領就任が2019年5月のウォロディミル・ゼレンスキーは昨年5月に任期が切れましたが、今大統領選挙を実施すれば敗北することが確実なゼレンスキーは戒厳令を口実にして選挙の実施を拒否、彼の後ろ盾は彼を大統領だと今でも言い続けています。
ウクライナという国についてヘンリー・キッシンジャー元国務長官は2014年3月5日付けワシントンポスト紙に書いています。ロシアの歴史はキエフ・ルーシと呼ばれた国から始まり、ロシアの宗教はそこから広まったのであり、ウクライナは何世紀にもわたってロシアの一部だと指摘、またウクライナの西部は1939年にソ連へ編入され、クリミアは54年にニキータ・フルシチョフがウクライナへ住民に無断で譲与したのだとしています。東部もソ連時代になってからロシアからウクライナへ割譲されました。また西部は主にカトリック教徒、東部は主にロシア正教徒、また西部ではウクライナ語が話され、東部では主にロシア語が話されているともキッシンジャーは指摘しますが、これは事実です。そこでキッシンジャーは、ウクライナで一方が他方を支配しようとすれば内戦または分裂につながるだろうと予測していました。
ネオコンは2014年2月のクーデターより前、2004年から05年にかけて「オレンジ革命」でウクライナを制圧していますが、その革命で実権を握った新自由主義者が国民を貧困化させたことから2010年の大統領選挙でビクトル・ヤヌコビッチが当選、「中立」を打ち出します。
キッシンジャーが指摘したような国だったウクライナでは中立的な政策を進めていたのですが、それを受け入れられなかったのがネオコンにほかなりません。そしてオレンジ革命、そしてクーデター。そのクーデター体制が今、崩壊しようとしていますが、日米欧支配層の一部はクーデターの成功体験から抜け出せず、ウクライナ人に戦争を続けさせようとしています。第2次世界大戦終盤の沖縄戦を思い起こさせる状況だと言えるでしょう。
こうした状況を作る上で有力メディアは重要な役割を果たしてきました。かつて少なからぬ日本人が「大本営発表」を信じてように、現在の日本人は有力メディアが流す「権威」の話を信じ、地獄へ向かっています。有力メディアの呪術に打ち勝つには事実を知る必要があります。このブログが状況を理解する一助になればと願っています。
櫻井 春彦
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