【連載】植草一秀の「知られざる真実」

植草一秀【連載】知られざる真実/2025年6月17日 (火) 巨大バラマキ投資時代の終焉

植草一秀

2024年の人口動態は次のとおり。

出生数   686,061人
死亡数 1,605,298人
人口減   919,237人

1年間に92万人も人口が減った。

日本の人口が前年比で初めて減少したのは2005年。

日本の47の都道府県のうち10県の人口が100万人を下回る。

92万人減少はこの県が毎年ひとつずつ消えることを意味する。

2024年の出生数は統計開始後初めて70万人を下回った。

人口減少に歯止めがかからない。

財政政策についてさまざまな論議があるが、放漫財政に賛成する者は少ない。

財政資金が注がれればありがたいと思う国民は多いだろうが、タダより怖いものはない。

日本財政の根本問題は〈お金の使い方〉。

じゃぶじゃぶに放漫財政を展開すればよいというものではない。

日本財政のあり方についての考え方をまとめた。

『財務省と日銀 日本を衰退させたカルトの正体』(ビジネス社)

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に処方箋を取りまとめている。

6月19日にアマゾンで販売開始になるので、ぜひご高覧賜りたい。

日本財政の特徴は圧倒的に利権支出優先であること。

利権支出を激増させ、社会保障支出を削る。

社会保障は国民の権利を守るための財政支出。

権利財政を圧縮して利権財政を拡張させている。

これが根本問題だ。

正しいあり方は、利権財政を圧縮して権利財政を拡張させること。

バラマキ・放漫財政を展開することではない。

収入と支出のバランスを図ることは重要。

家計と同じた。

大事なことは不要不急の支出を抑制して、本当に必要な財政支出を実行すること。

日本が利権支出を排除すれば、世界有数の福祉国家になれる。

北欧型の福祉国家を目指すべきだ。

このなかで、三つの鉄道建設計画が進行している。

リニア中央新幹線

北陸新幹線

北海道新幹線

の三つ。

リニアは速やかに中止を決断すべきだ。

コンコルドとMRJになることは明白だ。

中止の決定が遅れれば遅れるほど、損失は拡大する。

JR東海の倒壊が現実味を帯びる。

大都市部の大深度工事の問題をクリアできない。

南アルプストンネルのリスクは極めて大きい。

放射性物質を含む残土の処理も見えない。

巨大地震が発生すれば取り返しのつかない事故を引き起こす。

品川-名古屋が開通しても黒字化を見込めない。

北海道新幹線もルート選定に問題がある。

なぜ、わざわざトンネル区間が長くなるコースを選択するのか。

不合理極まりない。

北陸新幹線は京都市が地下トンネルに反対する決議をしたことで新次元に移行した。

京都市が地下トンネルを受け入れなければ小浜ルートは実現不可能。

小浜ルートは費用がかさみ、工期が長くなる。

米原ルートを活用すれば費用が圧倒的に縮小され、工期も大幅に短期化できる。

米原ルートに回帰して決着を図るべき時機が到来した。

『財務省と日銀 日本を衰退させたカルトの正体』
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『ザイム真理教』(森永卓郎著)の神髄をさらに深堀りする新著の公刊迫る。6月19日刊行予定。

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植草一秀の『知られざる真実』2025年6月17日 (火)「巨大バラマキ投資時代の終焉」

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植草一秀 植草一秀

植草一秀(うえくさ かずひで) 1960年、東京都生まれ。東京大学経済学部卒。大蔵事務官、京都大学助教授、米スタンフォード大学フーバー研究所客員フェロー、早稲田大学大学院教授などを経て、現在、スリーネーションズリサーチ株式会社代表取締役、ガーベラの風(オールジャパン平和と共生)運営委員。事実無根の冤罪事案による人物破壊工作にひるむことなく言論活動を継続。 経済金融情勢分析情報誌刊行業務の傍ら「誰もが笑顔で生きてゆける社会」を実現する『ガーベラ革命』を提唱。人気政治ブログ&メルマガ「植草一秀の『知られざる真実』」を発行。1998年日本経済新聞社アナリストランキング・エコノミスト部門1位。『現代日本経済政策論』(岩波書店、石橋湛山賞受賞)、『日本の独立』(飛鳥新社)、『アベノリスク』(講談社)、『国家はいつも嘘をつく』(祥伝社新書)、『25%の人が政治を私物化する国』(詩想社新書)、『低金利時代、低迷経済を打破する最強資金運用術』(コスミック出版)、『出る杭の世直し白書』(共著、ビジネス社)、『日本経済の黒い霧』(ビジネス社)、『千載一遇の金融大波乱』(ビジネス社、2023年1月刊)など著書多数。 スリーネーションズリサーチ株式会社 http://www.uekusa-tri.co.jp/index.html メルマガ版「植草一秀の『知られざる真実』」 http://foomii.com/00050

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