
【櫻井ジャーナル】2025.07.24XML:ロシア軍の進撃を止められないNATO諸国はゼレンスキーを排除しようとしている
国際政治ウォロディミル・ゼレンスキーの周辺が慌ただしくなっている。ミンスク合意で煮湯を飲まされたロシア政府は停戦に応じず、ロシア軍の進撃を止めてウクライナ側の戦力を増強することが困難で、このまま進めば西側の私的権力は利権を失う。イギリス、フランス、ドイツなどはアメリカを前面に引き摺り出そうとしているようだが、今のところアメリカ政府はロシアとの全面戦争を望んでいない。
そうした中、ゼレンスキーを排除する動きが出てきたのだ。ロシア政府と和解するチャンスがまだあるうちに戦争を終結させるべきだと考える人が少なくないようで、西側の有力メディアがゼレンスキーの周辺を批判する記事を掲載し始めたのもそうした空気を反映してのことだろう。
それに対し、ゼレンスキーは閣内の粛清を進める一方、NABU(国家汚職対策局)とSAPO(専門汚職対策検察庁)を大統領が任命する検事総長に従属させる権限縮小法案を可決させた。これは7月22日午前に急遽招集された委員会で発表され、午後に法案は署名のために大統領へ送られている。とりあえず、この法案によって、NABUとSAPOがゼレンスキー自身や彼の側近に対する汚職捜査は阻止される。
NABUは主に政府高官の汚職事件を捜査、SAPOは裁判にかける事件をまとめ、ウクライナ高等汚職裁判所がこれらの事件について判決を下すという仕組みで、この2機関は政府から独立しているとされていたのだが、実際はキエフのアメリカ大使館が管理していた。つまり今回、ゼレンスキーはアメリカ政府と対決する道を選んだと言える。
本ブログでも繰り返し書いてきたことだが、アメリカ海兵隊の元情報将校でUNSCOM(国連大量破壊兵器廃棄特別委員会)の主任査察官を務めたスコット・リッターのドキュメンタリーによると、ゼレンスキーはjイギリスの対外情報機関であるMI6のエージェントであり、そのハンドラー(エージェントを管理する担当オフィサー)はリチャード・ムーアMI6長官だと推測されている。そのムーアが今年10月1日に退任し、ブレーズ・メトレベリへ引き継がれる。こうしたMI6長官の交代がゼレンスキーの運命を変えるかもしれない。
この交代劇はイギリスとナチスとの関係を人びとに思い出させるかもしれない。メトレベリの父方の祖父にあたるコンスタンチン・ドブロボルスキーは、ナチス占領下のウクライナでナチス親衛隊の戦車部隊に所属した後、憲兵隊に入っている。その際、反ナチスの抵抗運動に参加していた数百人のウクライナ人を処刑したと自慢、「虐殺者」と呼ばれていたと伝えられているのだ。
ゼレンスキーを排除した後、西側はバレリ・ザルジヌイ元軍最高司令官を据えるのではないかと言われている。ザルジヌイは兵士の犠牲を少なくする作戦を進めようとしていたが、ゼレンスキーや西側のパトロンたちは御伽話を作りやすい派手な作戦を望み、昨年2月に解任されていた。当時のアメリカ大統領、ジョー・バイデンはウクライナに対して「玉砕攻撃」を命令、ザルジヌイと対立していたのだ。ペトロ・ポロシェンコ元ウクライナ大統領も反ゼレンスキーで暗躍しているようだ。
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