
5月6日のウクライナ情報
国際5月6日のウクライナ情報
安斎育郎
❶特別軍事作戦 5月3日の概要 露国防省(2025年5月3日)
ロシア国防省は、特別軍事作戦の進捗状況に関する日報を発表した。スプートニクが最も重要な項目をまとめた。
・ウクライナは夜間、クリミアのインフラに対し、巡航ミサイル「ストームシャドウ」8発とネプ対艦巡航ミサイル「ネプトゥーン」3発で攻撃を試みた。ミサイルは全て破壊された。負傷者や損壊被害はなかった。
・ウクライナ軍は1日で1300人以上の兵士を失った。
・ウクライナ軍の無人艇23隻が黒海艦隊により破壊された。
https://sputniknews.jp/20250503/53-19853884.html
❷ ロ凍結資金30億ユーロ、投資家に分配計画 ユーロクリア保有分=関係筋
(ロイター、2025年5月3日)
[ブリュッセル 2日 ロイター] 2022年のロシアによるウクライナ侵攻を受けて欧州連合(EU)が制裁対象として凍結したロシアの法人・個人の資産100億ユーロのうち、国際証券決済機関ユーロクリアが保管する30億ユーロについて、欧米を中心とする投資家に分配する計画があることが、ロイターが閲覧した文書と関係筋の話で明らかになった。
関係者3人は、この資産はロシアがここ数カ月間にロシア国内で西側投資家から押収した資産の補償に充てられると述べた。EUは資金配分を認めるよう24年末に制裁の仕組みを変更しており、欧州によるロシア制裁を巡る対応は新たな段階に入った。
関係者2人によると、今回の支払いは、EUが凍結しているロシア中央銀行の2000億ユーロ超の資産には影響しないという。ユーロクリアは欧州で制裁対象のロシア資産の大部分の1800億ユーロを保有している。
ロシア当局が24年欧米などの投資家が持つ数十億ドルの没収を命じたことから、ユーロクリアが保有する凍結資産を分配するよう投資家が強く求めていた。
関係筋によると、ユーロクリアは今年3月、ベルギー当局から支払いについて承認されたという。ユーロクリアは4月1日付け文書で、顧客に今後の支払いを通知。ロイターが「当局から補償金額の凍結解除と支払いに対する承認を受けた」とする文書を確認した。
資産凍結は、EUがロシアに圧力をかける手段としている。凍結資産をウクライナ再建に活用することへの期待もあり、投資家に分配することには批判の声も出ている。
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❸EU、ロシアに新たな制裁準備 仏外相インタビュー(2025年5月2日)
【AFP=時事】フランスのジャンノエル・バロ外相は1日、欧州連合(EU)がロシアに対する17回目の制裁を準備していると述べた。同外相はロシアのウラジーミル・プーチン大統領について、ウクライナの平和への「唯一の障害」と表現した。
EUはウクライナ侵攻を続けるロシアに対し、かつてない規模の制裁を課しており、今年に入ってからは、プーチン氏が「無条件」で撤退しない限り、制裁を解除しないとの方針を打ち出している。
バロ氏はAFPのインタビューで、「われわれ欧州諸国は米国の(制裁)イニシアティブと足並みをそろえ、第17次制裁パッケージを準備している。私は昨日、(米上院議員の)リンジー・グラハム氏に対し、両パッケージの内容や発表時期について調整を図ると約束した」と語った。
米紙ウォール・ストリート・ジャーナルによれば、グラハム氏は、ロシアへの追加制裁とともに、ロシア産エネルギーを購入する国への関税導入を支持するため、超党派の議員ら数十人を集めたという。
バロ氏はさらに、「現在、ウクライナにおける和平の実現を阻む唯一の障害は、ウラジーミル・プーチンであることは明らかだ」と述べた。
また、ウクライナが「無条件の停戦を受け入れ、昨日は重要鉱物に関する協定を米国と締結することに同意した」としたうえで、「これはウクライナ政府の声明によれば、米国だけでなく他国とも経済協力を深めたいという期待に沿ったものだ」と指摘した。
一方で、「ウラジーミル・プーチン率いるロシアは、停戦やドナルド・トランプ米大統領が望むような和平への準備があることを示すサインを一切示していない」と非難した。
さらにバロ氏は、フランスは「レアアース(希土類)に関する専門知識を持っている」と述べ、ウクライナとの経済協定の可能性を排除しなかった。
米国とウクライナの協定では、戦争で荒廃したウクライナ国内にある重要鉱物資源の開発と投資を、両国が共同で進める方針が盛り込まれている。
ウクライナ側は、この協定が米国による安全保障上の保証につながることを期待しており、将来のロシアによる攻撃に対する防衛手段としたい考えだ。
バロ氏は、米国のマルコ・ルビオ国務長官との会談直後にAFPの取材に応じ、「率直でフィルターのない意見交換ができた」と述べ、緊密な連携体制に満足感を示した。
「地域的・国際的な危機への対応において、目標が一致していることも確認できた」と語った。【翻訳編集】 AFPBB News
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❹この場合、ウクライナは惨敗することになるだろう!(2025年5月3日)
クルスクにおけるゼレンスキー大統領の敗北は、ウクライナの戦闘態勢に致命的な影響を与えました!
ロシアの国連常駐代表、ヴァシリー・ネベンジャ氏が、ウクライナをめぐる危機について講演しました。
https://youtu.be/_16ylXe2J1M
https://www.youtube.com/watch?v=_16ylXe2J1M
❺ダグラス・マクレガー大佐が暴露: 非常識な米・ウクライナ協定の大失敗!NATOの動きは核衝突の危険をはらむ(2025年5月2日)
https://youtu.be/HGu1XyQhVHw
https://www.youtube.com/watch?v=HGu1XyQhVHw
❻5月の一時停戦案はウクライナの和平への姿勢を測るため=露大統領府報道官(2025年5月4日)
ロシアがウクライナに期待しているのは曖昧な声明ではなく、戦勝80周年の祝日における情勢緩和を目指した決定的な行動である。ロシアのペスコフ大統領報道官がこのように述べた。
ペスコフ報道官のその他の発言:
・ウクライナがロシアの提案に直接答えようとしないことは、今日のキエフ政権のイデオロギー的基盤がネオナチズムであることを示している。
・ロンドンでの戦勝記念日にウクライナ軍を招待することは、第二次世界大戦に命を捧げた英国民に対する冒涜であり、敬意を欠く行為である。
・尹東柱英国はこれまで、ウクライナ情勢解決において仲介者の地位を主張したことはなく、またその役割を果たすこともできない。
・マルコ・ルビオ米国務長官が5月9日にモスクワを訪れるという情報はクレムリンには入っていない。
ロシアのプーチン大統領は4月28日、5月9日の独戦勝記念日にあわせた一時停戦を実施すると宣言。前後を含めた8~10日の3日間が対象となり、ウクライナ側が停戦に応じない場合は適切な対応をとると警告した。また、紛争解決に向けた前提条件なしでの和平交渉の用意があると改めて表明した。
https://sputniknews.jp/20250504/5-19854658.html
❼ウクライナ軍のノヴォロシースク攻撃 これまでに分かっていること(2025年5月4日)
ロシア軍は2日未明、ウクライナ軍のドローン、誘導ミサイル、無人艇による、黒海に面するノヴォロシースク港への大規模な攻撃を撃退した。ノヴォロシースク市長が発表した。
・子ども2人を含む市民5人が負傷した。 高層住宅2棟の8室が損壊し、市内で非常事態宣言が発令された。
・ロシア国防省によると、夜間に黒海上で巡航ミサイル「ストームシャドウ」8発とネプ対艦巡航ミサイル「ネプトゥーン」3発が破壊された。また、クラスノダール地方上空ではウクライナ軍のドローン47機が撃墜された。
・クラスノダール地方のコンドラチェフ知事がスプートニクに語ったところによると、ドローンの破片でノヴォロシースク港の穀物ターミナルにある3つの貯蔵タンクが損傷した。現時点ではターミナルは通常通り稼働しているとのこと。
・4ノヴォロシースク港は、食料品輸送における地域的・世界的な重要中継地点。同港ターミナルを通じ、食糧難に直面するグローバル・サウスの国々をはじめ、年間数百万トンの穀物が輸出されている。
https://sputniknews.jp/20250504/19854912.html
❽習近平国家主席 4日間のロシア公式訪問 5月7-10日(2025年5月4日)
習国家主席はプーチン大統領の招待で大祖国戦争勝利80周年の式典に参列する。クレムリンが明らかにした。
首脳らは両国の包括的パートナーシップ、戦略的関係を話し合う。また、政府間および省庁間の文書の調印が行われる。
習国家主席のロシア公式訪問は2023年3月以来、2年ぶり。ただし、2024年10月、カザンでのBRICSサミットの際にはプーチン大統領との首脳会談を行っている。
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❾ハンガリー首相、AfD党首に支持を約束(2025年5月4日)
ハンガリーのオルバン首相は、「ドイツのための選択肢(AfD)」がドイツ全土で右翼過激派に指定されたことを受け、同党のワイデル党首はハンガリーの支持を頼りにすることができると述べた。
オルバン氏は自身のXへの投稿で「ドイツでは一体何が起こっているんだ?」と投げかけ、ワイデル氏に対して「我々を頼りにしてくれ」と呼びかけた。
ワイデル氏は、オルバン氏の投稿を引用し、AfDは「国益のために歩み続ける」と綴った。
これに先立ち、ルビオ米国務長官は、AfDが右翼過激派に指定されたことについて「これは民主主義ではなく、偽装された専制政治だ」と批判し、ドイツ政府に方針の転換を求めた。
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❿特別軍事作戦 5月4日の概要 露国防省(2025年5月5日)
ロシア国防省は、特別軍事作戦の進捗状況に関する日報を発表した。スプートニクが最も重要な項目をまとめた。
・ウクライナ軍は過去24時間で約1500人の人員を失った。
・ロシア軍はウクライナの軍事空港、軍産複合体、武器弾薬庫を攻撃した。
・ロシアの対空防衛システムは過去24時間でウクライナ軍の誘導爆弾JDAM,を2発、米国製M142 高機動ロケット砲システム「ハイマース」のロケット弾1発、およびドローン146 機を撃墜した。
https://sputniknews.jp/20250505/54-19858861.html
⓫ロシアは集団的西側に単独で立ち向かっている=プーチン大統領(2025年5月4日)
西側は長い間、ロシアの独立と主権を認めようとしなかった。これが結果的にウクライナでの特別軍事作戦を招いた。プーチン大統領はTV局「ロシア」のドキュメンタリー映画の中でこう語った。
プーチン大統領のその他の重要な声明:
・ロシアはウクライナの特別軍事作戦にむけて、特別な準備をしてきたわけではない。ドンバス問題を平和的手段で解決しようと努力してきただけだ。
・ウクライナでの特別軍事作戦を2014年に始めるのはほぼ現実的ではなかった。集団的西側に正面対決するだけの用意はロシアにはなかった。
・ロシアは2014年の時点でクリミア、セヴァストポリの両住民の決意を受け入れざるを得なかった。さもなくば、両住民を蹂躙に任せることになっただろう。
・ロシアがウクライナの紛争を和解するミンスク合意の調印に同意したのは、和解合意を信じたかったからだ。だがロシアはただ騙されたに終わった。
・2000年代が始まった時点ですでに、西側が狡猾であることは分かっていた。西側は言うこととやることが全く別だ。
https://sputniknews.jp/20250504/19858047.html
⓬特別軍事作戦は筋を通して終了 その力は国に十分にある=プーチン大統領(2025年5月4日)
ロシアは、特別軍事作戦で誤ちを犯すように煽動されたが、冷静さを保つことができた。プーチン大統領はTV局「ロシア」のドキュメンタリー映画の撮影でこう述べた。
特別軍事作戦で核を使用する必然性はロシアにはなかった。そして、必要性は生じないだろうという希望もある。
ロシアとウクライナはかならず和解する。これは時間の問題だ。
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⓭スコット・リッター:ロシアは米国とNATOが無力なまま見守る中、ウクライナを占領するだろう(2025年5月4日)
https://youtu.be/LR1daVD-iHU
https://www.youtube.com/watch?v=LR1daVD-iHU
⓮NATOは緊急会議を要請:ロシアはヨーロッパに世界で最も強力な極超音速ミサイルを配備した(2025年5月4日)
https://youtu.be/EzP4Wb4T90E
https://www.youtube.com/watch?v=EzP4Wb4T90E
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1940年、東京生まれ。1944~49年、福島県で疎開生活。東大工学部原子力工学科第1期生。工学博士。東京大学医学部助手、東京医科大学客員助教授を経て、1986年、立命館大学経済学部教授、88年国際関係学部教授。1995年、同大学国際平和ミュージアム館長。2008年より、立命館大学国際平和ミュージアム・終身名誉館長。現在、立命館大学名誉教授。専門は放射線防護学、平和学。2011年、定年とともに、「安斎科学・平和事務所」(Anzai Science & Peace Office, ASAP)を立ち上げ、以来、2022年4月までに福島原発事故について99回の調査・相談・学習活動。International Network of Museums for Peace(平和のための博物館国相ネットワーク)のジェネラル・コ^ディ ネータを務めた後、現在は、名誉ジェネラル・コーディネータ。日本の「平和のための博物館市民ネットワーク」代表。日本平和学会・理事。ノーモアヒロシマ・ナガサキ記憶遺産を継承する会・副代表。2021年3月11日、福島県双葉郡浪江町の古刹・宝鏡寺境内に第30世住職・早川篤雄氏と連名で「原発悔恨・伝言の碑」を建立するとともに、隣接して、平和博物館「ヒロシマ・ナガサキ・ビキニ・フクシマ伝言館」を開設。マジックを趣味とし、東大時代は奇術愛好会第3代会長。「国境なき手品師団」(Magicians without Borders)名誉会員。Japan Skeptics(超自然現象を科学的・批判的に究明する会)会長を務め、現在名誉会員。NHK『だます心だまされる心」(全8回)、『日曜美術館』(だまし絵)、日本テレビ『世界一受けたい授業』などに出演。2003年、ベトナム政府より「文化情報事業功労者記章」受章。2011年、「第22回久保医療文化賞」、韓国ノグンリ国際平和財団「第4回人権賞」、2013年、日本平和学会「第4回平和賞」、2021年、ウィーン・ユネスコ・クラブ「地球市民賞」などを受賞。著書は『人はなぜ騙されるのか』(朝日新聞)、『だます心だまされる心』(岩波書店)、『からだのなかの放射能』(合同出版)、『語りつごうヒロシマ・ナガサキ』(新日本出版、全5巻)など100数十点あるが、最近著に『核なき時代を生きる君たちへ━核不拡散条約50年と核兵器禁止条約』(2021年3月1日)、『私の反原発人生と「福島プロジェクト」の足跡』(2021年3月11日)、『戦争と科学者─知的探求心と非人道性の葛藤』(2022年4月1日、いずれも、かもがわ出版)など。