レイチェル・クラーク:【全て筋書き通りに見えてきた。サックス教授が何を言っても無理だった件】

レイチェル・クラーク

 

マスクという分身に(或いはトランプの方がマスクの分身と見るべきかも。マスク自身はピーター・ティールの分身みたいなもの、他にも数匹いるけど)派手に立ち回らせ、国民の関心事、60年前の暗殺事件の 機密文書を公開したり、USAIDを解体したり、政府の余分な支出を削ったり、と随分前政権との差別化には成功しているようですが、対外政策ではむしろ同じ路線に拍車がかかっています。ガザでは400人以上もまた殺され、イエメンへの激しい攻撃が始まりました。その上、自国の懐は傷めないつもりなので、欧州各国にも東アジアの同盟国にも、軍事予算をどんどん上げろと言ってます。そしてペンタゴンの予算はそのままどころかさらに上げるって? 会計監査またダメだったのに、ですよ。確かにトランプはDSと戦っているかのように見えます。しかし、彼が実際にやっていることは、DSの旧勢力を弱体化させて、新勢力(テックジャイアンツ)の台頭を許しているということです。身銭を切り過ぎる段階が進み、どの国も国民生活がますます圧迫されていく中で、アフリカの旧植民地諸国は、旧宗主国と見事に手を切り始めているので、ますます原材料価格が釣り上がるでしょう。

ドイツを例に取ります。

先日の選挙で次期首相に選ばれたドイツのフリードリヒ・メルツは、就任する前から既に公約違反をやることを発表。ドイツの軍備増強と、できれば核兵器まで持ちたい、などと言い出しました。どこもかしこも「抑止力」というキーワードを使って、しなくてもいい戦争のために軍備増強を打ち立て、その分国民生活の大事な部分(教育・医療・福祉)を削るつもりです。以下の記事の中で、「新しい軍事支出を、米国からの欧州の独立を強化するために『必要だ』」という部分がありますが、その実は米国からの独立どころではなく、米国の指示でやっているだけです。米国の経済的負担を欧州側でもっと分担すること、この間米国は身軽になって、ますます武器の製造・開発に拍車がかかります。何も新しいことはなく、全く昔と同じように、戦争経済の歯車を回し続ける手法の一つに惑わされないでください。第二次大戦や冷戦時に大手武器会社が濡れ手に泡の時代を享受したように、ハイテク戦争の時代に濡れ手に泡をもっと味わいたいという未熟者のお坊ちゃんたちの暴走を止める必要を強く感じます。
石破内閣も、結局はこれと足並みを揃えているだけだということを、以下の新聞記事の翻訳から読み取っていただけたら幸甚です:
ソース:https://eadaily.com/…/its-terrible-to-be-afraid-of-this...

【この「復活」を恐れるのは恐ろしいことです】-ドイツは軍事化のコースを承認しました
2025年3月19日

独連邦議会の前夜、連邦議会は、軍事化への支出を増やすために、フリードリヒ・メルツ次期首相が提案した予算変更を承認しました。フランス語版Francetvinfo.frによると、そのようなドイツの「革命」は必ずしもヨーロッパに利益をもたらすとは限りません。
CDU(独キリスト教民主同盟)のフリードリヒ・メルツは、新しい軍事支出を、米国からの欧州の独立を強化するために「必要だ」と正当化しました。私たちは、ドイツ軍が「世界的な地政学的激動」に耐えられるように、再武装し、近代化することを目的とした巨大な投資計画について話しています。変更パッケージは、経済の武器部門の防衛と発展のために数千億ユーロと推定されています。この目的のために、ベルリンはドイツの基本法に定められた予算債務規則を緩和することすら行います。

この計画は、513人の議員によって支持されました。棄権は207人でした。

「状況はここ数週間で急激に悪化している」と、CDUのメルツ次期首相は投票前に主張し、「ウクライナの不利益のためにロシアに近づいているドナルド・トランプによる米国政策の戦略的変更」と「防衛問題でヨーロッパがワシントンからより独立する緊急の必要性」について言及しました。
ベルリンですでに「歴史的」と呼ばれている連邦議会のセッションの冒頭で、メルツは次のように述べています。
「これは、新しいヨーロッパの防衛コミュニティに向けた最初の重要な一歩です。このコミュニティには、英国やノルウェーなど、欧州連合に加盟していない国も含める必要があります。

メルツは、ドイツ向けの軍事機器の注文を「可能な限りヨーロッパのメーカーに提供する」ことを望んでいます。

Francetvinfo edition.frのコメント:
「これは、何十年もの間、米国の軍事傘下にあるドイツの政策において、すでに公然と変化しています。今、ウクライナでの戦争を利用して、ベルリンは明らかに独立しつつあります。ヨーロッパプロジェクトも、NATOに不利になるような軍事的な側面を強めています」。

ベルリン(独議会)はまた、自国の核兵器の所有を求めています。これに対し、次期首相は、フランスがヨーロッパで核の盾を拡大するという考えにまだオープンであることを確認したので、今のところ、そのような武器にアクセスできる「脇道」について話しています。

「ヨーロッパにおける核抑止の問題について、私たちは一緒に強くならなければならない」とメルツは述べ、「フランスと英国との核兵器の共同使用はまだ意見の段階であり、議論すべきだ」と付け加えました。

現時点では、ドイツは署名した核兵器不拡散に関する国際条約に違反せずに自国の核兵器を所有することはできません。
ドイツ社会民主党の新党首ラース・クリングバイルは、こんな情けないコメントを付け加えました:
「我が国の歴史に新たな方向性を与えること、ドイツの前向きな復興、ヨーロッパの前向きな復興になります」。

Francetvinfo.frのまとめ:
「この「再生」を恐れることは恐ろしい…」

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レイチェル・クラーク レイチェル・クラーク

日系米国人、通訳・コンサルタント・国際コーディネイター ベテランズフォーピース(VFP) 終身会員 核のない世界のためのマンハッタンプロジェクト メンバー 2016年以来、毎年VFP ピース・スピーキングツアーをコーディネイトし、「戦争のリアル」を米国退役軍人が日本に伝える事によって、平和・反核・環境保護活動につなげている。

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