【連載】今週の寺島メソッド翻訳NEWS

☆寺島メソッド翻訳NEWS(2025年5月31日):モルドバの指導者が2028年までのEU加盟を約束

寺島隆吉

※元岐阜大学教授寺島隆吉先生による記号づけ英語教育法に則って開発された翻訳技術。大手メディアに載らない海外記事を翻訳し、紹介します。

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ファイル写真:モルドバのマイア・サンドゥ大統領 © Getty Images / Sean Gallup / Staff

モルドバのマイア・サンドゥ大統領は、自身の親欧米政策に対する反対が高まる中、同国が2028年までにEUに加盟する可能性があると述べた。

旧ソ連構成共和国であるモルドバは、ロシアの批判者であるサンドゥ大統領が政権を掌握した2020年から、EUとNATOへの加盟を追求してきた。モルドバは2022年にウクライナと共にEU加盟候補国の地位を付与された。サンドゥ大統領は昨年、議論を呼んだ決選投票で再選され、加盟手続きの加速化を強化している。

月曜日(5月12日)に地元放送局TV8のインタビューでスケジュールについて問われたサンドゥ大統領は、2027年末までに交渉を完了する意向だと述べた。

「2028年までに、すべてのEU加盟国が私たちの合意を批准することを期待している。そうすれば、現在の欧州委員会の任期終了までにプロセスを完了できる」とサンドゥ大統領は述べた。

ウルズラ・フォン・デア・ライエン委員長率いる欧州委員会の任期は、2024年12月から 2029年12月までだ。

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関連記事:モルドバで EU 支持派政府に反対する数千人のデモ(ビデオ)

EU のカヤ・カラス外務担当委員は先月、2028年までのモルドバの EU加盟は、同国の改革のペースと EU加盟27カ国の全会一致の支持次第だと述べた。

サンドゥ大統領の政策は、国内で批判の高まりを引き起こしている。今月、首都キシナウでは、国の経済方針と、彼女の政府による反対派の声の弾圧に、数千人のデモ参加者が集まった。

このデモは、社会主義党とその党首であるイゴール・ドドン前大統領が主導したもので、9月に予定されている議会選挙に向けた選挙運動のスタートと位置付けられていた。サンドゥ大統領は、今回の選挙はモルドバの EU加盟の念願にとって決定的なものになると述べている。

サンドゥ大統領の再選を認めない社会党は、先月、モルドバ正教会の高位聖職者がイースターにエルサレムへの渡航を禁止されたことを受け、彼女の政府を「前例のない精神的テロ行為」と非難した。

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関連記事:恥知らず:EU加盟を目指す国が反対派を投獄し、声を封じる方法

サンドゥ政権は、ガガウジア自治区との長期にわたる政治対立にも巻き込まれている。彼女の政府は、ガガウジア自治区を単なるイデオロギー的な異端ではなく、戦略的な挑戦と見なしていると言われている。

ガガウジア自治区の知事であるサンドゥ大統領の激しい批判者、エヴゲニア・グツール氏は、2023年の選挙運動における不正疑惑の調査を受けて4月に逮捕された。

グツール氏は、キシナウ(首都)が、ガガウジア(自治区)を自身を含む野党勢力支持者たちへの報復として標的にしていると非難した。

野党はグツール氏の逮捕を「純粋な政治的迫害」と非難した。

サンドゥ大統領は、野党勢力とメディアを犯罪者と呼んで弾圧を開始した際、国内の「親ロシア派」勢力との闘いを主張していた。

 

※なお、本稿は、寺島メソッド翻訳NEWS http://tmmethod.blog.fc2.com/
モルドバの指導者が2028年までのEU加盟を約束」(2025年5月31日)http://tmmethod.blog.fc2.com/

からの転載であることをお断りします。

また英文原稿はこちらです⇒Moldovan leader promises to join EU by 2028 — RT World News
マイア・サンドゥ大統領は、反対意見の高まりにもかかわらず、自国のEU加盟を推進している。
出典:RT 2025年5月12日https://www.rt.com/news/617442-moldova-eu-membership-sandu/

寺島隆吉 寺島隆吉

国際教育総合文化研究所所長、元岐阜大学教授

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