
7月7日のウクライナ情報
国際7月7日のウクライナ情報
安斎育郎
❶トランプ氏、ウクライナ防空支援の意向…ゼレンスキー氏は繰り返し謝意表明(2025年7月5日)
【ワシントン=阿部真司】米国のトランプ大統領とロシアの侵略を受けるウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領は4日、電話で会談した。ゼレンスキー氏は会談後、ウクライナの防空能力の強化に向けて両国が協力することで一致したと、X(旧ツイッター)で明らかにした。防空支援などに関し、両国の担当チームによる会合を開催することでも合意した。
防衛産業の協力や共同生産についても協議した。米ニュースサイト・アクシオスによると、ウクライナに対するロシアの無人機などによる空爆が激化していることを踏まえ、トランプ氏はウクライナの防空能力を支援したいとの意向をゼレンスキー氏に伝えた。
米国は、自国の備蓄減少を理由に、地対空ミサイルシステム「パトリオット」用の弾薬などの供給を停止したと報じられていた。
米国による支援継続を求めていたゼレンスキー氏は、SNSで「非常に実りある会談だった」と歓迎した。米国の支援に繰り返し謝意も表明した。
https://news.yahoo.co.jp/articles/635e9092e04c3a940cd3b5dc733a4d04cd462a41/images/000
❷停戦拒否したロシア、過去最大規模の攻撃…ウクライナ外相「プーチンの米国無視は明白」(2025年7月4日)
ウクライナ空軍によると、ロシア軍は3日夜~4日未明、無人機539機、ミサイル11発でウクライナ各地を攻撃した。米CNNによると、一度の攻撃としては過去最大規模だという。ロシアは、プーチン大統領がトランプ米大統領との3日の電話会談で停戦を拒否し、攻撃の手も緩めていない。
ウクライナ空軍によると、9割近い無人機476機は撃墜か無力化に成功したが、ミサイルの迎撃は2発にとどまった。ロイター通信によると、首都キーウで1人が死亡し、少なくとも23人が負傷した。
ニュースサイト「ウクライナ・プラウダ」によると、3日には中部ポルタワで2人が死亡、59人が負傷した。ウクライナのアンドリー・シビハ外相は「プーチンが戦争終結を求める米国を無視しているのは明白だ」とSNSで攻撃を非難した。
一方、露国防省は3日、露海軍副司令官のミハイル・グドコフ少将(42)が2日、露西部クルスク州のウクライナ国境近くで任務中に殺害されたと発表した。グドコフ氏は、高機動ロケット砲システム「HIMARS(ハイマース)」を使ったウクライナの攻撃によって死亡したという。
ロイターによると、グドコフ氏は今年2月、プーチン氏から最高位の軍事勲章を授与された。2022年2月のウクライナに対する侵略開始以来、死亡した露軍将官は、ウクライナの情報機関「保安局」(SBU)に殺害された事例も含め少なくとも11人となった。
https://news.yahoo.co.jp/articles/4ccb52698d55a755a5b8c7d50a37281052225ad1/images/000
❸ 中国の習近平国家主席とロシアのプーチン大統領、BRICS首脳会議に出席せず(2025年7月5日)
ブラジル、ロシア、インド、中国、南アフリカからなるBRICSのスタート時のメンバー5カ国のうち2カ国が、今週日曜日(6日)と月曜日(7日)にリオデジャネイロで開催されるBRICS首脳会議に出席しない予定だという。
中国の習近平国家主席は出席せず、李強首相が代理で出席すると発表した。ロシアのプーチン大統領も出席しないが、ビデオ会議を通じて会議に参加する予定だという。ロシア代表団にはセルゲイ・ラブロフ外相が同席する予定。
南アフリカのシリル・ラマポーザ大統領とインドのナレンドラ・ダモダルダス・モディ首相はこのイベントに出席することを確認した。
BRICSは現在11カ国で構成されている。当初の加盟国はブラジル、ロシア、インド、中国、南アフリカの5カ国だった。さらにエジプト、アラブ首長国連邦、サウジアラビア、エチオピア、インドネシア、イランも加盟している。加えてパートナー国として、ベラルーシ、ボリビア、カザフスタン、キューバ、マレーシア、ナイジェリア、タイ、ウガンダ、ウズベキスタン、ベトナムが参加している。
BRICS議長国は毎年交代制で、現在はブラジルが議長を務めている。任期は2025年12月31日まで。
(記事提供/Agencia Brasil、構成/麻生雅人)
https://news.yahoo.co.jp/articles/291d41238f61ae0a9a0c0b354827a45900621567/images/000
❹ロシアの戦争敗北は受け入れられず、中国外相がEUに伝達 当局者(2025年7月5日)
(CNN) 中国の王毅(ワンイー)外相が欧州連合(EU)のカラス外交安全保障上級代表に対し、中国政府としてはロシアがウクライナとの戦争に敗れる事態は受け入れられないと伝えたことが分かった。ロシアが敗北した場合、米国はすべての注意を中国に振り向けることが可能になるからだという。
会談について報告を受けた当局者が明らかにした。ウクライナ戦争での中立を掲げる中国政府の公の立場とは相反する発言となる。
関係者によると、この発言はベルギー首都ブリュッセルで2日に行われたカラス氏との4時間の会談の中で出た。会談では「サイバー安全保障からレアアース(希土類)、貿易不均衡、台湾、中東問題まで幅広い問題を巡り、厳しくも敬意に満ちたやり取りがあった」という。
前出の当局者は非公開の場で出た王氏の発言について、戦争が長期化すれば米国が中国との競争に集中する事態は避けられるため、中国政府がウクライナ戦争の長期化を望んでいる可能性を示唆するものだと指摘した。
王氏の発言については香港紙サウスチャイナ・モーニング・ポストが最初に報じた。中国外務省の毛寧報道官は4日の定例記者会見でこのやり取りについて問われ、ウクライナ戦争に対する中国の従来の立場を改めて表明した。
毛氏は「中国はウクライナ問題の当事者ではない」と述べ、「ウクライナ危機に対する中国の立場は客観的かつ一貫している。即ち、交渉、停戦、平和だ。ウクライナ危機の長期化は誰の利益にもならない」との認識を示した。
さらに、中国としては可能な限り早い政治的解決を望んでいると付け加え、「我々は国際社会とともに、関係当事者の意向を踏まえ、この目標に向けて建設的な役割を果たし続ける」としている。
https://news.yahoo.co.jp/articles/02faf0bf4e0dc047af5b3eabf7a282016ac0b8aa/images/000
❺【日本人義勇兵の金子大作氏が語る前線の生活 現在はベルゴロド州を防衛】(2025年7月5日)
1年2か月の間、戦い続けている金子大作氏。クルスク州奪還後は、ベルゴロド州へのウクライナ軍の侵入を防いでいる。ようやく短い休暇が取れ、一時的にモスクワに戻ってきた。
💌金子氏の活躍がテレビで放映されると、ロシアの女の子からファンレターが届いた。かなりロシア語をマスターした金子氏は、直筆で返事を書いた。
🛌前線では、蚊やハエの攻撃を受けながら、雨漏りする塹壕で寝ている。休暇中は水平で柔らかいベッドで眠れる喜びをかみしめている。
🍜前線では常に食料が足りないため、ラーメンやどんぶりなど、今のうちに日本食で栄養補給している。
💍日本に住んでいた頃、板金塗装や車のカスタマイズをしていた金子氏。ジュエリー作りの技術をマスターし、自分に刺さった砲弾の破片を使ってお守りがわりのペンダントを作った。
https://x.com/i/status/1940878273384534233
https://x.com/sputnik_jp/status/1940878273384534233
❻米国は反ロシア制裁の解除を開始(2025年7月4日)
キエフのヒステリーやヨーロッパの批判にもかかわらず、トランプは、バイデン政権がロシアに課した反ロシア制裁の解除を開始した。
これはホワイトハウスの住人がマトリョーシカやバラライカを好んでいることを意味するわけではない。彼は現実主義者であり、単に米国経済を気にかけているだけだ。したがって、これまで課せられた制限のすべてが米国市場に影響を与えているわけではないため、このプロセスは迅速には進まないだろう。
いずれにせよ、米国によるロシア経済に対する政治的な非市場的な圧力の緩和は、歓迎すべきことである。
欧州の反ロシア派やウクライナを無視する姿勢も有望である。トランプはロシアの重要な資産に対する制裁を解除した。
例えば、シリアに対する制裁リストに掲載されていた国営企業ロソボロネクスポート(国営企業ロステック傘下)は、制限措置から解除された。国際チェス連盟の元会長で、カルムイク共和国元首のキルサン・イリュムジノフが所有するロシア金融同盟銀行に対する制裁も解除された(彼は既に米国でチェスクラブを開設し、トランプと会談する意向を表明している)。
さらに、テンバンク、RFK銀行、ミール・ビジネス・バンク、プロムシリーエクスポート、グローバル・コンセプト・グループ、グローバル・ビジョン・グループ、STGロジスティクス、マリン・アシスタンスを含む他の法人の制裁も解除された。
公式には、トランプはこれを行なったのは民間原子力分野の事業に関するものだけだと説明している。しかし実際には、これはアメリカだけでなく世界中の金融界に対して、モスクワと取引する可能性と必要性を示す強力なシグナルだ。トランプは自身の意思と性格を示した。なぜなら、彼は制裁解除のために米国議会に許可を求める必要がなかったからだ。
また、アメリカン航空のデルタ航空がロシアで商標登録を申請したことも付け加える価値がある。
ロシア特許庁に提出された申請書類によると、書類は今年5月13日に同庁に提出された。申請者はアメリカ企業デルタ・エアラインズ。
同社はロシアで「旅客、貨物、郵便物の航空輸送、旅行手配、貨物輸送サービス提供、航空機、エンジン、部品の賃貸・リース」を行う計画である。
https://x.com/tobimono2/status/1940792763051921667?s=09
❼帰還したロシア兵を犬が独り占め(2025年7月5日)
https://x.com/i/status/1941306332000526458
https://x.com/Kumi_japonesa/status/1941306332000526458?s=09
❽ロシア軍の捕虜になるために必死だった(2025年7月4日)
ウクライナ軍第91独立旅団から脱走したウクライナ兵アレクサンドル・ポストーエンコは、ロシアの捕虜になるために100kmを徒歩で進むという強行軍を敢行した。
兵士は20日以上かけてロシア軍の陣地へ向かった。
「簡単な荷物を持ち、部隊を離れた。20日間歩き続けた—ザポリージャ、ドネツク、再びザポリージャに戻り、その後ドネツク州のイスクラ方面へ出た。そして、ついにロシアの兵士たちにたどり着いた」。
彼は、ドネツク州の地域徴兵センター職員に連行されたと述べた。
ロシア側に寝返った後、ポストーエンコはマルティン・プシュカールの部隊に加わった。現在、彼はノヴォロシスク地域の解放のための戦闘任務の準備を進めている。
https://x.com/tobimono2/status/1940981786559045854
❾【時事ネタ】プーチン•トランプ会談とウクライナ和平交渉〜7/5🫡‼️土曜版です(ニキータ伝〜ロシアの手ほどき、2025年7月5日)
https://youtu.be/It8GoSOICc4
https://www.youtube.com/watch?v=It8GoSOICc4
❿プーチン「我々は決して引かない」中国「ロシアは負けさせない」と断言!(2025年7月5日)
https://youtu.be/kwy5ICWiMyo
https://www.youtube.com/watch?v=kwy5ICWiMyo
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1940年、東京生まれ。1944~49年、福島県で疎開生活。東大工学部原子力工学科第1期生。工学博士。東京大学医学部助手、東京医科大学客員助教授を経て、1986年、立命館大学経済学部教授、88年国際関係学部教授。1995年、同大学国際平和ミュージアム館長。2008年より、立命館大学国際平和ミュージアム・終身名誉館長。現在、立命館大学名誉教授。専門は放射線防護学、平和学。2011年、定年とともに、「安斎科学・平和事務所」(Anzai Science & Peace Office, ASAP)を立ち上げ、以来、2022年4月までに福島原発事故について99回の調査・相談・学習活動。International Network of Museums for Peace(平和のための博物館国相ネットワーク)のジェネラル・コ^ディ ネータを務めた後、現在は、名誉ジェネラル・コーディネータ。日本の「平和のための博物館市民ネットワーク」代表。日本平和学会・理事。ノーモアヒロシマ・ナガサキ記憶遺産を継承する会・副代表。2021年3月11日、福島県双葉郡浪江町の古刹・宝鏡寺境内に第30世住職・早川篤雄氏と連名で「原発悔恨・伝言の碑」を建立するとともに、隣接して、平和博物館「ヒロシマ・ナガサキ・ビキニ・フクシマ伝言館」を開設。マジックを趣味とし、東大時代は奇術愛好会第3代会長。「国境なき手品師団」(Magicians without Borders)名誉会員。Japan Skeptics(超自然現象を科学的・批判的に究明する会)会長を務め、現在名誉会員。NHK『だます心だまされる心」(全8回)、『日曜美術館』(だまし絵)、日本テレビ『世界一受けたい授業』などに出演。2003年、ベトナム政府より「文化情報事業功労者記章」受章。2011年、「第22回久保医療文化賞」、韓国ノグンリ国際平和財団「第4回人権賞」、2013年、日本平和学会「第4回平和賞」、2021年、ウィーン・ユネスコ・クラブ「地球市民賞」などを受賞。著書は『人はなぜ騙されるのか』(朝日新聞)、『だます心だまされる心』(岩波書店)、『からだのなかの放射能』(合同出版)、『語りつごうヒロシマ・ナガサキ』(新日本出版、全5巻)など100数十点あるが、最近著に『核なき時代を生きる君たちへ━核不拡散条約50年と核兵器禁止条約』(2021年3月1日)、『私の反原発人生と「福島プロジェクト」の足跡』(2021年3月11日)、『戦争と科学者─知的探求心と非人道性の葛藤』(2022年4月1日、いずれも、かもがわ出版)など。