
植草一秀【連載】知られざる真実/2025年8月 5日 (火) ポスト石破内閣の4パターン
社会・経済参院選で自公が大敗し石破内閣与党は衆参両院で少数政権に転落した。
政権運営は覚束ない。
政権の枠組み転換が想定される。
石破首相は参院選の勝敗ラインを自公の与党で50議席確保と設定した。
125議席を争う参院選での50議席確保は低すぎるハードル。
責任問題が生じぬよう低すぎるハードルを設定したと言える。
このハードルをクリアできなかったのだから責任問題浮上は必定だ。
石破首相は過去に自民党総裁を厳しく追及する経緯を有する。
そのブーメランが石破首相を襲っている。
石破首相は続投意思を表出しているが長く首相の座に留まれると考える者はいない。
しかし、選挙が終わって2週間が経過したが今後の展望が見えてこない。
参院選は応仁の乱。
応仁の乱を経て混乱の戦国時代に移行する。
その様相が強まっているように思われる。
今後の政局について、考えられるケースを想定しておきたい。
政局の枠組み転換は避けられないと見られるが、考えられる政局の枠組みは以下の四つになるのではないか。
第一は自公プラスアルファ。
維新か国民のいずれかが自公政権に参画する。
野党党首を首班にすることが条件に付されるかもしれない。
維新は連立政権入りに前のめりの姿勢を示す。
橋下徹、前原誠司が主導する。
維新はこれまでも〈隠れ自公〉の立場を鮮明に示していた。
関西万博開催も政権与党へのすり寄りの結果生まれたもの。
他方、国民民主も政権与党入りを渇望している。
昨年10月総選挙後に政権交代の可能性が浮上したが、いち早くこのチャンスを潰したのが国民民主。
2025年の通常国会には二つの大変革が実現するチャンスがあった。
二つの大変革とは企業団体献金全面禁止と消費税率5%。
この二大変革を潰したのは国民民主である。
自民党が企業団体献金全面禁止に反対することを念頭に置いた上で国民は〈全会一致〉を主張した。
自民が反対する以上、全会一致での企業献金全廃は決定され得ない。
国民民主は総選挙に際して消費税率5%を唱えたが、選挙後に一切言わなくなった。
代わりに叫んだのが103万円の壁。
結局、自民党との協議の末に決定されたのは、わずか0.7兆円減税だった。
25年度は定額減税廃止で所得税が2.3兆円増税になる。
25年度の税制変更による増減税額は差し引き1.6兆円の増税に終わった。
国民民主は結局のところ、財務省路線に乗っている
維新か国民が連立政権に加わるのが第一のケース。
第二のケースは自民が極右総裁を選出して少数与党政権を樹立するもの。
自民党が高市早苗氏を新総裁に選出する。
保守、参政、場合によっては維新も連立政権与党に加わるかも知れない。
維新が加わらなければ衆院で十分な数を確保できない。
高市内閣が誕生しても短命政権に終わるだろう。
しかし、可能性としては存在する。
第三のケースは自公が下野を選択して野党連立政権が樹立されるケース。
しかし、野党全体の結束は見込めない。
野党の一部が連帯して少数与党の新政権を樹立する。
しかし、野党の特徴はバラバラな点にある。
野党の大同団結は成立しない。
少数野党政権が樹立される可能性があるが、やはり短期政権になる。
第4のケースは自公と立民の大連立。
その狙いに最大の警戒要因が存在する。
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植草一秀(うえくさ かずひで) 1960年、東京都生まれ。東京大学経済学部卒。大蔵事務官、京都大学助教授、米スタンフォード大学フーバー研究所客員フェロー、早稲田大学大学院教授などを経て、現在、スリーネーションズリサーチ株式会社代表取締役、ガーベラの風(オールジャパン平和と共生)運営委員。事実無根の冤罪事案による人物破壊工作にひるむことなく言論活動を継続。 経済金融情勢分析情報誌刊行業務の傍ら「誰もが笑顔で生きてゆける社会」を実現する『ガーベラ革命』を提唱。人気政治ブログ&メルマガ「植草一秀の『知られざる真実』」を発行。1998年日本経済新聞社アナリストランキング・エコノミスト部門1位。『現代日本経済政策論』(岩波書店、石橋湛山賞受賞)、『日本の独立』(飛鳥新社)、『アベノリスク』(講談社)、『国家はいつも嘘をつく』(祥伝社新書)、『25%の人が政治を私物化する国』(詩想社新書)、『低金利時代、低迷経済を打破する最強資金運用術』(コスミック出版)、『出る杭の世直し白書』(共著、ビジネス社)、『日本経済の黒い霧』(ビジネス社)、『千載一遇の金融大波乱』(ビジネス社、2023年1月刊)など著書多数。 スリーネーションズリサーチ株式会社 http://www.uekusa-tri.co.jp/index.html メルマガ版「植草一秀の『知られざる真実』」 http://foomii.com/00050