
【櫻井ジャーナル】2025.05.23XML: オバマの侵略戦争でシリアとリビアはアル・カイダ、ウクライナではネオ・ナチ
国際政治バラク・オバマ政権が侵略戦争を始めたリビアとシリアはアル・カイダ系武装集団に制圧された。このアル・カイダとはCIAの訓練を受けた「ムジャヒディン」の登録リストだということをイギリスの外務大臣を1997年5月から2001年6月まで務めたロビン・クックは05年7月8日付けガーディアン紙で説明している。そのクックは2005年8月6日、休暇先のスコットランドで散歩中に心臓発作で急死した。
アル・カイダの仕組みを作り上げた人物は、ジミー・カーター政権で国家安全保障補佐官を務めたズビグネフ・ブレジンスキー。戦闘員はサウジアラビアの協力で集められたが、その中心はサラフィ主義者(ワッハーブ派、タクフィール主義者)やムスリム同胞団だった。
カーターは1971年から75年までジョージア州知事を務めたが、その時、カーターに目をつけたのがブラジンスキーとデイビッド・ロックフェラー。ラジンスキーとロックフェラーは日米欧三局委員会をアラン・グリーンスパンやポール・ボルカーらと創設している。ブレジンスキーはオバマの師匠でもある。
2009年から大統領を務めたオバマは10年8月にPSD-11を承認、ムスリム同胞団を利用して地中海の南部や東部の沿岸で体制転覆工作を仕掛けた。いわゆる「アラブの春」だ。
リビアやシリアではムスリム同胞団のほかサラフィ主義者(ワッハーブ派、タクフィール主義者)を主力とするアル・カイダけい武装集団が2011年春に侵略戦争を始める。
リビアのムアンマル・アル・カダフィ政権はアル・カイダ系武装集団のLIFG(リビア・イスラム戦闘団)とNATOの連合軍によって2011年10月に倒された。その際、ベンガジでは裁判所の建物にアル・カイダの旗が掲げられ、その様子を撮影した映像は流れている。
シリアは昨年12月8日にHTS(ハヤト・タハリール・アル・シャム)やRCA(革命コマンド軍)がダマスカスを制圧、バシャール・アル・アサド体制が崩壊した。HTSを率いるアーメド・フセイン・アル-シャラー(アブ・モハメド・アル-ジュラニ)が暫定大統領を務める新政権が誕生。
HTSはアル・カイダ系戦闘グループのアル・ヌスラ戦線を改名した組織で、アル・ヌスラはシリアで活動を始める前、AQI(イラクのアル・カイダ)」と呼ばれていた。アメリカは「アル・カイダ」をテロリズムの象徴として使い、「テロリズムと戦う」として侵略戦争を本格化させた。アメリカが侵略戦争を本格化させる切っ掛けは2001年9月11日に引き起こされたニューヨークの世界貿易センターやバージニア州アーリントンの国防総省本部庁舎(ペンタゴン)に対する攻撃だ。シリアではアル・カイダ系の武装勢力が力を持ち、スポンサーのトルコだけでなく、欧米諸国やイスラエルと友好的な関係を維持している。
リビアでは現在、ふたつの勢力に支配されている。東部の油田地帯を支配しているハリファ・ハフタルのリビア国民軍(LNA)とトリポリを拠点とする国民統一政府(GNU)だ。ハフタルの主要な支援国にはアラブ首長国連邦、エジプトのほか、ロシアの傭兵会社ワグナー・グループ(現在は「アフリカ軍団」と称されている)、そして防衛協定を結んだロシアなど。GNUはトルコが支援している。
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「 オバマの侵略戦争でシリアとリビアはアル・カイダ、ウクライナではネオ・ナチ」(2025.05.22ML)
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