【連載】今週の寺島メソッド翻訳NEWS

☆寺島メソッド翻訳NEWS(2025年4月14日):新IOC会長カースティ・コベントリー女史「ロシア選手をオリンピックに復帰させる」

寺島隆吉

※元岐阜大学教授寺島隆吉先生による記号づけ英語教育法に則って開発された翻訳技術。大手メディアに載らない海外記事を翻訳し、紹介します。

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2025年3月20日、ギリシャのコスタ・ナバリノにて、新IOC会長に選出されたカースティ・コベントリー氏。 © ゲッティイメージズ/ ミロス・ビカンスキ/フリーランサー

国際オリンピック委員会(IOC)の次期会長カースティ・コベントリー氏は、武力紛争への関与を理由に選手をオリンピックから排除することには賛成しないと述べた。同氏は金曜日(3月21日)のスカイニュースのインタビューで、ロシアの競技復帰について協議を開始する計画も発表した。

ロシアとベラルーシの選手は、2022年2月にウクライナ紛争が激化した直後からオリンピックへの出場を禁止されている。IOCは国際スポーツ連盟にもこれに倣うよう求め、両国は主要な世界的スポーツ行事から排除されることになった。その後、同委員会はロシアとベラルーシの一部選手が国旗を掲げない形で個人としてオリンピックに参加することを許可したが、2024年のパリオリンピックも例外ではなかった。一方、代表チームは引き続き出場禁止となっている。

コベントリー氏は選出された翌日、スカイニュースから軍事紛争を理由にその当事国をオリンピックから締め出すことに反対かと問われると、「反対だが、それぞれの状況は個別に考慮されなければならないと思います」と答えた。

女性初の、そしてアフリカ人初のIOC会長となる予定のコベントリー氏はまた、対策委員会の立ち上げを明言し、その委員会において、「私たちの動きとして、意思決定に活用できる政策や指針となる枠組み」を話し合いたい、とした。


関連記事:Russia could return to Olympics – candidate for IOC chief

ジンバブエで2つの金メダルを獲得した元オリンピックの水泳選手であったコベントリー氏は、「現在アフリカでは恐ろしい紛争が起こっています」と認め、選手を保護、支援し、オリンピックに出場する機会を確保する必要性を強調した。

ロシア代表チームが2026年のオリンピックに復帰することを許可するかどうかについて問われると、コベントリー氏は「先ほども言ったように、対策委員会と共同でその議論をおこなうつもりです」と答えた。

コベントリー氏は木曜日(3月20日)、投票で過半数を獲得し、第10代IOC会長に選出された。41歳の同氏は、スペインのフアン・アントニオ・サマランチ・ジュニア氏と英国のセバスチャン・コー氏を抑えた。なお両氏は、それぞれ2位と3位だった。

ロシアのウラジミール・プーチン大統領は、コベントリー氏のIOC委員長選出を祝福し、「彼女の経験と崇高なオリンピックの理想を真に推進する献身は、このような責任ある地位での成功を保証するでしょう」と述べた。

ロシア当局は、国際スポーツを政治化し、政治的な理由でロシアとベラルーシの選手を排除するようスポーツ連盟に圧力をかけているとして西側諸国を繰り返し非難している。

※なお、本稿は、寺島メソッド翻訳NEWS(2025年4月14日)「新IOC会長カースティ・コベントリー女史「ロシア選手をオリンピックに復帰させる」」
http://tmmethod.blog.fc2.com/
からの転載であることをお断りします。

また英文原稿はこちらです⇒New IOC president opposes Olympic bans over involvement in armed conflicts
カースティ・コベントリー新会長はロシアのオリンピック復帰の可能性について協議を開始する、と約束
出典:RT 2025年3月22日

https://www.rt.com/news/614616-ioc-coventry-against-banning-war/

寺島隆吉 寺島隆吉

国際教育総合文化研究所所長、元岐阜大学教授

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