【連載】植草一秀の「知られざる真実」

植草一秀【連載】知られざる真実/2025年7月18日 (金) 参政党を正確に理解する

植草一秀

参政党に騙されてはいけない。

参政党の売りは4つ。

その1。

ワクチンの危険性のアピール。

その2。

食の安全、食料自給の重要性のアピール。

その3。

消費税減税、積極財政の重要性のアピール。

その4。

外国人ではなく日本人ファーストのアピール。

1、2はほぼ正しい。

これに引き寄せられて参政党支持に回った人が多数存在する。

女性の支持者も多い。

しかし、このルートから参政党支持に回った人はその4にあまり関心を払わない。

その3の消費税減税は正しい施策だが、財政支出をいくら増やしてもよいという主張は正当でない。

この点については昨日の記事に掲載した。

「積極財政で全国民に毎年1億円支給」
https://x.gd/Vzpk9

「「バラマキ財政」より「メリハリ財政」」
https://foomii.com/00050

国民生活が窮乏化して多くの国民が生活苦にあえぐ。

日本政府は日本円暴落誘導政策を実行してきた。

そのために日本円が暴落している。

日本を訪れる外国人が激増した主因は日本円暴落。

日本に来ればすべての財・サービス、資産を本国標準の半値で買える。

だから、外国人が日本に殺到している。

かられは半値で買えるから、日本国民にとって高価な財をいくらでも買える。

国民がかすかすの食生活を送っているのに訪日外国人は贅沢三昧。

過剰な訪日客によって平穏な生活が乱される場面も多い。

そのフラストレーションが外国人に向かうことを助長する呼びかけがなされている。

政府は安い賃金で日本国民がやりたがらない仕事を外国人に押し付けるために外国人労働力の輸入拡大を推進してきた。

大資本のために動く日本政府は外国人の人権を守らずに安価な労働力として外国人の日本流入を促進してきた。

人権保障が不十分であるから「現代版の奴隷貿易」を推進してきたと言える。

多くの外国人は人権が抑圧されているにもかかわらず、まじめに懸命に日本で働いている。

そのおかげで日本の産業が回っている。

それにもかかわらず、日本で働く外国人が日本国民の生活苦の不満のはけ口にされる「扇動」がなされている。

日本政府が取るべき施策は

1.日本円暴落の是正

2.外国人に対する必要十分な人権保障の確立

3.外国人との共生環境の確立

である。

これを主張せずに、外国人が国民の不満のはけ口になるように仕向ける主張は不適切である。

参政党の最大の問題は歴史認識、国家観、国体観である。

参政党の憲法改正草案は日本を大日本帝国憲法下の日本に引き戻そうとするものと言って過言でない。

徴兵制を敷くことも想定される。

この歴史認識、国家観を正確に捕捉することが重要。

これを正確に知った上で参政党を支持するのは自由。

良心の自由が認められているから、個人がどのような立場を取ろうとも、そのこと自体を非難することはできない。

しかし、この重要事実を知らずに、単にワクチンに反対している、オーガニック農産物を推奨していることなどだけを根拠に、参政党支持に回るのはリスクが大きすぎる。

参政党の歴史認識、国家観を踏まえれば参政党に投票することに私は反対だ。

有権者は投票対象の属税をよく調べて清き一票を投じる先を選ぶ必要がある。

「財務省解体と消費税ゼロを問う」シンポジウムが7月27日(日)に東京湯島の家電会館で開催される。

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日本財政の闇に光を当てて、取られるべき施策を検証する必要がある。

シンポへのお早目の参加申し込みをお願いしたい。

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植草一秀 植草一秀

植草一秀(うえくさ かずひで) 1960年、東京都生まれ。東京大学経済学部卒。大蔵事務官、京都大学助教授、米スタンフォード大学フーバー研究所客員フェロー、早稲田大学大学院教授などを経て、現在、スリーネーションズリサーチ株式会社代表取締役、ガーベラの風(オールジャパン平和と共生)運営委員。事実無根の冤罪事案による人物破壊工作にひるむことなく言論活動を継続。 経済金融情勢分析情報誌刊行業務の傍ら「誰もが笑顔で生きてゆける社会」を実現する『ガーベラ革命』を提唱。人気政治ブログ&メルマガ「植草一秀の『知られざる真実』」を発行。1998年日本経済新聞社アナリストランキング・エコノミスト部門1位。『現代日本経済政策論』(岩波書店、石橋湛山賞受賞)、『日本の独立』(飛鳥新社)、『アベノリスク』(講談社)、『国家はいつも嘘をつく』(祥伝社新書)、『25%の人が政治を私物化する国』(詩想社新書)、『低金利時代、低迷経済を打破する最強資金運用術』(コスミック出版)、『出る杭の世直し白書』(共著、ビジネス社)、『日本経済の黒い霧』(ビジネス社)、『千載一遇の金融大波乱』(ビジネス社、2023年1月刊)など著書多数。 スリーネーションズリサーチ株式会社 http://www.uekusa-tri.co.jp/index.html メルマガ版「植草一秀の『知られざる真実』」 http://foomii.com/00050

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