【連載】今週の寺島メソッド翻訳NEWS

☆寺島メソッド翻訳NEWS(2025年6月19日):ガザの子供たちに対するイスラエルの憎しみは衝撃的だ

寺島隆吉

※元岐阜大学教授寺島隆吉先生による記号づけ英語教育法に則って開発された翻訳技術。大手メディアに載らない海外記事を翻訳し、紹介します。

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イスラエルの一部の人々がガザの人々、さらには小さな子供たちに対して抱く憎悪は、まさに驚愕すべきものだ。もし彼らが神への信仰を少しでも持っているなら、赦しを請うべきだ。

残念ながら、NPR(ナショナル・パブリック・ラジオ)は、先週木曜日(5月15日)に、「過去24時間で150人以上が死亡し、そのうち数十人が子供だった」と報じた。

5月9日、イスラエルの新聞ハアレツを含む多くのメディアは、イスラエルの外交・防衛委員会の小委員会の会合について報じた。

イスラエルの議会であるクネセトでの聴聞会は、飢えに苦しむ子供たちや麻酔なしでの切断手術を余儀なくされる子供たちへの懸念についてではなかった。それは、イスラエルの広報活動への悪影響についての懸念だった。

証人の一人であるシャロン・シャウル博士は、世界的な人道支援団体NATANの代表だ。

シャウル博士は、「このテーブルに座っている人々は、苦痛を伴う子どもが痛み止めや最低限の医療を受けられないことを心配していないと私は思う」と述べた。

その後、記事は、ネタニヤフ首相の与党リクード党所属のクネセト議員アミット・ハレヴィが、「あなたが 『私たちはすべての子供と女性を治療したい』と言うとき、それが私たちの意見を代弁しているかどうか分かったものではない」、と怒って割り込んできたと伝えた。

医師は、4歳の子供が切断手術を受ける際に、痛み止めを投与することに反対しないよう願っていると返答した。「その慈悲の心があることを願っている」、とシャウル博士は述べた。

しかし、クネセト議員のリモル・ソン・ハル・メレフは、「あなたこそが治療を受けるべきだ」、と医師を指差して言った。別の議員は、「(あなたは)、私がこれまで見た中で最も病んだ医師だ」と叫んだ。

イスラエルのチャンネル14の制作担当者、エラド・バラシは、5月初旬にソーシャルメディアに次のように投稿したが、それは、この憎悪よりさらに酷いものだった。 「おはよう。ガザにホロコーストが起これ。」

別の投稿では、「イスラエル国家にいる人々が、ガザをガス室や、車列で埋め尽くしてこの話を終わらせることを望まない理由が理解できない……ガザにホロコーストを!」

さらに次のように付け加えた。「男も女も子供も――いかなる手段を用いても、彼らに対してホロコーストを実行しなければならない――そう、もう一度読んでみろ――H-O-L-O-C-A-U-S-T!」

彼はガザに260万人のテロリストがいると述べ、次のように書いた。「恐れず、弱さを見せず――ただ破壊せよ。消滅させよ。虐殺せよ。ぺちゃんこにしろ。解体せよ。粉砕せよ。打ち砕け。」

狂信的なネタニヤフは、戦争犯罪と人道に対する罪で起訴されているが、豊富な選挙資金が提供され、私たちの議会では英雄扱いされている。世界の他の地域は、ガザのジェノサイドに圧倒的に反対している。

2週間前の私のコラムで、私はイギリス・ユダヤ人代表会議の36人のメンバーが署名した書簡について書いた。その書簡は、この「最も過激なイスラエル政府」と称するものを批判し、「私たちは戦争に反対する」と述べた。

さらに重大で、実際、衝撃的なのは、ニューヨーク・タイムズのコラムニスト、トーマス・フリードマンが5月9日に発表した「このイスラエル政府は私たちの同盟国ではない」というコラムだ。

フリードマンは、ネタニヤフがイスラエル国家と米国の利益よりも個人的な政治的生き残りを優先していると指摘し、「ネタニヤフは私たちの友人ではない」と書いた。

さらに、「イスラエルの恒久的な軍事占領は、すべてのパレスチナ人に追放を迫ることを暗黙の目標としていて、地中海におけるベトナム戦争のように、恒久的な反乱を招くだけだ」、と付け加えた。

イスラエルにとって、フリードマン氏ほど長年にわたりイスラエル支持を表明してきた著名なメディア人はいない。同氏は 1981年からニューヨーク・タイムズ紙に記事を執筆している。

トランプ大統領は、数日前にアメリカ人の人質エダン・アレクサンダーが解放されたことを「米国と、この非常に残忍な戦争を終わらせる努力の誠実な一歩」と述べた。

Axiosは、「イスラエルは直接関与しておらず、当初、ハマスをスパイする情報機関からこの情報を得た」と報じた。これは、トランプ大統領がネタニヤフ首相に操られていることにうんざりしているという多くの報道を裏付けるものだ。

CNN は5月12日、トランプ大統領は「イランとの協議や、イエメンのフーシ反政府勢力との合意や、ハマスとの直接協議を発表し、イスラエルに何度も不意打ちをくらわせてきた」と報じ、さらに大統領の最近の中東訪問でもその姿勢は変わらなかったと報じた。

フリードマンのコラムとトランプ大統領の発言や行動の一部が、ついに一部の議員たちに、ガザにおけるイスラエルの残虐行為に反対する声を上げる勇気を与えるかもしれない。

原文:The Knoxville Focus

※なお、本稿は、寺島メソッド翻訳NEWS http://tmmethod.blog.fc2.com/

の中の「ガザの子供たちに対するイスラエルの憎しみは衝撃的だ(2025年6月19日)http://tmmethod.blog.fc2.com/

からの転載であることをお断りします。

また英文原稿はこちらです⇒UIsraeli hatred for children in Gaza is shocking
筆者:ジョン・J・ダンカン・ジュニア(John J. DUNCAN Jr)
出典:Strategic Culture Foundation 2025年5月22日

https://strategic-culture.su/news/2025/05/22/israeli-hatred-for-children-in-gaza-is-shocking/

寺島隆吉 寺島隆吉

国際教育総合文化研究所所長、元岐阜大学教授

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