【連載】今週の寺島メソッド翻訳NEWS

☆寺島メソッド翻訳NEWS(2025年8月29日):「人工知能の名づけ親」ジェフリー・ヒントン氏が、手遅れになる前に各国政府が人工知能の危険性にたいして協力するよう警告

寺島隆吉

※元岐阜大学教授寺島隆吉先生による記号づけ英語教育法に則って開発された翻訳技術。大手メディアに載らない海外記事を翻訳し、紹介します。

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2024年6月19日、カナダのトロントで開催された「コリジョン会議」に出席したジェフリー・ヒントン氏。メルト・アルパー・デルヴィス/アナドル/ゲッティイメージズ

ジェフリー・ヒントン氏は、非敵対的な人工知能を訓練するために各国が協力する必要がある、と述べた。

人工知能(AI)の先駆者でノーベル平和賞受賞者のジェフリー・ヒントン氏は、急速に進歩する技術がまもなく人間の知能を超える可能性が高いと警告し、世界各国の政府に対し、人工知能体系が人類に危害を加えないように訓練するために協力するよう求めた。

ヒントン氏は土曜日(7月26日)、上海で開催された世界人工知能会議(WAIC)で講演し、国益は多様化しているものの、どの国も人工知能が人類を支配することを望んでいない、と述べた。

ヒントン氏は、「サイバー攻撃や自律型致死兵器、世論操作のための偽動画」といった攻撃的な人工知能利用に関しては、国際協力は実現しそうにない、と指摘した。しかし、各国が「各種機関網」を形成し、「人間を排除しようとしない」高度な知能を持つ人工知能の開発を指導することは可能だ、とヒントン氏は付け加えた。彼はこの提案された協力を、冷戦期における核不拡散に関するソ連と米国の協力に例えた。

「人工知能の教父」と呼ばれることが多いヒントン氏は、人工知能開発を「虎の子を育てること」に例え、虎の子は成長すると危険になる可能性がある、と述べた。

「トラの子をペットとして飼う場合、選択肢は二つしかありません。決して殺したくなくなるように訓練できるか、それとも処分するかです」と同科学者は述べた。

人工知能はより知能化が進むにつれて、割り当てられた使命を達成するためにより多くの制御を求めるようになる可能性が高く、人工知能が人間を追い越したときに単に「電源を切る」という選択肢はなくなるだろう、と彼は説明した。

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「私たちが3歳児のようになってしまい、人工知能が大人のようになってしまいます」とヒントン氏は語った。

同日遅くに記者団に対し、同氏は「理性的な」国々がこの件で協力するのは比較的容易だが、「現政権」の米国にとっては「困難」かもしれないと述べた。

ホワイトハウスは水曜日(7月23日)、投資や補助金、技術開発に対する法的規制の撤廃を通じて人工知能における「世界的優位」を達成するための「行動計画」を発表した。

中国政府は、人工知能に関する国際協力を調整する組織を設立する意向を表明した。「世界的な人工知能の統制の枠組みを形成するために、連携を強化すべきです」と、中国の李強首相は土曜日(7月26日)のWAICで述べた。

 

※なお、本稿は、寺島メソッド翻訳NEWS http://tmmethod.blog.fc2.com/

の中の「「人工知能の名づけ親」ジェフリー・ヒントン氏が、手遅れになる前に各国政府が人工知能の危険性にたいして協力するよう警告(2025年8月29日)

http://tmmethod.blog.fc2.com/

からの転載であることをお断りします。

また英文原稿はこちらです⇒Godfather of AI’ warns governments to collaborate before it’s too late
「人工知能の名づけ親」は、手遅れになる前に各国政府が協力するよう警告
出典:RT 2025年7月27日https://www.rt.com/news/622065-godfather-ai-warns-governments/

寺島隆吉 寺島隆吉

国際教育総合文化研究所所長、元岐阜大学教授

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