レイチェル・クラーク:【グローバルサウスと国連の関係について一考】
国際*参考資料を訂正しました。
最近やたらアフリカの事情が気になっているのですが、全く別の方向から、こんな資料に出会い、考えてしまいました。
通訳・コーディネイターのお仕事でリサーチをしながら、「国連専門機関のリスト」というウィキのページに辿り着いたのですが、選択言語に日本語が無いのです。26ヶ国語(中には聞いたこともない言語も含まれています)もあって、なぜかその中に日本語版が無いのです。 で、オリジナルの英語から自動翻訳で日本語にしてみました。
ソース:https://en.wikipedia.org/…/List_of_specialized_agencies…
いつもの如く図々しく私見を先に書かせてください。
私見1:
全て本部が北米と西欧に集中していて、どうやってグローバルサウスの発展をサポートできるのでしょうか? 最近目覚ましい変化を遂げているアフリカのサヘル地区では、西欧との経済・軍事・政治的関係を断つ事と、ロシアの協力を得ることによって前進を続けています。
北米と西欧ができなかった(敢えてしなかった?)ことでロシアができたこととは何だったのでしょうか? 以下のI. II. III. のリスト(名前の後は本部の所在地)をご覧になって、私見2も読んでいただけたらありがたいです。
I. 国連専門機関は、政府間レベルでの国連経済社会理事会の構造を通じて、および事務局間レベルでの最高経営責任者調整理事会(CEB)を通じて、国連と協力し、相互に協力する自治組織。
食糧農業機関(FAO)イタリアのローマ
国際民間航空機関(ICAO)カナダのモントリオール
国際農業開発基金(IFAD)イタリアのローマ
国際労働機関(ILO)スイスのジュネーブ
国際海事機関(IMO)英国のロンドン
国際通貨基金(IMF)ワシントンD.C.
国際電気通信連合(ITU)スイスのジュネーブ
国連教育科学文化機関(ユネスコ)フランスのパリ
国連工業開発機関(UNIDO)オーストリアのウィーン
万国郵便連合(UPU)
世界銀行グループ(WBG)国連システムの一部であり、国連と正式な関係協定を結んでるが、独立性を維持している。
国際復興開発銀行(IBRD)世界銀行グループ(WBG)の一部
国際開発協会(IDA)世界銀行グループ(WBG)の一部
国際金融公社(IFC)世界銀行グループ(WBG)の一部
世界保健機関(WHO)スイスのジュネーブ
世界知的所有権機関(WIPO)スイスのジュネーブ
世界気象機関(WMO)スイスのジュネーブ
国連観光局スペインのマドリッド
II. 元専門機関
消滅した唯一の国連専門機関は、1946年から1952年まで存在した国際難民機関(IRO)。1952年、国連総会(UNGA)の補助機関である国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)に取って代わられた。
III. 関連組織:国連と協力協定を締結した他の政府間組織
包括的核実験禁止条約機構(CTBTO)準備委員会
国際原子力機関(IAEA)オーストリアのウィーン
国際移住機関(IOM)スイスのジュネーブ
化学兵器禁止機構(OPCW)オランダのハーグ
世界貿易機関(WTO)スイスのジュネーブ
ここで最近のインタビュー動画の最初の部分だけ概訳します。淀みなく流暢な英語で答えるのは、ブルキナファソ(元フランスの植民地)のトラオエ大統領です。:
ソース:https://www.youtube.com/live/9d7kpfhAlNk
アフリカ人は自分で発明したり開発することができない、という西側目線の固定観念と戦っています。仏大統領は、『アフリカのリーダー達にはロシアの息がかかっている』といいます。また、西側メディアは毎日ブルキナファソやAES(サヘル諸国同盟 *資料参照)に言及して、アフリカを分断しようとしていますが、もうその方法は効きません。西側の書き換えた歴史のせいで、アフリカの若者達の中には、本当のアフリカの歴史を知らない人もいます。
前線で戦わされて、帰国後には家畜のように殺された人たちが祖父の時代にはたくさんいました。
フランスが最初に核実験をしたときに、実験場の爆風圏内に配置されて人体実験に晒されたのは、黒人兵でした。
アーカイブを穿れば、アフリカに対して行ったことが全てひどいことであったことがわかります。
西側帝国主義のメガネで教育された若者の中には歴史の真実を知るものはまだ少ないです。彼らは目覚めなければなりません。私自身、もっと若かった頃にフランスの主要メディアニュースをラジオで聞いていましたが、ある日ピンときたことがあり、『あぁ、こうやって僕らのマインドをコントロールしてるんなだなぁ、彼ら(西側)が望むことを、僕らが知りたがるようにセットしてるんだなぁ』と。それ以来、私の見方は変わりました。西側のやってることは、我々にとってはとても危険なことです。乗せられてはいけません。
今回ロシアで大祖国戦争の戦勝記念パレードで、次々に時代ごとに登場した武器・兵器を見て、ロシア軍の技術的な発展の歴史を知ることができました。我が国も同じ方向で発展できることを望んでいます。過去2年を振り返ると、ロシアとの関係は非常に良いスタートを切り、防衛・安全保障、教育、ビジネスやその他においても、うまくいっています。ロシアからは学ぶことがたくさんあります。特に科学分野においては。今の所我が国の主要輸出品目は金(ゴールド)ですが、現在農業に力を入れており、自給が達成できたら輸出にも乗り出す予定です。
テロリスト達はトレーニングを受けて国外から侵入します。彼らのやってることは、テロリズムではなく、帝国主義です。彼らの目的は、我々を永久に『戦争』状態に置いて発展する機会を奪い、我々の資源を貪り続けることです。最近はドローンでの攻撃が多く、彼らはどこかでこれを操る訓練を受けているのです。これは帝国主義による圧力です。サヘル地区の国々は、このような状況(覇権的な暴力)から経済的独立を目指して協力する必要があります。
私見2:国連にできなくて、ロシアにできたこととは?
国連と言えば聞こえはいいですが、上記の専門機関が、アフリカで機能しているかといえば、不十分であり、見方によればアフリカにテロリストを送り込むような国々と関連している可能性も否定できません。それでもロシアは国際機関としての国連を尊重しつつ、外交努力と技術・教育支援をアフリカ諸国に行っていることがわかります。
また、「ウィキ」という手段が、常に信頼できるものではなく、ある程度の限定的な資料的価値はあるかなぁ、ぐらいの感じは拭えず、これで調べたものは、要所要所のサイトに飛んで、オリジナルの情報に触れる事を怠ってはいけないと思いました。ウィキに限らず、どんな情報も日本語にないから存在しない、とはゆめゆめ思わないで頂きたいです。世界中のデジタル化情報の中で日本語になってるものは、ほんの5%前後しかなことをお忘れなく。
ちなみに、新しい大統領の就任100日後のタイミングで行われる支持率調査で、トランプは歴代最低を記録したそうです。そのタイミングでパキスタンのテロ組織がインドを攻撃(4月22日)し、インドが報復攻撃(報道ではインドの攻撃)して、米国が調停に入ったことを俯瞰してみると、人気回復のヤラセかなぁ、と勘繰ってしまいます。きっと私の考えすぎでしょう。ね?
参考資料:https://en.wikipedia.org/wiki/Alliance_of_Sahel_States
上記のリンクに日本語版がないので、要所だけディープル翻訳を以下に編集しました:
サヘル諸国同盟(フランス語:Alliance des États du Sahel、AES)は、マリ、ニジェール、ブルキナファソの間で結成された連合です。これは、2023年のニジェール危機に続いて、2023年9月16日に作成された相互防衛協定として始まりました。この協定では、西アフリカの政治ブロックであるECOWASは、その年の初めにニジェールでのクーデターの後、文民の支配を回復するために軍事的介入すると脅しました。3つの加盟国はすべてECOWASの元メンバーであり、現在、一連の成功したクーデター、2021年のマリのクーデター、2022年9月のブルキナファソのクーデター、2023年のニジェールのクーデターに続いて、現在は軍事政権の支配下にあります。連合は2024年7月6日に設立されました。
AESの領土内には、ISSP、Jama’at Nasr al-Islam wal Muslimin、アザワド運動などのマリ北部でさまざまな分離主義グループと戦うさまざまなテロリストや反乱グループがあります。これらのグループは、国連平和維持軍のさらなる支援を受けて、フランス軍と米国軍の両方によって支援されています。2024年、AESは西側諸国との軍事関係を断ち切り、自国の領土にある西側軍をロシアの傭兵、特にワグナーグループに置き換えました。AESは、2024年8月にウクライナ当局がマリの兵士を殺した分離主義者を支持したとコメントした後、サヘルの反政府勢力に対するウクライナの支援に強い反対を表明した。AESは国連にウクライナに対して行動を起こすよう呼びかけ、ウクライナがサヘルでテロを支援していると非難しました。その結果、マリとニジェールはウクライナとの外交関係を断絶。これを受けて、スウェーデンはマリへの数百万クローナ相当の援助を断ち切り、外交関係を断ち切りました。
連合が宣言した目標は、エネルギーと通信インフラを構築するためのリソースをプールし、共通の市場を確立し、提案された通貨の下で通貨同盟を実施し、人の自由な移動や工業化を可能にし、農業、鉱山、エネルギー部門に投資することです。連邦は新植民地主義に反対しており、フランス語の地位を低下させるなどの行為でこれを実証しています。そして植民地時代の通りの名前を変更しました。また、ECOWASの政策の多くに同意しないため、見通しは反フランスと反ECOWASです。
AES諸国の経済見通しはプラスです(2024年のブルキナは5.494%、マリは3.751%、ニジェールは9.869%のGDP成長率)、ニジェールは2024年に世界で3番目に急成長している経済国となり、アフリカで最も急成長している経済国になります。
サヘル諸国同盟の3つの加盟国間でパスポートと身分証明書の旅行書類を設定するプロジェクトは、加盟国の3つの国家元首によってプロジェクトが承認される前に、サヘル諸国同盟の加盟国間のより高度な統合の一部です。
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日系米国人、通訳・コンサルタント・国際コーディネイター ベテランズフォーピース(VFP) 終身会員 核のない世界のためのマンハッタンプロジェクト メンバー 2016年以来、毎年VFP ピース・スピーキングツアーをコーディネイトし、「戦争のリアル」を米国退役軍人が日本に伝える事によって、平和・反核・環境保護活動につなげている。