
植草一秀【連載】知られざる真実/2025年8月 9日 (土) 断定されてない123便墜落原因
社会・経済いまから40年前。
1985年8月12日18時56分に日本航空123便が墜落した。
群馬県上野村高天原山尾根付近に墜落した。
その墜落原因に大いなる疑惑が存在する。
政府事故調査委員会が調査報告書を発表したが、墜落原因は断定されていない。
当時の運輸省は、123便墜落は123便内部の圧力隔壁が損傷して垂直尾翼が失われたことによって生じたものだとする調査報告書を発表した。
しかし、墜落原因を断定していない。
事故調査報告書は墜落原因について「推定される」との表現を用いている。
国会答弁で政府の運輸安全委員会委員長は事故原因の調査結果について、国際民間航空機関のガイドラインを踏まえ原因等の推定度合いを4段階に分類して記載していることを明らかにした。
答弁は、
「墜落原因が断定できる場合」には「認められる」との表記が用いられ、
「墜落原因がほぼ間違いない場合」には「推定される」との表現が用いられる
というものだった。
123便の墜落原因は
「推定される」
で
「認められる」
でない。
1985年8月12日の123便墜落の原因は
「圧力隔壁損傷によって垂直尾翼が失われたことにある」
と断定されていない。
この「圧力隔壁損傷原因説」に強い疑問が示されている。
現時点での最大の論拠は2013年9月に公表された
運輸省航空事故調査員会による
「62-2-JA8119(航空事故調査報告書付録)
(JA8119に関する試験研究資料)」
https://bit.ly/3KAt8Kr
この資料に〈異常外力着力〉が明記された。
123便の外から異常な外力が着力したとするもの。
上記資料116頁に「異常外力の着力点」が図示された。
101頁に
「18時24分35.64秒ごろに前向きに、また、36.16秒ないし36.28秒ごろに下向きに、それぞれ異なる異常な外力が作用したことが確からしく考えられる。」
と明記された。
18時24分35秒、36秒は、123便ボイスレコーダー音声書き起こし資料において、
「ドーンというような音」
が記載された時刻と完全に一致する。
この爆発音がした直後の1秒後に123便の高濱機長が
「まずい」
「なんか爆発したぞ」
と声を発した。
そして、24分42秒に
「スコーク77」
が宣言された。
「スコーク77」は航空機に緊急事態が発生した時に管制に発信する最高度の国際救難信号。
高濱機長は「ドーンというような音」が生じた瞬間に、何が起きたのかを把握した可能性がある。
高濱機長は自衛隊出身者。
1971年7月に発生した全日空機雫石衝突事故に関する報道のなかで、自衛隊機がインターセプト(国籍不明機など不審機の識別のために戦闘機が接近し監視すること)などの訓練のために民間機を標的機(仮想敵機)として利用することが日常的に行われていたとする元航空自衛隊員の告発があった(朝日新聞が記事掲載)。
1985年8月12日には自衛隊と米軍による共同軍事演習が行われていたが、高濱機長が事前に合同演習で123便を利用することが告げられていた可能性を否定できない。
123便墜落から40年の節目を迎えるなかで123便事件の真相を明らかにする必要性が一段と増している。
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植草一秀(うえくさ かずひで) 1960年、東京都生まれ。東京大学経済学部卒。大蔵事務官、京都大学助教授、米スタンフォード大学フーバー研究所客員フェロー、早稲田大学大学院教授などを経て、現在、スリーネーションズリサーチ株式会社代表取締役、ガーベラの風(オールジャパン平和と共生)運営委員。事実無根の冤罪事案による人物破壊工作にひるむことなく言論活動を継続。 経済金融情勢分析情報誌刊行業務の傍ら「誰もが笑顔で生きてゆける社会」を実現する『ガーベラ革命』を提唱。人気政治ブログ&メルマガ「植草一秀の『知られざる真実』」を発行。1998年日本経済新聞社アナリストランキング・エコノミスト部門1位。『現代日本経済政策論』(岩波書店、石橋湛山賞受賞)、『日本の独立』(飛鳥新社)、『アベノリスク』(講談社)、『国家はいつも嘘をつく』(祥伝社新書)、『25%の人が政治を私物化する国』(詩想社新書)、『低金利時代、低迷経済を打破する最強資金運用術』(コスミック出版)、『出る杭の世直し白書』(共著、ビジネス社)、『日本経済の黒い霧』(ビジネス社)、『千載一遇の金融大波乱』(ビジネス社、2023年1月刊)など著書多数。 スリーネーションズリサーチ株式会社 http://www.uekusa-tri.co.jp/index.html メルマガ版「植草一秀の『知られざる真実』」 http://foomii.com/00050