【連載】植草一秀の「知られざる真実」

植草一秀【連載】知られざる真実/2025年9月 6日 (土) 鳩山元総理の中国戦勝式典出席

植草一秀

鳩山友紀夫元総理が2005年9月4日に中国・北京で開かれた「中国人民抗日戦争・世界反ファシズム戦争勝利80周年記念式典」に出席した。

式典には中国の習近平国家主席、ロシアのプーチン大統領、北朝鮮の金正恩総書記が出席。

歴史的場面に日本から鳩山元総理が招かれた。

敗戦から80年。

敗戦から50年の1995年8月に村山総理が談話を発表した。

日本が遠くない過去に国策を誤り、戦争への道を歩んで国民を存亡の危機に陥れ、植民地支配と侵略によって、多くの国々、とりわけアジア諸国の人々に対して多大の損害と苦痛を与えたと明言した。

その上で、未来に誤ち無からしめんとするが故に、疑うべくもないこの歴史の事実を謙虚に受け止め、あらためて痛切な反省の意を表し、心からのお詫びの気持ちを表明した。

日本の戦争加害に向き合った画期的な談話だった。

村山談話から30年が経過し、石破総理が改めて談話を発すると見られたが、石破氏は総理の座にしがみつくことで精一杯。

8月15日にも9月2日にも談話を発表しなかった。

世論調査で石破内閣支持率が上昇したと報じられているが疑わしい。

ヤフーサイトに掲載されている「みんなの意見」サイトにおける投票結果では、

「石破内閣に全く期待していない」

が90.7%の票を集めている。

https://news.yahoo.co.jp/polls/52588

石破内閣を存続させようとしているのは財務省。

財務省と癒着する者、機関が懸命に石破擁護の言説をまき散らしている。

しかし、国政選挙で主権者から明確なNOを突き付けられた総理が責任を明らかにせず、地位に恋々としてしがみつくことは通らない。

自民党は総裁選前倒しを決定することになるだろう。

その決定の前に石破氏が辞任を表明する可能性はあるが、遅きに失したと言える。

7月参院選での惨敗を受けて、9月2日の敗戦の日に談話を発表することをもってけじめをつけるとの意思を固めたのなら理解される。

しかし、そうではなかった。

ただひたすら総理の座にしがみつこうとしているだけで往生際が悪い。

鳩山元総理は中国からの招聘を受けて式典に出席した。

世界が再び分断を深めようとしている、このタイミングで、日本の元総理が式典に出席したことは極めて意義深い。

鳩山元総理の式典出席を批判する向きがあるが正しくない。

世界平和を実現し、維持するために、何よりも重要なことは「対話」である。

米国のトランプ大統領はロシアのプーチン大統領、中国の習近平主席と親密な関係を築いている。

この関係性の構築こそ、平和を維持するために最重要の要素になる。

前任のバイデン大統領は会話を拒絶してロシアを悪の帝国呼ばわりして、ロシアの軍事行動を誘発した。

2021年末にロシアのプーチン大統領が問題の平和解決のために現実的で有益な提案を示したにもかかわらず、一切耳を貸そうとしなかったのがバイデン大統領。

ウクライナでの戦乱拡大は米国が希望し、米国が誘発したものである。

日本では2009年9月に鳩山内閣が樹立された。

この鳩山内閣を「悪夢の民主党政権」と表現する向きがあるが、それは鳩山内閣が日本の既得権勢力にとって「悪夢」であったことを意味するもの。

既得権勢力にとっての「悪夢」は、日本国民にとっての「希望の光」そのものだった。

その「希望の光」が消し去られた。

爾来、15年の時間が経過して、日本は闇に包まれている。

日本の既得権勢力はメディアを支配して、鳩山内閣を批判する言説を流布し、この情報工作に洗脳されてしまっている国民が散見されるが、「知られざる真実」を広く流布・拡散することが重要だ。

かつて日本が侵略と植民地支配に突き進んだ時代、これを一貫して批判した政治家が存在した。

石橋湛山である。

この石橋湛山の主張と鳩山友紀夫氏の主張は多くの部分で重なる。

日本の平和と繁栄は近隣諸国との平和で友好的な関係構築を抜きにしてあり得ない。

洗脳を解き、私たちはこのことを再確認しなければならない。

続きは本日の
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植草一秀 植草一秀

植草一秀(うえくさ かずひで) 1960年、東京都生まれ。東京大学経済学部卒。大蔵事務官、京都大学助教授、米スタンフォード大学フーバー研究所客員フェロー、早稲田大学大学院教授などを経て、現在、スリーネーションズリサーチ株式会社代表取締役、ガーベラの風(オールジャパン平和と共生)運営委員。事実無根の冤罪事案による人物破壊工作にひるむことなく言論活動を継続。 経済金融情勢分析情報誌刊行業務の傍ら「誰もが笑顔で生きてゆける社会」を実現する『ガーベラ革命』を提唱。人気政治ブログ&メルマガ「植草一秀の『知られざる真実』」を発行。1998年日本経済新聞社アナリストランキング・エコノミスト部門1位。『現代日本経済政策論』(岩波書店、石橋湛山賞受賞)、『日本の独立』(飛鳥新社)、『アベノリスク』(講談社)、『国家はいつも嘘をつく』(祥伝社新書)、『25%の人が政治を私物化する国』(詩想社新書)、『低金利時代、低迷経済を打破する最強資金運用術』(コスミック出版)、『出る杭の世直し白書』(共著、ビジネス社)、『日本経済の黒い霧』(ビジネス社)、『千載一遇の金融大波乱』(ビジネス社、2023年1月刊)など著書多数。 スリーネーションズリサーチ株式会社 http://www.uekusa-tri.co.jp/index.html メルマガ版「植草一秀の『知られざる真実』」 http://foomii.com/00050

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