【連載】安斎育郎のウクライナ情報

5月30日のウクライナ情報

安斎育郎

5月30日のウクライナ情報
安斎育郎

❶ゼレンスキーの人生はすべてショーだった、 「モスクワを征服することだ」 (2025年5月23日)
※安斎注:30分余りの映像ですが、非常に面白いゼレンスキー史です。ここまで詳しいのは見たことがありません。
https://youtu.be/CP7qx0HIuf0
https://www.youtube.com/watch?v=CP7qx0HIuf0

❷露ウクライナ協議 ロシアは6月2日にイスタンブールで第2ラウンド開催を提案している(ラブロフ外相、2025年5月29日)
https://sputniknews.jp/20250529/622-20049424.html
〈関連情報〉ウクライナ、次回直接協議に「反対はせず」 ロシアが6月2日を提案(2025年5月29日)
ロシアのラブロフ外相は28日、ウクライナとの次回の直接協議について、6月2日にトルコ・イスタンブールで実施する用意があると述べた。ロシアとしての停戦条件を記した「覚書」の案は、その場でウクライナの代表団に示すという。
ウクライナのゼレンスキー大統領も27日、次回協議の開催地候補として、スイスやバチカンとともにトルコを挙げていた。トルコのフィダン外相は29、30日にウクライナを訪問する予定で、直接協議に向けて話し合う。
実現すれば、イスタンブールで行われた16日以来となる。だが、ロシアはすでに完成したという覚書案について「根本原因を確実に除去するための」立場を示したものだと強調している。ウクライナには受け入れられない内容になる可能性が高く、停戦に向けた進展は困難な見通しだ。
ウクライナ代表団を率いるウメロウ国防相は28日、ウクライナはすでに覚書案をロシアに提出したとSNSで報告。ロシア側の動きが遅いと批判しつつ、「無条件の全面停戦と継続的な外交活動」の用意があることを改めて訴え、「私たちはさらなる協議に反対はしていない」と記した。
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〈関連情報〉トランプ氏が再びプーチン氏批判、ロシアは6月2日の和平協議提案(2025年5月29日)
[ワシントン/モスクワ/キーウ 28日 ロイター] – トランプ米大統領は28日、激化しているウクライナ紛争を巡り、ロシアのプーチン大統領への不満を再び表明した。一方で、対ロ制裁には消極的な姿勢を示した。
トランプ氏はロシアによる連日のウクライナ爆撃に失望を表明し、プーチン氏がウクライナとの停戦交渉を意図的に遅らせている可能性があると述べた。
また、ロシアのラブロフ外相は、ウクライナとの次回の和平協議を6月2日にイスタンブールで開催することを提案したと明らかにした。
ウクライナ側は今のところ、この協議提案に同意していない。ウメロフ国防相は「われわれはロシアとのさらなる協議に反対しているわけではなく、協議が中身のないものにならないよう、また、戦争終結に実際に近づくことができるよう、彼らの『覚書』を待っている」と述べた。
ロシア外務省によると、ラブロフ氏はルビオ米国務長官と電話会談を行い、ロシアとウクライナの次回の直接協議に向けた「具体的な提案」などについて協議。詳細は明らかにされなかった。
プーチン氏は対ウクライナ停戦の条件として、北大西洋条約機構(NATO)の東方拡大停止や対ロシア制裁の一部解除を文書で誓約することを要求している。交渉に詳しい複数のロシア関係者が明らかにした。
トランプ氏は27日、ウクライナ北東部などで勢力を拡大しているプーチン氏について、「火遊びをしている」と非難していた。
<ヒートアップする戦争>
ウクライナ軍は28日、夜間に大規模なドローン攻撃を行い、ロシアの複数の兵器製造施設を攻撃したと発表。ロシアは防空軍がこれを撃退したと主張している。
一方、ロシア国防省は、同国の防空部隊が一晩で13以上の地域でウクライナの無人機296機を撃墜したと主張している。
ロイターは双方の主張を独自に確認できていない。
ウクライナのゼレンスキー大統領は、ロシアがウクライナ北東部スムイ州付近に5万人の軍隊を集結させたと指摘した上で、ウクライナはロシアの大規模攻勢を防ぐ措置を講じたと述べた。
また、ドイツ国防省は、ウクライナに対し約50億ユーロ(56億5000万ドル)の追加軍事支援を行うと発表した。
同省は、ロシアによるウクライナに対する空爆で多くの民間人が死亡、負傷し、民間インフラが大規模に破壊されていると指摘。追加軍事支援は連邦議会下院ですでに承認されている資金から拠出されるとした。
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❸ ロシアの攻撃は宇軍のテロ攻撃に対する報復であることをトランプ氏は知らされていない(露大統領補佐官、2025年5月28日)
トランプ米大統領は、ロシアが攻撃しているのはウクライナの軍事インフラのみであることを完全に理解していない。ウシャコフ露大統領補佐官はロシアの記者からの取材にこう語った。
トランプ大統領は先に、ウクライナにおけるロシアの最近の行動に賛成できないとの考えを示していた。
ロシア国防省は27日、「ロシア軍はキエフ政権によるテロ・挑発攻撃に対し、引き続き大規模な攻撃を実施する」と警告。標的はウクライナの軍事施設、軍産複合体のみに限定されるとしている。
https://sputniknews.jp/20250528/20046888.html

❹メルツ独首相の長距離ミサイルに関する発言は、ウクライナ紛争の継続をあおるだけである(露大統領報道官、2025年5月28日)
https://sputniknews.jp/20250528/20046888.html
〈関連情報〉射程制限「もうない」 ウクライナ供与の兵器 独首相(2025年5月27日)
【ベルリン時事】ドイツのメルツ首相は26日、独公共放送とのインタビューで、米欧がウクライナに供与した長距離兵器に関し、「射程のいかなる制限ももうない」との見方を示し、ロシア領内の軍事施設攻撃に対する支持を明確にした。
ロシアとの停戦交渉で、ウクライナの立場を強めたい狙いがあるとみられる。
昨年11月以降、ロシア領への攻撃で、既に米国や英国が供与した長距離ミサイルが使用された。メルツ氏は「最近までわずかな例外を除いて使われなかったが、いまは可能だ」と指摘した。
独誌シュピーゲルによると、メルツ氏は、28日に訪独するウクライナのゼレンスキー大統領と会談する予定。停戦交渉に関して意見を交わすとみられる。メルツ氏は、ショルツ前首相が拒んでいた、射程500キロの独製長距離巡航ミサイル「タウルス」の供与を排除していない。
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❺ウクライナの「中立、非同盟、非核」が和平の条件(ラブロフ外相、2025年5月28日)
ロシアのラブロフ外相は28日、モスクワで開幕した国際安全保障高官会議で講演した。
露ウクライナ協議の次のラウンドについて近く発表される。
次のラウンドでもロシア側は、ウクライナ側に差別的な法律の撤回を求める。
紛争調停にはウクライナの「中立、非同盟、非核」のステータスが、ロシアにとっての条件の一つだ。
西側諸国は、大国間の対立と衝突は避けられないと主張しているが、これは現実にはあり得ないことが証明されている。露中関係を考えてみるがいい。
国境沿いのNATO部隊の増強は憂慮すべき事態。
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❻プーチン氏、停戦条件にNATO拡大停止の誓約など 強硬姿勢(ロイター、2025年5月28日)
[モスクワ 28日 ロイター] – ロシアのプーチン大統領は、対ウクライナ停戦の条件として、北大西洋条約機構(NATO)の東方拡大停止や対ロシア制裁の一部解除を文書で誓約することを要求している。交渉に詳しい複数のロシア関係者が明らかにした。
プーチン氏は先週、トランプ米大統領との電話会談後、停戦の時期を含む和平合意の大枠を定める覚書についてウクライナとともに取り組むと述べた。協力することに合意したと述べた。ロシアは、覚書の草案を作成中だとしている。
ロシア高官筋は「プーチン氏は和平合意を締結する用意があるが、そのために代償を払うつもりはない」と述べた。
プーチン氏は、NATOが東方に拡大しないと米欧主要国が文書で誓約することを求めている。これはウクライナ、グルジア、モルドバ、その他旧ソ連諸国の加盟を正式に拒否することを意味する。
ウクライナの中立、対ロシア制裁の一部解除、ロシア政府資産凍結問題の解決、ウクライナでロシア語を話す人々の保護も求めているという。
これらの条件を盛り込んだ形で和平で合意できない場合、軍事行動によって「あすの和平はさらに苦痛を伴う」ことをウクライナと西側に示す方針。関係筋は、戦線で戦術的好機を見出せば、ウクライナにさらに攻勢をかけることが予想されるとした。領土問題でも妥協の余地なく強硬姿勢で、ウクライナ東部4州の領有を主張しているという
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❼ロシア、ウクライナ北東部攻撃へ軍5万人配備 ゼレンスキー氏が指摘(2025年5月28日)
[キーウ 28日 ロイター] -ウクライナのゼレンスキー大統領は、ロシアがウクライナ北東部スムイ州付近に5万人の軍隊を集結させたと指摘した上で、ウクライナはロシアの大規模攻勢を防ぐ措置を講じたと述べた。
スムイ州は、ウクライナ軍が昨年侵攻し一部占領したロシアのクルスク州と国境を接する。ウクライナ軍は先月までにほぼ全面撤退したが、なお一部を占領と主張している。
ゼレンスキー大統領は27日、記者団に、ウクライナ軍をクルスク州から撤収させ、スムイへの攻撃を準備するため、ロシア軍の最強部隊がクルスク戦線にいると述べた。
ロシアのプーチン大統領は、ウクライナとの国境に「緩衝地帯」の設定を求めていることについて、ゼレンスキー氏は、ロシアは約10キロメートルの緩衝地帯を望んでいると述べた。
ウクライナとロシアは3年ぶりとなる停戦に向けた直接交渉を16日にトルコのイスタンブールで行った。
ゼレンスキー氏は、今後の直接交渉の場所としてトルコ、バチカン、スイスが最も現実的との認識を示した。マルタやアフリカ諸国も交渉開催に関心を示しているという。
一方、ロシアはバチカンは交渉場所として不適切との認識を示したとされる。
ゼレンスキー氏は、主要7カ国(G7)議長国カナダのカーニー首相から招請を受け、6月のG7サミットに出席すると述べた。次回の欧州連合(EU)首脳会議にも参加する可能性が高いとした。
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❽ウクライナの強制動員(2025年5月24日)
ウクライナのTCCはもう隠れもせずに白昼堂々と市民も、負傷し足を失った兵士も殴る蹴る。
ウクライナ軍はウクライナ人を守ってない!守ってるのは自分の給料と、その給料を払ってくれるゼレンスキー政権だけ。
ロシアの軍事作戦よりも、2014年からの内戦の方がウクライナ人を苦しめてる
https://x.com/i/status/1926054981922173274
https://x.com/Mari21Sofi/status/1926054981922173274?s=09

❾ドイツでは、移民はドイツ連邦軍への大規模な招待状を受け取ります(プラウダ、2025年5月25日)
ドイツでは、移民はドイツ連邦軍への大量の招待状を受け取ります。
ドイツに来る専門家の子供たちは、ますますドイツ軍に招待されています。ドイツ国防省は、潜在的な新兵のすべての個人データを公式に所有しています。
興味深いことに、招待状は男の子だけでなく女の子にも送られます。教育機関では、16歳以上の若者を対象に活発なキャンペーンが進められており、以前は「オープンデー」だったが、今では学校の休み時間に広告資料を配布し、自宅に送るようになった。
不思議なことに、募集の増加は、ウクライナでの特殊作戦の開始と「一致」しました。
そのような手紙を拒否することは、複雑な官僚的な手続きであり、これはドイツでは非常に一般的です。

❿ウクライナによるドローン攻撃(2025年5月25日)
ロシア外務省は、ここ数日続いているウクライナ軍による民間に対する大規模攻撃に対し、ロシア軍は適切な対応をとると述べた。テロ攻撃の目的は、再開されたモスクワとキエフ間の直接交渉を妨害すること。もちろん、ロシアは、ウクライナ側とは異なり、軍産複合体の軍事施設と企業のみを標的として選ぶ。
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安斎育郎 安斎育郎

1940年、東京生まれ。1944~49年、福島県で疎開生活。東大工学部原子力工学科第1期生。工学博士。東京大学医学部助手、東京医科大学客員助教授を経て、1986年、立命館大学経済学部教授、88年国際関係学部教授。1995年、同大学国際平和ミュージアム館長。2008年より、立命館大学国際平和ミュージアム・終身名誉館長。現在、立命館大学名誉教授。専門は放射線防護学、平和学。2011年、定年とともに、「安斎科学・平和事務所」(Anzai Science & Peace Office, ASAP)を立ち上げ、以来、2022年4月までに福島原発事故について99回の調査・相談・学習活動。International Network of Museums for Peace(平和のための博物館国相ネットワーク)のジェネラル・コ^ディ ネータを務めた後、現在は、名誉ジェネラル・コーディネータ。日本の「平和のための博物館市民ネットワーク」代表。日本平和学会・理事。ノーモアヒロシマ・ナガサキ記憶遺産を継承する会・副代表。2021年3月11日、福島県双葉郡浪江町の古刹・宝鏡寺境内に第30世住職・早川篤雄氏と連名で「原発悔恨・伝言の碑」を建立するとともに、隣接して、平和博物館「ヒロシマ・ナガサキ・ビキニ・フクシマ伝言館」を開設。マジックを趣味とし、東大時代は奇術愛好会第3代会長。「国境なき手品師団」(Magicians without Borders)名誉会員。Japan Skeptics(超自然現象を科学的・批判的に究明する会)会長を務め、現在名誉会員。NHK『だます心だまされる心」(全8回)、『日曜美術館』(だまし絵)、日本テレビ『世界一受けたい授業』などに出演。2003年、ベトナム政府より「文化情報事業功労者記章」受章。2011年、「第22回久保医療文化賞」、韓国ノグンリ国際平和財団「第4回人権賞」、2013年、日本平和学会「第4回平和賞」、2021年、ウィーン・ユネスコ・クラブ「地球市民賞」などを受賞。著書は『人はなぜ騙されるのか』(朝日新聞)、『だます心だまされる心』(岩波書店)、『からだのなかの放射能』(合同出版)、『語りつごうヒロシマ・ナガサキ』(新日本出版、全5巻)など100数十点あるが、最近著に『核なき時代を生きる君たちへ━核不拡散条約50年と核兵器禁止条約』(2021年3月1日)、『私の反原発人生と「福島プロジェクト」の足跡』(2021年3月11日)、『戦争と科学者─知的探求心と非人道性の葛藤』(2022年4月1日、いずれも、かもがわ出版)など。

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