【連載】今週の寺島メソッド翻訳NEWS

☆寺島メソッド翻訳NEWS(2025年6月6日):中国よ、お前もジェノサイド大国を支援するのか。

寺島隆吉

※元岐阜大学教授寺島隆吉先生による記号づけ英語教育法に則って開発された翻訳技術。大手メディアに載らない海外記事を翻訳し、紹介します。

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中国は中立ではない。

民族絶滅に資金を提供することは「不介入」ではない

中国は、虐殺をおこなっているイスラエルと世界最大の貿易相手国であるという名誉ある地位を保持している。

2024年、中国はイスラエルにとって最も盛んな貿易相手国であり、売上高では他のすべての国を上回り、この殺人国家からの購入額が第3位だった。パレスチナ人のジェノサイドが始まって以来、中国とイスラエルの貿易は大幅に増加している。これは中国の堕落と偽善の深さを露呈するものだ。中国は明らかに国際法を遵守する義務を引き受けておらず、道徳的資質の欠如を露呈している。

OECの報道によれば、

2025年3月、中国はイスラエルから14億5000万ドルを輸出し、10億1000万ドルを輸入したため、貿易収支は4億3500万ドルの黒字となった。2024年3月から2025年3月の間に、中国からイスラエルへの輸出は9億4500万ドルから14億5000万ドルへと5億200万ドル(53.1%)増加し、輸入は6億8000万ドルから10億1000万ドルへと3億3200万ドル(48.9%)増加した。2025年5月6日

人民日報は次のように報じている。

イスラエル中央統計局が発表した数値によると、2025年の最初の4か月間で、イスラエルの中国からの物品輸入は前年同期比31.45%増加した。1月から4月までのイスラエルの中国からの輸入総額は44億3000万米ドルで、前年同期の33億7000万米ドルから増加した。

最も恐ろしいのは、新華社通信の以下の報道で、イスラエル国家安全保障研究所(INSS)の研究員トメル・ファドロン氏の発言が引用されていることだ。同氏はイスラエル経済の回復は中国のおかげだ、と述べている。「ファドロン氏は、イスラエルの民間消費は2023年に減少した後、2024年に回復し、中国からの輸入はイスラエルの生活費軽減に大きな価値をもたらしている、と指摘した。」

中国はイスラエルに武器や弾薬を売却したわけではないかもしれないが、シオニスト国家が大量虐殺をおこなう際に苦難に遭わないように、経済的な便宜を図ってきた。パレスチナ人が虐殺される間も、中国はイスラエル人が物質的な安楽を享受できるようにした、ということだ。

どちらがより恐ろしいだろうか?大量虐殺国家との貿易が増加したという事実だろうか?それとも、中国政府関係者の誰一人としてこれを道徳的に問題視していないという事実だろうか?

以下の報告書は、ジェノサイドをおこなう国家と依然として貿易をおこなっている他の犯罪国家(ロシアを含む)を暴露している。私たちは、このような共謀を支持、是認、容認することはできない。これらの国々はパレスチナだけでなく、全人類を裏切ったことになる。

– AV

イスラエルの最大の輸入品目と輸出品目は何か?(記事からの抜粋)

2024年のイスラエルの世界貿易は輸入が915億ドル、輸出が617億ドルだった。

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イスラエルの主な輸入品には以下のものがある。

・電気機械や電子機器、機械器具の価値は約190億ドル。

・約100億ドル相当の自動車やトラック、バス、飛行機などの乗り物。

・医薬品を含む化学製品の価値は80億ドル。

・石油や石炭、セメントなどの鉱物製品は70億ドル相当。

・40億ドル相当のダイヤモンドを含む宝石と宝飾品。

イスラエルの主要輸出品には以下のものがある。

・電気機械や電子機器、機械器具の価値は約180億ドル。

・医薬品を含む化学製品、総額100億ドル。

・研磨済みダイヤモンドを含む90億ドル相当の宝石と宝飾品。

・70億ドル相当の光学機器や技術機器、医療機器。

・50億ドル相当の鉱物製品。

イスラエルの電子工学部門は、大規模なチップ製造施設を運営するインテル社などの大手企業や、軍用電子機器や高度な製造技術で知られるエルビット・システムズ社やオルボテック社などの企業が牽引する、同国の輸出経済の重要な原動力となっている。

イスラエルは、世界最大の後発医薬品製造業者の一つであるテバ・ファーマシューティカルズ社などの企業によって牽引され、医薬品の主要輸出国となっている。

イスラエルはダイヤモンド取引でも世界を牽引しており、数十億ドル相当のダイヤモンド原石を輸入し、国内で切断や研磨、加工をおこなっている。

イスラエルは2024年に617億ドル相当の商品を販売した。イスラエル製品の最大の輸入国は、米国(173億ドル)、アイルランド(32億ドル)、中国(28億ドル)だった。貿易統計上では独立した実体として扱われている中国の半自治区である香港は、イスラエルからさらに20億ドル相当の製品を輸入した。これを中国の輸入額に加えると、中国はイスラエル製品の第2位の輸入国となる。

米国は、主にダイヤモンド、集積回路や通信機器を含む高技術電子機器、化学製品を輸入している。

アイルランドは、2024年にイスラエル製集積回路の最大の輸入国となり、約30億ドル相当の電子集積回路および超小型組立品を輸入した。これらの部品は、アイルランドの医薬品や医療機器、技術工学製造分野で広く使用されている。

中国は、光学機器や電子部品、化学製品などさまざまなイスラエル製品を輸入した。

以下の表は、2024 年にイスラエル製品を購入した 117の国または地域を示している。検索ボックスを使用して任意の国を検索してみていただきたい。

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イスラエルは2024年に世界中から915億ドル相当の商品を購入した。イスラエルへの最大の輸出国は中国で190億ドル、米国が94億ドル、ドイツが56億ドルだった。

中国は、主に電気自動車や携帯電話、コンピューター、金属を輸出した。

米国は、イスラエルに爆発性兵器やダイヤモンド、電子機器、化学製品を売却した。イスラエルは米国から数十億ドル規模の軍事援助を受けており、その多くは米国製の兵器に充てられていて、米国の輸出を実質的に押し上げている。

ドイツは、自動車や医薬品、機械、電子機器を輸出した。

以下の表は、2024 年にイスラエルに製品を販売した 192 の国または地域を示している。

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報告書全文はこちら

※なお、本稿は、寺島メソッド翻訳NEWS http://tmmethod.blog.fc2.com/
中国よ、お前もジェノサイド大国を支援するのか。」(2025年6月6日)http://tmmethod.blog.fc2.com/

からの転載であることをお断りします。

また英文原稿はこちらです⇒Hypocrisy, Thy Name is China!
出典:Internationalist 360° 2025年5月22日https://libya360.wordpress.com/2025/05/22/hypocrisy-thy-name-is-china/

寺島隆吉 寺島隆吉

国際教育総合文化研究所所長、元岐阜大学教授

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