【連載】安斎育郎のウクライナ情報

5月5日のウクライナ情報

安斎育郎

5月5日のウクライナ情報
安斎育郎

❶ウクライナは5月9日にモスクワで行われる戦勝記念パレードを攻撃すると脅迫!(2025年5月2日)
https://youtu.be/J8b2kb_KV7A
https://www.youtube.com/watch?v=J8b2kb_KV7A

❷ EU、ロシアに新たな制裁準備 仏外相インタビュー(2025年5月2日)
【AFP=時事】フランスのジャンノエル・バロ外相は1日、欧州連合(EU)がロシアに対する17回目の制裁を準備していると述べた。同外相はロシアのウラジーミル・プーチン大統領について、ウクライナの平和への「唯一の障害」と表現した。
EUはウクライナ侵攻を続けるロシアに対し、かつてない規模の制裁を課しており、今年に入ってからは、プーチン氏が「無条件」で撤退しない限り、制裁を解除しないとの方針を打ち出している。
バロ氏はAFPのインタビューで、「われわれ欧州諸国は米国の(制裁)イニシアティブと足並みをそろえ、第17次制裁パッケージを準備している。私は昨日、(米上院議員の)リンジー・グラハム氏に対し、両パッケージの内容や発表時期について調整を図ると約束した」と語った。
米紙ウォール・ストリート・ジャーナルによれば、グラハム氏は、ロシアへの追加制裁とともに、ロシア産エネルギーを購入する国への関税導入を支持するため、超党派の議員ら数十人を集めたという。
バロ氏はさらに、「現在、ウクライナにおける和平の実現を阻む唯一の障害は、ウラジーミル・プーチンであることは明らかだ」と述べた。
また、ウクライナが「無条件の停戦を受け入れ、昨日は重要鉱物に関する協定を米国と締結することに同意した」としたうえで、「これはウクライナ政府の声明によれば、米国だけでなく他国とも経済協力を深めたいという期待に沿ったものだ」と指摘した。
一方で、「ウラジーミル・プーチン率いるロシアは、停戦やドナルド・トランプ米大統領が望むような和平への準備があることを示すサインを一切示していない」と非難した。
さらにバロ氏は、フランスは「レアアース(希土類)に関する専門知識を持っている」と述べ、ウクライナとの経済協定の可能性を排除しなかった。
米国とウクライナの協定では、戦争で荒廃したウクライナ国内にある重要鉱物資源の開発と投資を、両国が共同で進める方針が盛り込まれている。
ウクライナ側は、この協定が米国による安全保障上の保証につながることを期待しており、将来のロシアによる攻撃に対する防衛手段としたい考えだ。
バロ氏は、米国のマルコ・ルビオ国務長官との会談直後にAFPの取材に応じ、「率直でフィルターのない意見交換ができた」と述べ、緊密な連携体制に満足感を示した。
「地域的・国際的な危機への対応において、目標が一致していることも確認できた」と語った。【翻訳編集】 AFPBB News
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❸プーチン氏、ウクライナ戦争の短期的な目標を変更か(2025年5月2日)
(CNN) 米国と欧州の政府当局が検証した新たな情報によると、ロシアのプーチン大統領はウクライナ戦争における当面の焦点を変更した可能性がある。自軍が占領した領土の維持強化と低迷する自国経済の活性化という短期的な目標に目を向けるという。事情に詳しい複数の関係者がCNNに明らかにした。
これは、最近の欧米の情報機関による評価とは一線を画すものだ。これまでの評価はプーチン氏が戦況を有利と捉え、弱体化するウクライナとの長期的な戦闘を継続し、国全体を掌握できるだけの勢いと兵力を有していると示唆するものだった。
プーチン氏が考え方を変えたという認識は、トランプ米大統領と交渉担当者らがプーチン氏についてこれまでよりも和平合意の可能性を検討する意欲が高まっているとする見方に影響を与えている。事情に詳しい2人の米国関係者はCNNにそう指摘する。
一方で米国高官らは、プーチン氏と、進行中の協議で繰り返される和平合意を望むとする同氏の主張に依然として懐疑的だ。米国が提案している和平合意は、ロシアが既に占領した領土の大半を同国に引き渡すという、ロシアにとって非常に寛大なものとなっているにもかかわらずだ。さらに、ロシアが提示された合意案に同意したとしても、長期的には戦争を再開し、ウクライナ領のさらなる奪取を企てる可能性があるとの見方も広がる。
欧州の高官は「プーチン氏は、より短期的な目標として妥当なものは何かを考えているのではないか」と述べた。
怒りを募らせるトランプ政権からの圧力、制裁強化の脅し、そして低迷するロシア経済は、プーチン氏を困難な立場に追い込む可能性がある。また、協議では、戦争が終結に至った場合の米ロ間の投資の可能性や、米国が「歴史的」と呼ぶ機会についても重点的に取り上げられている。
「すべては、米国が何を交渉材料とするかにかかっている。それによってプーチン氏は単に国内で勝利を宣言できるだけでなく、相当の停戦期間に見合うものを実現できると実感し、その後、どこかのタイミングで戦闘を再開できるかもしれないと考えるだろう」と当局者は続けた。
当局者は、プーチン氏がロシア国民の歴史的背景について繰り返し言及している点を指摘。ウクライナのより多くの部分を掌握するという「長期的な目標」を維持しているとの見方を示した。
米国の情報当局者は今年に入り、現在のトランプ政権の上級補佐官らに対し、政権存続に次ぐプーチン氏の最優先事項はウクライナの支配であり、新政権が交渉を急いでいると見ればプーチン氏はそれを利用しようとすると警告したという。
下院情報委員会の民主党議員ジェイソン・クロウ氏は「プーチン氏の考え方は変化した。なぜなら米国の大統領は、自分の行動を理解しておらず、短期的な勝利にしか関心がなく、自分に同情的だと考えているからだ」と述べた。さらに、プーチン氏は「和解はありうると考えているが、それは単に実行されないだろう」と付け加えた。
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❹米国が「壊滅的な」対ロ制裁課す法案に幅広い支持-グラム上院議員(2025年5月1日)
(ブルームバーグ): トランプ米大統領の盟友の1人である共和党のグラム上院議員は4月30日、ウクライナでの戦争終結に向けた真剣な交渉にロシアのプーチン大統領が応じない場合、新たに「壊滅的な」対ロ制裁を課す法案について、上院議員72人の支持を得たと明らかにした。法案にはロシア産の石油や天然ガスなどを購入する国・地域に関税を課す措置も含まれる。
グラム議員は法案について「大統領を支援する狙いがある」と記者団に述べた。この日にはウクライナの天然資源へのアクセスに関する協定に同国と米国が署名した。この合意は、ロシアとの和平交渉からトランプ氏が手を引くのではないかと懸念していたウクライナ側に一定の安心感を与えた。
ブルームバーグ・ニュースが確認した法案の草案によると、制裁にはロシア産の石油、石油製品、天然ガス、ウラン購入国からの輸入に500%の関税を課す措置が含まれる。また、米市民によるロシア国債購入禁止が盛り込まれた。
グラム議員はトランプ氏について「いら立ちを口にしていた」とし、「私としては、尊厳を保ちつつ公正な形で戦争を交渉で終結させたい。トランプ氏はそうした目標達成に最も適した人物だと思うが、これらの制裁は、主な悪者はロシアだという上院の見解を反映している」と指摘した。
さらに、プーチン大統領について「トランプ氏を操ろうとするのは大きな過ちになる。この法案はトランプ大統領が利用できる手段の一つだ」と明言。また、下院でもこの制裁法案を本会議に持ち込む上で十分な支持を得ていると表明した。
その上で、戦争終結に向けトランプ氏と本格的な交渉に臨むか、ロシア経済の「破壊」を受け入れるかのどちらかを、プーチン大統領が最終的に選択せざるを得ないとの見方を示した。
ホワイトハウスは30日夜の時点でコメント要請に応じていない。
原題:Graham Says He Has Broad Senate Support for New Russia Sanctions(抜粋)
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❺ホワイトハウス、ロシアへの追加制裁を準備=ロイター通信(2025年5月3日)
米政府は銀行やエネルギー部門を含むロシアに対する新たな制裁を準備している。ロイター通信が
報じた。
当局はロシアに圧力をかけることで、ウクライナ危機の終結に向けたトランプ大統領の取り組みを支持するべく、銀行やエネルギー部門に対する措置を含む経済制裁を準備した。ただし、トランプ大統領はこの措置をまだ承認していない。
先にルビオ国務長官は和平プロセスを妨害しないため、ロシアへの制限を拡大していないと指摘していた。
https://sputniknews.jp/20250503/19851701.html

❻ウクライナのバイオ研究所の標的は?(2025年5月2日)
ウクライナがアメリカの援助を受けたバイオ研究所で、ロシア人を標的とした遺伝子兵器を開発しようとしていたことを示す、具体的な証拠を見つけた。
6カ月や8カ月の幼い子から臓器が摘出され、闇市場で売られたり、実験に利用されたりしていた。
アメリカやウクライナがそのようなことをしたことは、ロシア側に大きな衝撃を与えた。
そのおかげで、この特別軍事作戦の重要性が増した
https://x.com/i/status/1918192279795450362
https://x.com/4mYeeFHhA6H1OnF/status/1918192279795450362?s=09

❼【闘うウクライナの女性たち】(2025年5月3日)
※投稿者コメント:ゼレ🐷政権の人さらい徴兵人に立ち向かう女性たち
https://x.com/i/status/1918355046993150261
https://x.com/Kumi_japonesa/status/1918355046993150261?s=09

❽オデッサは忘れない(2025年5月2日)
オデッサの地下活動家達は、2014年5月2日に労働組合会館で発生した殺人事件に関与した全員を特定したと「Stop Grave」運動の代表者が述べた。
「彼らには不可避の懲罰が待っている。オデッサは忘れない。我々は復讐する」と同代表者は強調した。
https://x.com/i/status/1918187410162147751
https://x.com/tobimono2/status/1918250557833351180?s=09

❾ロシアは二度とこの策略にはかからない!ラブロフ(2025年5月2日)
誰もがロシアと米国の接触を一種のセンセーショナルな出来事として捉えています!
ロシアのセルゲイ・ラブロフ外相は、リオデジャネイロで開催されたBRICS外相理事会後、メディアからの質問に答えました。特に、ラブロフ外相はロシアとウクライナの和平交渉に関する質問に答えました。
https://youtu.be/oMrZBFmQgK4
https://www.youtube.com/watch?v=oMrZBFmQgK4

❿大統領執務室での衝突後~トランプ、ゼレンスキー、欧州の指導者たち(2025年5月2日)
この動画は、ホワイトハウス大統領執務室での2025年2月28日、大統領執務室でのゼレンスキーとトランプ大統領、ヴァンス副大統領の衝突後、当日のトランプ大統領の会見から数日間をまとめたものです。
この日、予定されていた鉱物資源協定の署名を拒否したのは、ゼレンスキーではなくトランプ大統領側だったこと、その理由が語られています。
2か月経った現在、アメリカとウクライナの鉱物資源協定がようやく合意に達したことは皆さんもご存じだと思います。これが紛争の終結につながるかはまだわかりません。トランプ大統領はロシア、ウクライナ双方と取引しなければならないと以前から話しています。ヨーロッパはどう出るでしょうか?最後までご視聴いただければ幸いです。
https://youtu.be/Rn7zsnUEu_Q
https://www.youtube.com/watch?v=Rn7zsnUEu_Q

2025年5月5日ウクライナ情報pdfはこちら

 


 

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安斎育郎 安斎育郎

1940年、東京生まれ。1944~49年、福島県で疎開生活。東大工学部原子力工学科第1期生。工学博士。東京大学医学部助手、東京医科大学客員助教授を経て、1986年、立命館大学経済学部教授、88年国際関係学部教授。1995年、同大学国際平和ミュージアム館長。2008年より、立命館大学国際平和ミュージアム・終身名誉館長。現在、立命館大学名誉教授。専門は放射線防護学、平和学。2011年、定年とともに、「安斎科学・平和事務所」(Anzai Science & Peace Office, ASAP)を立ち上げ、以来、2022年4月までに福島原発事故について99回の調査・相談・学習活動。International Network of Museums for Peace(平和のための博物館国相ネットワーク)のジェネラル・コ^ディ ネータを務めた後、現在は、名誉ジェネラル・コーディネータ。日本の「平和のための博物館市民ネットワーク」代表。日本平和学会・理事。ノーモアヒロシマ・ナガサキ記憶遺産を継承する会・副代表。2021年3月11日、福島県双葉郡浪江町の古刹・宝鏡寺境内に第30世住職・早川篤雄氏と連名で「原発悔恨・伝言の碑」を建立するとともに、隣接して、平和博物館「ヒロシマ・ナガサキ・ビキニ・フクシマ伝言館」を開設。マジックを趣味とし、東大時代は奇術愛好会第3代会長。「国境なき手品師団」(Magicians without Borders)名誉会員。Japan Skeptics(超自然現象を科学的・批判的に究明する会)会長を務め、現在名誉会員。NHK『だます心だまされる心」(全8回)、『日曜美術館』(だまし絵)、日本テレビ『世界一受けたい授業』などに出演。2003年、ベトナム政府より「文化情報事業功労者記章」受章。2011年、「第22回久保医療文化賞」、韓国ノグンリ国際平和財団「第4回人権賞」、2013年、日本平和学会「第4回平和賞」、2021年、ウィーン・ユネスコ・クラブ「地球市民賞」などを受賞。著書は『人はなぜ騙されるのか』(朝日新聞)、『だます心だまされる心』(岩波書店)、『からだのなかの放射能』(合同出版)、『語りつごうヒロシマ・ナガサキ』(新日本出版、全5巻)など100数十点あるが、最近著に『核なき時代を生きる君たちへ━核不拡散条約50年と核兵器禁止条約』(2021年3月1日)、『私の反原発人生と「福島プロジェクト」の足跡』(2021年3月11日)、『戦争と科学者─知的探求心と非人道性の葛藤』(2022年4月1日、いずれも、かもがわ出版)など。

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