
植草一秀【連載】知られざる真実/2025年9月13日 (土) 不毛さMAX自民総裁選
社会・経済総理大臣に誰が就任するのかは極端に言えばどうでもいい。
大事なことは新しい政権が何をするかだ。
問題は山積している。
その問題にどう取り組み、何をどう変えるかだ。
大きなテーマが四つある。
第一は国民の暮らし。
経済の問題。
第二は国民の安全。
原発や環境の問題だ。
第三は外交と安全保障。
日本の平和をどのように守るか。
第四は政治の浄化。
金のために政治に携わる者が多すぎる。
政治家もそうだが財政資金に群がる企業や個人も同じ。
その浄化が求められている。
総理大臣が変わっても政策が変わらないなら意味がない。
石破氏が首相に就任して何かを変えるのかと期待されたが何も変えなかった。
とりわけ大きな議論になったのは経済問題と政治浄化問題だ。
経済問題の核心は財政と金融。
私は『財務省と日銀』(ビジネス社)に論点を整理した。
ぜひお目通し賜りたい。
日本財政に致命的欠陥がある。
それは、庶民からお金をむしり取り、それを政府と利権事業者が食い尽くしていること。
これでは国民は浮かばれない。
財政資金の使い方に問題がある。
他方で税収が激増している。
取り過ぎだから国民に還元するべきだ。
ところが、財政の論議を財務省が歪める。
これを抑止して財政運営を根本から変えることが必要。
やるべきことは明確だ。
利権支出を切って社会保障支出に回す。
消費税を減税して大資本と富裕層に対する課税を適正化する。
これを誠実に実行する総理大臣が求められている。
石破氏は財務省の言いなりだった。
だから、減税に取り組まなかった。
この点を見落として「石破やめるな」を叫ぶ人が多いことに驚く。
「石破やめるなデモ」は財務省に利用されただけ。
金融政策ではインフレ抑止を基本に据えなければならない。
黒田日銀が引き起こしたインフレで財務省は大喜びだ。
インフレ分だけ国の債務が実質的に減った。
債券保有者が損失を強要された。
政治の浄化では「企業献金禁止」が核心。
石破首相はこれも葬った。
全面的に協力したのが玉木氏の国民民主であったことを主権者国民は見落とすべきでない。
日本の平和を維持するために米国に依存するのは誤りだ。
米国は人為的に戦争を創作して金儲けすることしか考えていない。
平和ではなく戦争を創作するのが米国の基本路線。
これに従属すれば日本は平和ではなく戦争に巻き込まれる。
フクシマの教訓を踏まえれば原発は廃止の一択だ。
ソーラーは利権の塊と化し、環境破壊の元凶になっている。
自民が党首を変えても何も変わらないだろう。
党首選ではなく、日本政治の刷新を議論することが重要だ。
続きは本日の
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植草一秀(うえくさ かずひで) 1960年、東京都生まれ。東京大学経済学部卒。大蔵事務官、京都大学助教授、米スタンフォード大学フーバー研究所客員フェロー、早稲田大学大学院教授などを経て、現在、スリーネーションズリサーチ株式会社代表取締役、ガーベラの風(オールジャパン平和と共生)運営委員。事実無根の冤罪事案による人物破壊工作にひるむことなく言論活動を継続。 経済金融情勢分析情報誌刊行業務の傍ら「誰もが笑顔で生きてゆける社会」を実現する『ガーベラ革命』を提唱。人気政治ブログ&メルマガ「植草一秀の『知られざる真実』」を発行。1998年日本経済新聞社アナリストランキング・エコノミスト部門1位。『現代日本経済政策論』(岩波書店、石橋湛山賞受賞)、『日本の独立』(飛鳥新社)、『アベノリスク』(講談社)、『国家はいつも嘘をつく』(祥伝社新書)、『25%の人が政治を私物化する国』(詩想社新書)、『低金利時代、低迷経済を打破する最強資金運用術』(コスミック出版)、『出る杭の世直し白書』(共著、ビジネス社)、『日本経済の黒い霧』(ビジネス社)、『千載一遇の金融大波乱』(ビジネス社、2023年1月刊)など著書多数。 スリーネーションズリサーチ株式会社 http://www.uekusa-tri.co.jp/index.html メルマガ版「植草一秀の『知られざる真実』」 http://foomii.com/00050