
6月14日のウクライナ情報
国際6月14のウクライナ情報
安斎育郎
❶6月2日、イスタンブールで達成の合意に従い、ロシア兵捕虜の第2陣がウクライナから引き渡された(2025年6月10日)
ロシア兵と引き替えにウクライナ兵捕虜も本国へ引き渡された。ロシア国防省が発表。
https://sputniknews.jp/20250610/622-20152643.html
❷ロシア・ウクライナ、戦死者の遺体送還…「あす重傷者捕虜を交換」(2025年6月12日)
ロシアがウクライナ軍の戦死者1212人の遺体をウクライナに引き渡した。ウクライナはロシア軍の戦死者27人の遺体を送還した。
ロシア側交渉団長のメジンスキー大統領補佐官は11日(現地時間)、テレグラムで「イスタンブールでの合意に基づき兵士の遺体の引き渡しを始めた」とし「我々は1212人のウクライナ軍の遺体を引き渡し、27人のロシア軍の遺体を受けた」と明らかにした。続いて「あす我々は重傷者の捕虜の緊急衛生交換を始める」と予告した。
ウクライナ政府も「戦死者1212人の遺体がウクライナに戻った」と発表した。しかし何人のロシア軍の遺体を送ったかには言及しなかった。
ロシアは7日から国境付近でウクライナ軍の戦死者1212人の遺体を冷凍トラックに載せて待機したが、ウクライナ側が引き渡しをしないと非難した。一方、ウクライナ側は戦死者の遺体交換について定められた日はなかったとし、ロシア側の策略だと主張した。
ロシアとウクライナは9、10日には25歳未満と重傷者の戦争捕虜を交換した。両国ともに戦争捕虜の交換規模は公開しなかった。
両国は2日、トルコのイスタンブールで交渉した後、重傷者、患者、若い軍人などの戦争捕虜を約1000人ずつを交換し、戦死者の遺体も6000人ずつ引き渡すことで合意した。
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❸ ロシア新駐米大使がトランプ氏と面会、関係修復目指すと表明(ロイター、2025年6月12日)
[11日 ロイター] – ロシアのダルチエフ新駐米大使は11日、就任に合わせてトランプ米大統領と面会し、米国との関係回復に努めると表明した。ロシアの通信社が報じた。
ダルチエフ氏は「ロシアと米国は大国として、対立せずに平和的に共存することを運命付けられている」とし、「ロシア大使として、トランプ大統領と話をできたことは大変光栄で、私とその指揮下にあるこの大使館は、ロシアと米国の関係を修復し、正常で常識的な関係に戻すために全力を尽くすと確約した」と述べた。
ダルチエフ氏はこれまで、2度の米国赴任歴があり、2014─21年は駐カナダ大使も務めた。
ダルチエフ氏は、トランプ氏との面会は儀礼に従い短時間だったとし、「にもかかわらず、話し合いは非常に建設的だった」と話した。
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❹米ロ関係の迅速改善は期待できず、対話継続へ=クレムリン(2025年6月12日)
[モスクワ 11日 ロイター] – ロシア大統領府(クレムリン)は11日、米国との関係改善と「不快な刺激要因」の除去を目指した協議について、迅速な成果は期待できないとの見通しを示した。
クレムリンのペスコフ報道官は記者団に「二国間関係には多くの障害があると言える。もちろん迅速な成果はほとんど期待できないが、これはまさに複雑で段階的な作業で、既に開始され、今後も継続される」と述べ、対話が停滞しているとの見方を否定した。
トランプ米大統領の就任以来、バイデン前政権下でロシアが「ゼロ以下」と表現した関係の改善を目指して両国は一連の接触を開始。ただトランプ氏は、プーチン大統領と4回電話会談したものの、ウクライナにおけるロシアの軍事行動と、和平合意に向けて目立った進展が見られない事態に不満を表している。
ロシアのダルチエフ駐米大使は11日、協議の舞台が間もなくイスタンブールからモスクワに移ると発言。タス通信に「両国関係の回復にはなお長い道のりがある」と述べ、米国の「ディープステート(闇の政府)」と議会内の反ロシア「タカ派」によって関係改善が遅れているとの考えを示した。
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❺私は死ぬために送られた ― ウクライナ戦争について彼らがあなたに聞かせたくない真実(2025年6月10日)
彼らは私たちを死ぬために送り込んだのです。そして、私たちが無事に帰還できるかどうか、誰も気に留めませんでした。」
この生々しく胸が張り裂けるような証言の中で、あるウクライナ兵は、適切な装備もなく動員され、司令部から見捨てられ、支援も地図も計画もなく、最も危険な戦場の一つへと放り込まれた経緯を明かします。
彼は、汚職、安全を賄賂と交換する司令官たち、そして何百人もの兵士が帰還できなかったことなど、ウクライナ戦争の裏にある残酷な真実を暴きます。彼の言葉は単なる物語ではなく、警鐘なのです。
https://www.youtube.com/watch?v=9vnduKEoXmY
❻ロシアの怒り:報復が始まる(2025年6月10日)
先週、戦争はどのように変化したのか?ロシアは具体的にどの標的を攻撃したのか?彼らはウクライナ全土を占領するつもりなのか?トランプ大統領はロシアの戦略爆撃機への攻撃を事前に知っていたのか?モスクワとキエフの世論はどのようなものか?これらは、ここで検証されるいくつかの疑問です。
ブロフキン博士は、ロシアを研究するアメリカ人歴史家であり、プリンストン大学卒、ハーバード大学でソビエト史の教授を務め、ロシアの歴史と政治に関する著書を数冊出版しています。ここで紹介する彼の最新著書『ウラジーミル・レーニンからウラジーミル・プーチンへ。アイデンティティを探るロシア』(Routledge、ロンドン 2024年)は、Amazon、Routledge.com、Barnes and Nobleで入手可能です。
https://youtu.be/XiK4zq2nKVI
https://www.youtube.com/watch?v=XiK4zq2nKVI
❼ロシアの反撃:骨身も凍るような報復! | ドミトリー・オルロフ&アンドレイ・マルティアノフ(2025年6月11日)
https://youtu.be/aTT3FlKUs68
https://www.youtube.com/watch?v=aTT3FlKUs68
❽英国に大衝撃:ロシアがキエフのMI6本部を壊滅┃NATOは復讐を誓う(2025年6月11日)
https://youtu.be/zkp7pDmtc4c
https://www.youtube.com/watch?v=zkp7pDmtc4c
❾ロシア、有線無人機で占領拡大 射程倍に、補給路攻撃(KYODO、2025年6月13日)
【キーウ共同】米紙ウォールストリート・ジャーナル電子版は11日、ロシア軍が、ウクライナ東部での戦闘に導入する有線型無人機の航続距離を1年間で2倍の約40キロまで延ばしたと報じた。安全な位置からウクライナ軍の補給路を攻撃することで、東部の占領地域を拡大。ロシア軍が侵入を主張する東部ドニプロペトロウスク州方面への攻勢につなげたもようだ。
ウクライナの前線では、無人機による攻防が主流になっている。双方が電子戦システムで妨害電波を出し、無力化を図るが、光ファイバーのケーブルを備える有線型は妨害電波の回避が可能。ロシアは有線型を大量生産して前線に投入しており、改良も進めている。
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❿ロシア、日産500機を計画か ウクライナ攻撃で無人機増産(KYODO、2025年6月12日)
【キーウ共同】ロシアがウクライナ攻撃の主な手段としている無人機の製造能力について、1日500機に増強する計画とするウクライナ軍事情報機関の見方を英誌エコノミストが12日までに報じた。ロシアは昨年、約300機を製造するのに1カ月を費やしていたが、現在は3日以内に短縮されているという。
同誌によると、ロシアはイラン製無人機「シャヘド」を自国で生産し改良を重ねている。最新型は人工知能(AI)とウクライナのインターネット網を利用し、ウクライナが飛行を妨害できる衛星利用測位システム(GPS)に頼らない設計となっているとしている。
飛行方法も変化している。低空飛行で探知を避けた後、目標都市に近づくと高度2千~2500メートルに急上昇、地上からの銃撃を突破するという。ウクライナ軍はヘリコプターや戦闘機による撃墜に変更。首都キーウ周辺では約95%の無人機を撃墜しているとする軍高官の話を伝えた。
無人機の通信方法に関しては、ウクライナ人の技術者がエコノミストの報道を否定したと地元メディアが報じている。
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1940年、東京生まれ。1944~49年、福島県で疎開生活。東大工学部原子力工学科第1期生。工学博士。東京大学医学部助手、東京医科大学客員助教授を経て、1986年、立命館大学経済学部教授、88年国際関係学部教授。1995年、同大学国際平和ミュージアム館長。2008年より、立命館大学国際平和ミュージアム・終身名誉館長。現在、立命館大学名誉教授。専門は放射線防護学、平和学。2011年、定年とともに、「安斎科学・平和事務所」(Anzai Science & Peace Office, ASAP)を立ち上げ、以来、2022年4月までに福島原発事故について99回の調査・相談・学習活動。International Network of Museums for Peace(平和のための博物館国相ネットワーク)のジェネラル・コ^ディ ネータを務めた後、現在は、名誉ジェネラル・コーディネータ。日本の「平和のための博物館市民ネットワーク」代表。日本平和学会・理事。ノーモアヒロシマ・ナガサキ記憶遺産を継承する会・副代表。2021年3月11日、福島県双葉郡浪江町の古刹・宝鏡寺境内に第30世住職・早川篤雄氏と連名で「原発悔恨・伝言の碑」を建立するとともに、隣接して、平和博物館「ヒロシマ・ナガサキ・ビキニ・フクシマ伝言館」を開設。マジックを趣味とし、東大時代は奇術愛好会第3代会長。「国境なき手品師団」(Magicians without Borders)名誉会員。Japan Skeptics(超自然現象を科学的・批判的に究明する会)会長を務め、現在名誉会員。NHK『だます心だまされる心」(全8回)、『日曜美術館』(だまし絵)、日本テレビ『世界一受けたい授業』などに出演。2003年、ベトナム政府より「文化情報事業功労者記章」受章。2011年、「第22回久保医療文化賞」、韓国ノグンリ国際平和財団「第4回人権賞」、2013年、日本平和学会「第4回平和賞」、2021年、ウィーン・ユネスコ・クラブ「地球市民賞」などを受賞。著書は『人はなぜ騙されるのか』(朝日新聞)、『だます心だまされる心』(岩波書店)、『からだのなかの放射能』(合同出版)、『語りつごうヒロシマ・ナガサキ』(新日本出版、全5巻)など100数十点あるが、最近著に『核なき時代を生きる君たちへ━核不拡散条約50年と核兵器禁止条約』(2021年3月1日)、『私の反原発人生と「福島プロジェクト」の足跡』(2021年3月11日)、『戦争と科学者─知的探求心と非人道性の葛藤』(2022年4月1日、いずれも、かもがわ出版)など。