【連載】安斎育郎のウクライナ情報

2月22日のウクライナ情報

安斎育郎

2月22日のウクライナ情報
安斎育郎

❶ トランプ氏、ウクライナ大統領選挙行うべきと主張「支持率落ちている」…ロシアとの交渉に「自信」(2025年2月19日)
【ワシントン=阿部真司】米国のトランプ大統領は18日、ロシアのウクライナ侵略の停戦交渉に向けてサウジアラビアで行われた米露高官協議を受け、停戦交渉の見通しに「自信を深めている」と述べた。プーチン露大統領との直接会談にも改めて意欲を示した。
フロリダ州で記者団に語った。トランプ氏は、月内にプーチン氏と会談する予定があるかどうかを問われ、「おそらく(会談する)」と答え、前向きな考えを示した。停戦後に欧州の有志国が平和維持部隊をウクライナに派遣する構想について、「彼らがそうしたいのであれば、素晴らしいことだ」と述べ、賛同した。
また、ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領について「支持率が落ちている」として、同国で大統領選挙を行うべきだとの考えを示した。多くの他国も同様の意見だと主張した。
これに関連し、FOXニュースは18日、米国が停戦交渉を巡り、〈1〉停戦〈2〉ウクライナでの大統領選挙〈3〉最終的な協定の締結――という3段階の和平案を検討していると報じた。ウクライナは昨年、戦時下を理由に大統領選を延期し、露側はこれを口実として、ゼレンスキー氏に協定に署名する資格がないと主張している。
18日にサウジで行われた米露高官協議には、米側はルビオ国務長官らが、露側はラブロフ外相らが出席した。停戦の実現に向け、米露が高官級の交渉チームを設置することや、米露関係の正常化に向けた協議の枠組みを作ることで合意した。トランプ氏が意欲を示す米露首脳会談の日程は決まらなかった。
米国務省は同日、ルビオ氏が米露間の協議後、英仏独伊の各外相らに露側との合意内容を説明したと発表した。
https://www.msn.com/ja-jp/news/world/

❷スコット・リッターが明かす:ウクライナの軍事的惨事 – クルスク川とオスキリ川の前線は崩壊した!(2025年2月19日)
ロシア軍が前例のないペースで前進する中、ウクライナの戦場は劇的に変化している。クルスクの前
線は崩壊寸前で、ウクライナは戦略的な拠点の維持に苦戦している。ファナセエフカ、オスキリ川、ヴォジャネの交差点は重要な引火点となり、包囲戦術はウクライナの防衛を脅かしている。一方、アルジェリアのSu-57取引が世界の勢力図の大きな変化を示唆し、地政学的な緊張が高まっている。これはロシアの軍事作戦の最終段階なのか?スコット・リッターが、戦争と世界秩序を一変させる可能性のある衝撃的な展開を分析する。
https://youtu.be/05IfhGvOVl8
https://www.youtube.com/watch?v=05IfhGvOVl8

❸「ゼレンスキー氏は独裁者」 トランプ米大統領がロシアに同調(2025年2月20日)
【ワシントン、キーウ共同】トランプ米大統領は19日、自身の交流サイト(SNS)でウクライナのゼレンスキー大統領について、選挙を経ていない「独裁者だ」と批判した。ゼレンスキー氏の正統性を疑問視するロシアのプーチン大統領に同調した。ゼレンスキー氏が米ロ主導の和平交渉に不快感を示したことを受け、トランプ氏とのさや当てが続いている。
トランプ氏は投稿で「ゼレンスキー氏は選挙の実施を拒否した」とし「迅速に行動しなければ国を失うことになる」と警告。バイデン前政権や欧州は和平に失敗したと糾弾した上で「米ロは戦争終結に向けた交渉を成功裏に進めている。トランプ政権だけが成し得ることだ」と誇示した。
一方、ゼレンスキー氏も19日、「私の支持率は57%だ。ロシアの偽情報にとらわれているトランプ氏に同情している」と反発した。(※安斎注:57%という自信があるなら、大統領選をやるがいいですね。トランプは「実際は支持率は4%」と言っていますが、これも根拠不明です)
ゼレンスキー氏の任期は2024年5月までだが、ロシアの侵攻を受けるウクライナでは戒厳令が発令されており、大統領選が禁じられている。
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❹波紋を呼ぶ『トランプ流和平案』はロシア寄り?ウクライナめぐる“米ロの思惑”(日テレNews, 2025年2月20日)
ウクライナでの戦闘終結に向け、アメリカとロシアが3段階での和平案を調整していると報じられています。カギとなるのは「ウクライナでの大統領選挙」。ロシアによる選挙介入というシナリオが見えてきます。
ウクライナが蚊帳の外に置かれたまま行われた米ロ高官協議。当事者は納得していません。
ウクライナ ゼレンスキー大統領
「戦争終結の条件をウクライナ抜きで決めるべきではありません。サウジアラビアでの米ロ協議に我々が招待されなかったのは驚きです」
これにトランプ大統領がかみつきました。
アメリカ トランプ大統領
「交渉の場に席がないと憤慨のようだが失望した。3年前から交渉の場はあり、何年も前に解決できたはずだ。半人前の交渉人でも事足りる話だ。戦争を始めるべきではなかった。3年前に交渉できたはずだ」
そもそも戦争を始めたのはロシアです。今もウクライナを破壊し続けるロシアの意をくんだかのような和平案が米ロの間で調整されていると報じられています。
FOXニュースによりますと、それは「停戦」「ウクライナでの大統領選挙」「最終合意の調印」という3段階のものです。
アメリカ トランプ大統領
「ウクライナでは選挙が行われていない状況だ。言いたくはないが指導者の支持率は4%だ」
去年、5年の任期が切れたゼレンスキー大統領。ロシアによる侵略で戒厳令が発令され、選挙は法的にできない状況です。支持率はトランプ氏の主張とは違い、実際には50%を超えていますが、選挙となれば数々の“前科”が指摘されているロシアの選挙介入というシナリオが透けて見えます。
英テレグラフ紙
「この提案はロシアが自国に有利な和平条件を受け入れるプーチン寄りの候補を擁立する懸念がある」
トランプ大統領の発言にゼレンスキー大統領は…。
ウクライナ ゼレンスキー大統領
「トランプ大統領は、我々を常に支持してくれるアメリカ国民のリーダーで非常に尊敬していますが、残念ながら“偽情報空間”に生きています。偽情報はウクライナに悪影響をもたらし、プーチンを孤立から救う結果をもたらします」
(C)CABLE NEWS NETWORK 2024
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❺レンスキー大統領、トランプ氏の“批判的な発言”に反発 「ロシアの偽情報にとらわれている」(日テレnews, 2025年2月20日)
ウクライナのゼレンスキー大統領は、自身にアメリカのトランプ大統領が批判的な発言をしたことを受け、「ロシアの偽情報にとらわれている」と反発しています。
トランプ大統領は18日、ウクライナについて「戦争を始めるべきでなかった」などと発言したほか、ゼレンスキー大統領の支持率が4%に落ち込んでいると述べました。
ゼレンスキー大統領の支持率は実際は50%台で、事実と異なる発言にゼレンスキー大統領は「トランプ大統領はロシアによる偽情報にとらわれている」と反発しています。
米露高官協議での和平の道筋をめぐっては、アメリカのFOXニュースが、「戦闘停止」「ウクライナ大統領選挙」「最終的な和平合意」の3段階で取り組む案が協議されたと伝えています。
プーチン大統領は、大統領任期が切れたゼレンスキー大統領は合意を結ぶ資格がないと主張していて、今回の案は、ロシアの意向が反映されたものとの指摘もでています。
プーチン大統領は19日、アメリカとの高官協議について評価すると述べ、トランプ大統領との直接会談に意欲を示しました。一方で、ウクライナを除外するつもりはないとも述べています。
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❻英ジョンソン元首相 トランプ大統領発言めぐり「アメリカが真珠湾で日本を攻撃したというのと同じだ」(2025年2月20日)
アメリカのトランプ大統領が、ウクライナについて「戦争を始めるべきでなかった」などと述べたことを受けて、イギリスのジョンソン元首相は19日、「ウクライナが戦争を始めたわけではない。それはアメリカが真珠湾で日本を攻撃したというのと同じだ」と述べました。
ロシアによるウクライナ侵攻をめぐって、アメリカ主導で停戦に向けた交渉の動きが続く中、トランプ大統領は、ウクライナについて「戦争を始めるべきでなかった」「ゼレンスキー大統領の支持率は4パーセントだ」などと述べ、波紋を広げています。
こうした中、在任時にウクライナ支援を続けてきたイギリスのジョンソン元首相は19日、自身のSNSアカウントで、「ウクライナが戦争を始めたわけではない。それはアメリカが真珠湾で日本を攻撃したというのと同じだ」と述べました。
また、「トランプ氏の発言は歴史的に見て正確であることを意図しているのではなく、ヨーロッパ人にショックを与えて行動を起こさせるためのものだ」とした上で、ヨーロッパを中心に凍結されたロシア側の資産などをウクライナへの支援やアメリカへの補償に使うべきだとの認識を示して、ヨーロッパ各国に迅速な対応を求めました。
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❼【時事ネタ】ミュンヘン会議と米露外相会談〜2/19水曜版です🫡‼️(ニキータ伝〜ロシアの手ほどき、2025年2月19日)
https://youtu.be/yMMbG_btVxE
https://www.youtube.com/watch?v=yMMbG_btVxE

❽ダグ・マクレガー大佐:ゼレンスキーが平和を妨害(2025年2月19日)
議論は、進行中の和平交渉におけるウクライナの役割と、米国、ロシア、欧州間のより広範な地政学的力学を中心に展開している。ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領は、ウクライナの関与なしに和平協定を結ぶべきではないと主張し、キエフを除外する米国とロシアの合意を拒否している。しかし、ダグラス・マクレガー大佐や他の評論家は、ウクライナはもはやこれらの交渉における決定的なプレーヤーではないと主張している。
主なポイントは以下のとおり。
ゼレンスキー大統領は、いかなる和平にもウクライナが関与しなければならないと主張している。
ウクライナは和平を妨害しており、大国(米国とロシア)が結果を決定するだろうという見解。
グローバリストの利益がロシアを弱体化させるためにウクライナを利用してきたが、現在、挫折に直面しているという主張。
ウクライナをその目標の障害と見なして、ロシアとの関係を正常化するというトランプ大統領の目標。
欧州とNATOは衰退しており、民族主義運動が欧州の政治を変えつつあるという主張。
西側諸国の金融不安に対する懸念。トランプ大統領は焦点を国内問題に戻そうとしている。
ウクライナ国内の汚職疑惑とゼレンスキー氏の将来に関する憶測。不正使用資金を監査で暴露する可能性も。
ゼレンスキー氏の重要性は低下しており、平和への取り組みはウクライナ自身ではなく大国によって形作られるだろうというのが、全体的な議論だ。
https://youtu.be/erdGBbPunok
https://www.youtube.com/live/erdGBbPunok

❾ロシア・ウクライナ戦争:我々の知らないところで交渉が行われるべきではない:ウクライナ大統領 | 速報 (2025年2月19日)
ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領は、協議から除外されたことに激怒している。彼は予定していたサウジアラビア訪問をキャンセルし、トルコの首都に滞在している。そこで彼は、サウジアラビアでの米国とロシアの当局者による協議はウクライナの参加なしにウクライナ戦争について協議されていると批判した。ゼレンスキーは、米国といくつかのヨーロッパ諸国はNATO加盟に意欲がないと述べ、それはロシアの意欲と一致していると言う。
https://youtu.be/QxzfaOvmpr4
https://www.youtube.com/watch?v=QxzfaOvmpr4

❿ロシア、ゼレンスキー氏を激しく非難「ウクライナの将来に役割はない」 | サウジ和平交渉(タイムズ・ナウ・ワールド、2025年2月19日)
ウクライナのゼレンスキー大統領は、ウクライナが米ロ和平交渉から除外されることを確認し、ウクライナの参加なしの合意は意味がないと宣言した。一方、ロシアは国連でゼレンスキー大統領を批判し、紛争を長引かせ、多数の死傷者を出したと非難した。サウジ主導の和平交渉が迫る中、ルビオ米国務長官はロシアのラブロフ外相との協議に先立ち、サウジのムハンマド皇太子と会談した。トランプ大統領とプーチン大統領の電話会談後、米国は姿勢を変えたが、ウクライナは直接関与が必要だという姿勢を崩していない。
https://youtu.be/hOsOjcSCEto
https://www.youtube.com/watch?v=hOsOjcSCEto

2025年2月22日 ウクライナ情報pdf → リンクはこちら

 

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安斎育郎 安斎育郎

1940年、東京生まれ。1944~49年、福島県で疎開生活。東大工学部原子力工学科第1期生。工学博士。東京大学医学部助手、東京医科大学客員助教授を経て、1986年、立命館大学経済学部教授、88年国際関係学部教授。1995年、同大学国際平和ミュージアム館長。2008年より、立命館大学国際平和ミュージアム・終身名誉館長。現在、立命館大学名誉教授。専門は放射線防護学、平和学。2011年、定年とともに、「安斎科学・平和事務所」(Anzai Science & Peace Office, ASAP)を立ち上げ、以来、2022年4月までに福島原発事故について99回の調査・相談・学習活動。International Network of Museums for Peace(平和のための博物館国相ネットワーク)のジェネラル・コ^ディ ネータを務めた後、現在は、名誉ジェネラル・コーディネータ。日本の「平和のための博物館市民ネットワーク」代表。日本平和学会・理事。ノーモアヒロシマ・ナガサキ記憶遺産を継承する会・副代表。2021年3月11日、福島県双葉郡浪江町の古刹・宝鏡寺境内に第30世住職・早川篤雄氏と連名で「原発悔恨・伝言の碑」を建立するとともに、隣接して、平和博物館「ヒロシマ・ナガサキ・ビキニ・フクシマ伝言館」を開設。マジックを趣味とし、東大時代は奇術愛好会第3代会長。「国境なき手品師団」(Magicians without Borders)名誉会員。Japan Skeptics(超自然現象を科学的・批判的に究明する会)会長を務め、現在名誉会員。NHK『だます心だまされる心」(全8回)、『日曜美術館』(だまし絵)、日本テレビ『世界一受けたい授業』などに出演。2003年、ベトナム政府より「文化情報事業功労者記章」受章。2011年、「第22回久保医療文化賞」、韓国ノグンリ国際平和財団「第4回人権賞」、2013年、日本平和学会「第4回平和賞」、2021年、ウィーン・ユネスコ・クラブ「地球市民賞」などを受賞。著書は『人はなぜ騙されるのか』(朝日新聞)、『だます心だまされる心』(岩波書店)、『からだのなかの放射能』(合同出版)、『語りつごうヒロシマ・ナガサキ』(新日本出版、全5巻)など100数十点あるが、最近著に『核なき時代を生きる君たちへ━核不拡散条約50年と核兵器禁止条約』(2021年3月1日)、『私の反原発人生と「福島プロジェクト」の足跡』(2021年3月11日)、『戦争と科学者─知的探求心と非人道性の葛藤』(2022年4月1日、いずれも、かもがわ出版)など。

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